乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

【お賽銭をとると 罰があたりますよ。】 奈良のとある村で   (6景)

2010-07-17 | お出かけ



           【お賽銭をとると 罰があたりますよ。】

 






 ミニバイクで走っていた。お!お地蔵さん。



 いつものように、近づいてみる。



 えらく煩雑に並べられた品々に四方囲まれておられる。

 不謹慎にもお神酒をたしなまれている姿を想像。

 ごめんなさい!と、手を合わす。



【お賽銭をとると 罰があたりますよ。】

 これって、誰が言ってるんだろう。

 お地蔵さんは、
「わたしゃ、了見が広いですから、言葉にまでは出しません。」
と、立て膝で無言の反論。お神酒でごまかす。

「まぁ、世知辛い世の中ですから、酒でも飲まずばやってられませんよ。」
と、真っ昼間から、赤ら顔。



【◯と申します。

 お地蔵さんの前でお話しがききたいです。

 お電話がいただけたら嬉しいです。 電話番号 ーー】

 これって何だろう。

   1 賽銭泥棒に向けて

   2 お話相手求む


 ぱっと見は赤松啓介先生のおっしゃる◯◯がこういった形で残っているのかと一瞬勘違いした。阿呆だな。Ahaha ahahaha. ここはひとまず、笑いでごまかす。

 だが、まてよ。なんだか、犯人はわかっているよと言ったニュアンスにとれなくもない。

『もし見当違いだったら、どげんするんじゃい!』
と内心しかるが、本当のところ 声をあらわにしたい。



 全体を通して慇懃無礼な感じが拭いきれない威圧的な忠告書きに、ぁたしゃ驚いたよ。

 こういう土地は宮座なんかとそれ以外がはっきり分かれているんだろうな?

 ちょい!よそ者には、しんどすぇ。






                               奈良のとある村で













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7月の花  イジュ 家

2010-07-17 | 乱鳥徒然 Rancho's room.








 以前蕾だけの頃のイジュを記録しましたが、数日前に花が咲きました。

 砂糖菓子のような蕾は、まだいっぱい付いています。

 花・・・

 白くて目だたない可憐な花びらです。

 雨に耐え、けなげな花です。

 耐えて耐えて、それでももうダメとなれば潔くぱたりと花ごと顔を落とします。

 地面に打ち付けられた花にも奥ゆかしさを感じます。




 三ヶ月ばかり、咲くのが遅かったものの哀れを感じさせる イジュの花。

 




   イジュ Schima liukiuensis Nakai

   ツバキ科 ヒメツバキ属

   大島から全琉球にかけて分布し、とくに古生層粘岩地帯に多い。

   材質が堅く、現地では用材として利用され、樹皮からはタンニン。

 
















コメント (2)
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京都祇園祭 宵山 『綾傘鉾』      (5景)

2010-07-17 | お出かけ





      


 下は2009年2010年につけた写真記録です。▼


     美しさをもつ『綾傘鉾』 (一部イラン写真あり)

     綾傘鉾 『面』と『祇園囃子』の台本(写真)

     『踊り念仏』 五来重著  1998年 平凡社(写真)



      



 













 7月16日。

 宵山を予定していたが、天気が不安定で断念。

 去年撮った写真を眺め、楽しむ。

 血液の流れに祇園囃子を乗せ、子どもの頃からの青畳の香りを思い浮かべる。

 これ至福の喜びなり。

 明日は巡行。

 えぇんやぁらぁやぁぁ~。

 祇園祭が終わると京都の本格的な夏がやってくる。

 

 昨年も記録した綾傘鉾。

 私はこの鉾が好き。

    

 




                          写真は2009年に写したものです。













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115; ブルーガイドてくてく歩き13『奈良 大和路』 気ままに電車とバスの旅

2010-07-16 | 読書全般(古典など以外の一般書)








 2010年度 115册目



        ブルーガイドてくてく歩き13『奈良 大和路』

                   気ままに電車とバスの旅
                






 ブルーガイド・編

 2006年01月20日

 1,155円




 先日からブルーガイドてくてく歩き13『奈良 大和路』を複数回読む。

 今日は京都(宵山)には行かずこのガイドブック片手に原付でどこかを観てこようかな。

 奈良は生まれた地じゃないからかな、いつまでたっても根が生えてこないな・・・なんて言ってるあなた!

 このガイドブックを持って一歩、また一歩、奈良で遊んでみませんか?


