(写真の植物はギボウシです。真ん中の緑一色のものは、山の中に生えていた野生( または、いたずら? )のものです。息子が小学校1年の頃、ギボウシを見て綺麗だと言うことで、家に持ち帰ってしまいました。植える場所に困っていたのでが、本人が大きな鉢に少しの土を入れて、小さな手で移植。子供の優しい心に感動。心が通じたのか、毎年薄い桃紫の花を付けます。今はギボウシがとても好きで、春に顔を出すのを楽しみにしています。)
記録だけ 2008年度 33冊目
少年少女のための日本名詩選集 8
『宮沢賢治』
宮沢賢治 詩
萩原昌好 編
あすなろ書房
77ページ 1500円
1986年7月25日 第1版発行
1995年9月30日 第13版発行
少年少女のための日本名詩選集 8を、味わう。
宮沢賢治は苦い経験がある。
教室みんなで元気よく 下腹に力を入れて、『雨二モマケズ』を読んだ。
口を大きく開けて、生徒は
「あ!め!に!も!ま!け!ず!・・・」
と、張り上げた声で読んだ。
詩は結構好きだったが、以来、宮沢賢治は苦手だった。
ところが・・・。
今日は宮沢賢治の詩を楽しむことができた。
『雨二モマケズ』はほとんどがカタカナで呪文のように綴られている。
彼が死ぬ間際に力を振り絞って書き綴った詩は、彼の他の作品とはまた違った、彼の生き様の結晶とも感じられるものだった。
行きも絶え絶えに声を出して読んでみた。
分岐点をとうに超えたこの年になって、『雨二モマケズ』のカタカナ意味の理解できた事に、遅ればせながら、喜びを感じた。
素直の味わってみると、他にも好きな詩がいくつかあった。
『山火』は岩手の地形における厳しさとともに激しい動きを感じ、土着した人々の生活も感じつることができた。
『政治家』における彼の感性の鋭さにも興味がわく。
これまで苦手と感じ 食わず嫌いだった宮沢賢治作品に少し近づけたような気がする。
岩手の民話を知る上では、彼の作品は外せないと感じた。
しかし、今更に思うのだが、学校教育って一体どこまで教育に力を注ぎ対応するべきか・・・。
彼らに怒りなどは感じない。
むしろ、充分な下調べ時間も無いくらいに雑用に追われる教師たちに、同情すべきかも知れない。