乱鳥の書きなぐり

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85; 『北原白秋 高村く太郎 萩原朔太郎』「萩原朔太郎」 日本文学全集19 集英社/ 舌のない真理、鏡、家

2011-08-05 | 読書全般(古典など以外の一般書)


    『北原白秋 高村く太郎 萩原朔太郎』から「萩原朔太郎」 日本文学全集19 集英社 昭和47年「舌のない真理」「鏡」「家」





 日本文学全集 19

 270ページ~410ページ

 集英社

 萩原朔太郎

 解説 伊藤信吉

 昭和47年初版 



                                      


 先日から読み続けていた『北原白秋 高村く太郎 萩原朔太郎』「萩原朔太郎」(270ページ~410ページ)を楽しむ。

 萩原朔太郎は前回は今年の4月に読み、その時には「陽春」と「内部への月影」(萩原朔太郎詩集 新潮文庫)を選んだ。

          「陽春」萩原朔太郎

          「内部への月影」萩原朔太郎

          『萩原朔太郎詩集』 「陽春」「およぐひと」「遺伝」

 今回は【宿命】の中から三編 「舌のない真理」「鏡」「家」を写してみた。

「鏡」という詩を朔太郎は複数編残しているが、なかでも私は書き出した「鏡」が好きで、以前から暗記していたもの。

 

                                      




     宿命



  舌のない真理
 
 とある幻灯の中で、青白い雪雪のふりつもってゐる、しづかなしづかな景色の中で、わたしはひとつの真理をつかんだ。物言ふことのできない、 永遠に永遠にうら悲しげな、私は「舌のない真理」を感じた。景色の、幻灯の、雪のつもる影を過ぎ去っていく、寂しい青猫の像(かたち)を感じた。    (372ページ)

                                      

  鏡

 鏡の後ろに廻って見ても、「私」はそこには居ないのですよ。お嬢さん!  (379ページ)

                                      

  家

 人が家の中に住んでるのは、地上の悲しい風景である。          (380ページ)


                                      








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