                      って、誰に言ってんだ?わたし^^;;





 本書は奈良のガイドブックに中では相当参考になると思う。



マイカーではなく徒歩と電車やバスで旅する人のための
日本で初めてのガイドブック! ブルーガイドてくてく歩き

奈良市内、西ノ京、斑鳩、山の辺の道、飛鳥、吉野、長谷など人気の奈良エリアの「見る」「食べる」「買う」「泊まる」が満載、お寺めぐりや万葉の自然を楽しみたいという読者には最適のガイドです。巻頭特集は「奈良四季の花」と「歴史と自然に親しむ快適ウォーキング」。四季を通して楽しめる奈良の花おすすめスポットを紹介。また近年ブームのウォーキングを楽しみたい人のために、人気の高い奈良・大和路のウォーキングコースを所要時間つきで厳選紹介しています。
「賢い旅のプランニング」では奈良、飛鳥への賢い行き方やトクトク切符の買い方がすぐわかります。また切りとって持ち歩ける「切りとりマップ」は「奈良市中心部」「飛鳥」と奈良市内から西ノ京、斑鳩まで行きたい場所のバス路線がすぐにわかる「バス路線早見MAP」を収載。観光に便利なエリア周遊バスが運行が始まったばかりの飛鳥路の最新バス情報も本書でしっかりガイドしています。






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関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念 七月大歌舞伎 夜の部(写真記録のみ12景)

2010-07-16 | 歌舞伎



     大阪松竹座

          関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念

          七月大歌舞伎

          

                       平成22年7月3日(土)~27日(火)




 7月6日。夜の部に行ったよ。まずは写真だけでも、記録しておこう。



 この日は晴れ。うつっているのは、日傘。



 Oh !  昼の部『御浜御殿綱豊卿』の白頭男前徳川綱豊卿様の映像が

                 ・・・って、私単なるミーハーじゃん!



 これって後ほど・・・。ネタばれはここでは控えておこうかな。



 関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念



 同上



 同上



 同上



 同上



 七代目松本幸四郎の像 (現在の松本幸四郎丈は九代目 ^^)



 夜の部さん演目を終え、満足感や色々な思いを胸に松竹座をあとにする。








夜の部


一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)

  井筒屋
  米 屋
  難波裏
  引 窓

    南与兵衛後に南方十次兵衛  仁左衛門
       藤屋都後に女房お早  孝太郎
           濡髪長五郎  染五郎
          山崎屋与五郎  愛之助
            藤屋吾妻  春 猿
            三原伝造  段治郎
            平岡丹平  猿 弥
             おせき  吉 弥
             母お幸  竹三郎
            放駒長吉  翫 雀



  関西・歌舞伎を愛する会 結成三十周年記念

二、弥栄芝居賑(いやさかえしばいのにぎわい)

  道頓堀芝居前

                  幹部俳優出演



三、竜馬がゆく(りょうまがゆく)

  風雲篇

            坂本竜馬  染五郎
           武市半平太  愛之助
           西郷吉之助  猿 弥
          寺田屋お登勢  吉 弥
            おりょう  孝太郎







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114; 『歌舞伎十八番 』から「勧進帳」「鳴神」 日本古典文学大系 98 岩波書店

2010-07-15 | 名作歌舞伎全集/古典文学全集(浄瑠璃含)、歌舞伎関係本






 2010年度 114册目



        『歌舞伎十八番 』から「勧進帳」「鳴神」
                





 日本古典文学大系 98

 岩波書店



 


 あれほど観た「勧進帳」をいざ声に出すとなるたいへん難しいことを知る。

 途中で台詞調目標の一本調子も忘れ、黙読。 

 役者はすごいな。リズムが体内にしみ込んでいるんだろうな。

 Ahahaha ahaha~. Ahahaha hahaha~.



 その昔成田屋さんが、向いている役者に弁慶をまかすのが良いと言った潔さ。あれが本当の役者だな。

「勧進帳」弁慶は難しいものね、逆に一見複雑に思える「鳴神」が楽なことを知る。

 想定外だった。

 Ahahaha ahaha~. Ahahaha hahaha~.



 やはりこういったものは観ているばかりではいけないのかもしれない。

 実際に台詞として声に出すと、自分の抑揚のなさに驚いてしまう。

 これじゃ今後は歌舞伎の記録も辛口には書けないなと、一人苦笑。

 Ahahaha ahaha~. Ahahaha hahaha~.











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113; 『家庭画法特選 奈良』1300年の美を訪ねて 完全保存版 2010/04

2010-07-15 | 読書全般(古典など以外の一般書)





2010年度 113冊目  






           『家庭画法特選 奈良』   1300年の美を訪ねて

                         完全保存版

  




 発行 世界文化社

 協力 奈良まほろば館


 2010/04

 162ページ 2,310円



 昨日の二冊に続いて、1300年に因んだ ‘『家庭画報特選 奈良』1300年の美を訪ねて 完全保存版’ を読む。

 これは1991年6月から2010年3月の掲載記事に基づき、加筆、再構成されたものだという。

 流石、高級嗜好の雑誌の保存版、おしゃれで軽い。

 工芸品等も加えられ興味深い。

 ところが!である。

 この本には手こずった。

 あれれん?と首を傾げる部分二箇所あり。

     法隆寺の百済観音についての榊莫山さんの記述や発言や絵。(14ページから)

     興福寺◯◯の『阿修羅はゾロアスター教の最高神』云々・・・。(26ページから)

 この二点に疑問を感じ、風吹けば飛びそうな知恵を絞り出し、悪戦苦闘。

 佛教事典、世界大百科、広辞苑、インド関係、仏教関係、イラン関係の本やインターネットで、わたしなりに手当たり次第調べまくってなんとか解決が付いた^^・・・って ことに強引にしちまった。




 あのね!執筆料もらっている公本だよ。活字で中途半端なことを残されると、読者は悩んじゃうんだよ。





 かなりの時間が費やしたが 自分のためになったので良しとするかと、無理矢理納得する風を装う。

 して台詞は?

「ここいらあたりがやっぱり雑誌だな」
とでもしておこうか(爆)



                正直に言っちゃって、ごめんなさ~い。


 
       
              



 せっかく調べたので『百済観音』や『阿修羅はゾロアスター教の最高神』云々については、後日記録できればいいなと思っています☆。

 ただし、いろいろな説があるから、そこんとこヨロシク^^

 

    


 本の内容
本書は『家庭画報の京都』に続く、アーカイブス利用の一冊。家庭画報の良質なコンテンツを再編集した、“とっておきの奈良”が詰まったガイドブックです。『家庭画報』の読者である中高年層の女性に人気の、東大寺の廬舎那仏や興福寺の阿修羅立像をはじめ世界遺産に認定された寺社の仏像や、萬葉歌人も愛した大和の四季折々の花々などが美しい写真で楽しめる、他誌には見られない特選の奈良のガイドブックです。有名文化人の方々が寄稿してくださった「私の愛した奈良」や、初めてメディアに掲載する故・平山郁夫さんの東大寺の作品などもあり、ずっと手元に置いておきたい“完全保存版”です。











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112; 『よみがえる万葉大和路』平城遷都1300年記念出版 中西進 井上博道 2010年3月

2010-07-15 | 読書全般(古典など以外の一般書)



              



2010年度 112冊目  






           『よみがえる万葉大和路』   平城遷都1300年記念出版

  




 中西進

 1929年、東京生まれ。
 東京大学大学院終了。筑波大学教授、国際日本文化研究センター教授、大阪女子大学学長、京都市立芸術大学学長などを経て、現在は奈良県立万葉文化館館長。
 平城遷都1300年記念事業協会理事。
 平成16年(2004)に文化功労者に選ばれる。著書多数。


 井上博道(写真)

 1931年、兵庫県生まれ。
 産経新聞大阪本社編集局写真部を経てフリーの写真家となる。
 1983年から1997年まで大阪芸術大学写真学科勤務。
 日本写真か協会会員。


 ランダムハウス講談社mook

 2010/03

 159ページ 2625円


   


 昨日は雨がひどかったので外出をせず一日中本を楽しんでいた。

『奈良 歴史ロマンを歩く』に続いて二冊目は中西進さん著の『よみがえる万葉大和路』

 二冊ともに「平城遷都1300年祭 」だとか「平城遷都1300年記念出版」だとか記されている。

 しかしながら奈良のどこを歩いても観光客の少なく、盛り上がりに欠ける。

 先日行った法隆寺は平日ということもあったのか、閑古鳥が鳴いていた。



 あれあれ!おかしい、人はどこぞ!と思いきや、大阪や兵庫県ではあふれんばかりの人でごった煮状態。

 三宮に至っては地元在住外国出身者の方は多いが それ以外の海外からの観光客の姿が多い。学生が多く、京都を活発にした感じで心落ち着く。

 やはり外国人と学生が多い町は心地が良い。

 平城遷都1300年とはいえ、若者趣向の壁は厚いようだ。

 おされ<おしゃれ

 これが世の常である。




 まぁ、出だし気負いした空回りキャラクターから失敗した感じが拭えないのでこんなものかと半ば諦める。

 今もひらひら所かまわずの旗。上半身はだか!の きもいおっさんキャラクターが、奈良をハタハタ被い尽くしている。

 皆は口々に「きもかわいい」というが、そもそも「キモカワイイ」ってなんなんだ?

 きもいけど、かわいい感じもするってか?

 冗談じゃない。彦根のキャラくらいストレートにかわいくできないか?

 或は東大寺の「だいぶっつあん」みたいに重厚に作ればいいじゃん!

 キャラスタートでね、拒否反応起こしちゃった人も多いって聞くものね。

 最近では見慣れてきたって話もないでもないが、わたしゃ!ダメだね。

 古典的お笑い系の上半身ヌードの親父なんて、ムリムリ、ムリ!


 あぁああ!言っちゃった。ごめんなさぁあい。



 でもねぇ、平城遷都1300年ねぇ、平城遷都1300年ねえ・・・。

 それより来る16日の宵山の天気が気にかかるよ。京都の祇園祭ではよく雨が降るからな。




 ところで 『よみがえる万葉大和路』は面白かったな。

 古典講座でおっしゃっているK本先生の詞を思い出しながら読んだよ。

 この先生には5、6年前に授業に一環で甘樫丘とかある明日香に連れて頂いたことがあるよ。

 そういうと最近は古典の課外学習はなくなったな。



 本書は井上博道さんの芸術的な写真が美しくて見とれてしまった。

 中西進さんのお話が面白くって、丁寧に読み込んだけど、写真があるのでイメージが広がったな。

 今までに読んだ歌が多かったんだけど、万葉集もしっかり読むほどに難しいな。何も考えずに味わうと、簡単なんだけどね。

 ある意味 年々難しく感じるな。



 この本で一番興味を覚えたのは「葛城」かな。明日香より古いんだって。

 日本神話の里といわれる葛城、1600に及ぶ歴史が眠っているんだ。(139~)

 これって、日本だけで考えると すごいんじゃない?

 千体石仏のある九品寺や一言主神社や名柄集落や高天彦神社や高鴨神社に行ってみたいな。

 おにぎり持ってゆっくり歩きたいけど、高丘宮址のあたりだけは一人では無理かな?

 家族か子どもに頼まねば。

 なんだかんだと夢が膨らむ楽しい『よみがえる万葉大和路』でした。


                          よかったよかった
                           




 平城遷都1300年記念出版

大和を万葉の故郷として訪れる人はおおい。
とくに明日香村には、何万人もの人があふれかえっている。
それはそれでよいのだが、万葉が秘めた風土は、
飛鳥だけではない。
もっと他に、それこそ人目につかないように
ひっそりと歳月をすごしている、すばらしいところがある。(冒頭より)

美しい写真の数々と、ガイドが織り成す万葉大和路の決定版!










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111; 『奈良 歴史ロマンを歩く』 平城遷都1300年祭公認ガイドブック 2010年5月

2010-07-14 | 読書全般(古典など以外の一般書)






2010年度 111冊目  






           『奈良 歴史ロマンを歩く』

       平城遷都1300年祭公認ガイドブック 平城京遷都ストーリーから世界遺産の美仏まで完全網羅

  



 平城遷都1300年 実行協会

 サンエイムック

 三栄書房

 2010年5月

 128ページ 1,260円





『奈良 歴史ロマンを歩く』を読む。128ページ、写真も多いので手軽に読めると思っていたが、甘かった。

 小学生の高学年以上なら楽しめるが、結構まともな歴史書。

 ところどころに思い出したように「パワースポット」だの「ミステリアス」だのの詞を多用している所等は、商業ペースに乗せようという狙いが見え隠れする今流行としか言いようがない。

 重厚な内容が急に薄っぺらく感じてしまうが、これが皆の好みなのかとほくそ笑む。

 イラストでわかる平城京遷都までストーリーは15分で読めるがうたい文句。だが、細かな説明も多い。表面を滑るのならまだしも、複雑に入り込むと到底15分では読み込めない。そこに写真が加わるものだから、時間は相当オーバー。不動産業界の地図で「駅徒歩5分」が実は8分だったという具合だ。

 平城京 斑鳩 信貴山 飛鳥 藤原京 葛城 吉野 宇陀等が載っていたが、実はわたしは宇陀という土地になじみがない。是非とも脚を運びたいと感じた。


 
 実はこの本には附録が付いているとのこと。図書館でお借りした本書にはそれはない。

 付録に参加型ミステリー小説「朱都の記憶」がついている。この小説では最後まで犯人が明かされず、読者が7月20日~11月7日の間に、1300年祭のメーンイベントが開催されている平城宮跡内で示されたヒントを手がかりに謎を解くようになっており、殺人犯を解き明かした正解者には、抽選で商品が当たるという。さあ、あなたも平城京を舞台に犯人探しをしてみては?




 そうか、今まさしく奈良は1300年祭なんだ。ところが3月になっても6月になっても7月になっても地元住民の生活にはさほどの変化はない。
 
 平城京の華やかなイベントもさほど興味を覚えず、素顔の神社仏閣や祭や風習などに興味が向かう。




 奈良の各地で見ることのできるせんとくんの旗も強雨にさらされる。

 1300年祭ってこんなものだったのかとため息まじりに毎朝散歩をする。














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へのこもじ      万葉集 巻3-344

2010-07-14 | 和歌、短歌








    なかなかに 人とあらずは 酒壷に 成りにてしかも 酒に染みなむ  大伴旅人


                                 万葉集 巻3-344
                                 




    かわなかに うつりしわれぞ へのこもじ          内なる格闘せし 乱
                                 





    川中には立てど人中には立たれず              ことわざ
                                 

 


    なかなかに 人とあらずは 酒壷に 成りにてしかも 酒に染みなむ

      
                 
                                     




















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110; 『趣味は読書。』  斎藤美奈子著 2003年 平凡社

2010-07-13 | 読書全般(古典など以外の一般書)



2010年度 110冊目  






           『趣味は読書。』

  



 斎藤美奈子 著

  文芸評論家。1956年新潟市生まれ。成城大学経済学部卒。文芸作品から社会事象までを対象に幅広い評論活動を展開中。

『文章読本さん江』(筑摩書房)で、第1回小林秀雄賞受賞(2002年)。

  他の著書に『妊娠小説』『紅一点論』(以上、ちくま文庫)、『男性誌探訪』『誤読日記』(朝日新聞社)、『読者は踊る』『モダンガール論』『あほらし屋の鐘が鳴る』(以上、文春文庫)、『文壇アイドル論』 『戦下のレシピ―太平洋戦争下の食を知る』(以上、岩波書店)、『趣味は読書。』『物は言いよう』(以上、平凡社)『文学的商品学』(紀伊國屋書店)など。


 平凡社

 2003年

 368ページ 1429円




 斎藤美奈子さんは以前『冠婚葬祭のひみつ』を楽しんだことがある。『趣味は読書。』は、斎藤美奈子さんとしては二冊目。

 はっきり言って、お腹がよじれるくらい面白かった。この方の感覚は鋭い。随所随所で大笑いしながら読み進む。斎藤美奈子さんが自分の考えに近く、代弁して下さる感がたまらなくありがたい。

 例えば

『光に向かって100の花束』11「短期を治す秘策」では〈かんしゃくの、くの字を捨てて、ただ感謝〉について、

      おわかりいただけましたか。

      ヤマなし、オチなし、イミなし、ヒネリなし、センスなし。・・・・・・

     「いまのは見なかったことにしよう」とかんがえそうだ。


と、こうくる。こういった本や教訓が好きな人たちが多いこの国で子の発言は素晴らしい。著者の感覚は研ぎすまされている。こういった感覚で本に限らず夜の下かをなめくり回すのはさぞかし楽しいだろうし、体力、心労も並大抵のものではないだろう。一見大胆発言に感じられるが、カノジョの繊細な感覚の襞の振動がこちらに伝わってくるようだ。



 最後に書かれていた売れる本の条件はまさにその通りだと感じた。斎藤美奈子さんは素晴らしい感受性の主で、同時に天才だと感じた。あえて軽快に書かれているが、彼女はすごい!





趣味は読書。



小林秀雄賞受賞第1作!
読まず嫌いのあなたのためのベストセラーガイド!!
ベストセラーなのに、読んでいる人が周りにほとんどいないのはなぜか?
今まで誰もが気づきながら口にしなかった出版界最大の謎に、
気鋭の文芸評論家が挑む!

≪本、ないしは読書する人について≫
ベストセラーの読者はどこにいる?
本書は一九九七年七月から二〇〇二年一〇月まで、三年あまりにわたって
四十数冊のベストセラーを読み継いできた記録である。そもそものきっかけは、
ベストセラーといわれている本を読んでいる人が私の周囲にはほとんどいないことだった。
「あのう、『大河の一滴』って読みました?」
「あるのは知ってるけど、読んでませんよ、そんなもの」
「でも、あれだけ売れてるんですよ、何が書いてあるんでしょう」みなさん気にはしつつも、
時間とお金を割いてまでは読みたくないと口をそろえる。
それならば、と考えた。お忙しいみなさまにかわって、私がお読みいたしましょう。
いわば「読書代行業」である。
ところが、代行業(連載)がスタートしてまもなく、妙なことに気がついた。
未読者、未読のくせに、未読の本の内容をけっこう知っていたりするのである。
「ああ、『鉄道員』ね。はいはい。・・・・・って話でしょ」
未読なだけに、彼らが語る物語の内容は当たらずといえども遠からず、
いや遠からずといえども当たらずというべきか、
ともかくズレているのだが、ズレてるなりに知っているのが不思議である。
あるいは未読者、未読のくせに、未読の本の評価を勝手に決めてかかるのである。
「あの本は放置しちゃまずいでしょう。ひどい本ですよ。読んでないど」
批判なら一応読んでからするのが筋だと思うのだけれども、
「読まなくてもわかる」「読むに値しない」とニベもない。
あなたは透視能力者か、である。
読みたくない。読まなくてもわかる。読むに値しない。
こうしたベストセラー軽視の風潮はしかし、読書人の間に広くあまねく
共有されているといえるだろう。
(本書本文より抜粋)

■目次
1 読書の王道は現代の古老が語る「ありがたい人生訓である」
 『大河の一滴』五木寛之
 『日本語練習帳』大野晋
 『倚りかからず』茨木のり子他
2 究極の癒し本は「寂しいお父さんに」効く物語だった
 『子どもにウケる科学手品77』後藤道夫
 『鉄道員』浅田次郎
 『銀座ママが教える「できる男」「できない男」の見分け方
 ますいさくら他
3 タレントの告白本は「以外に売れない」という事実
 『密の味』叶恭子
 『「みにくいあひるの子」はだったわたし』梅宮アンナ他
4 見慣れた素材、古い素材もラベルを換えればまだイケる
 『買ってはいけない』
 『国民の歴史』西尾幹二
 『「捨てる!」技術』辰巳渚他
5 大人の本は「中学生むけ」につくるとちょうどいい
 『LOVE論』つんく
 『iモード事件』松永真理他
6 ものすごく売れる本はゆるい、明るい、衛生無害
 『チーズはどこへ消えた?』S・ジョンソン
 『声に出して読みたい日本語』齋藤孝他













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『唐古・鍵考古学ミュージアム』   奈良県磯城郡田原本町  (資料写真4枚)

2010-07-13 | 美術・文様・展示物





           『唐古・鍵考古学ミュージアム』



 









 先日の土曜日、古典講座を楽しんだ後、絵画土器(弥生時代の鳥装の祭)を聞くため、電車に乗り田原本町に向かう。

 駅に着いたのは十二時半。金関 恕先生のお話を聴くまで 時間が少しある。

 私は田原本の町を一人歩くことにした。



 田原本は桃太郎誕生の地のひとつとされているが、町を歩いていると、桃の木が一本。

 これは軽いジョークかとカメラを構えていると、ご年配の紳士に声をかけられた。

 私は他人様から見れば、普段からよほど楽しそうに見えるのだろうと思う。つまり、阿呆(爆)



 ご年配の男性はすこぶる親切で、一貫してにこやかだった。彼も歴史講座を聴講されるとおっしゃる。

 鏡作り神社の位地を教えて下さるために神社前までつきあって下さった後、男性は一旦ご自宅に戻られた。



 さてさて鏡作り神社や万葉集にも出てくる平城京まで続く下ッ道通り等を楽しみ、開演15分前くらいに講演会場に着く。

 先ほどの紳士が入り口で資料を持って待っていて下さった。

 席も前方を確保して下さっており、感謝の心でいっぱい。


 
 男性と話していてふと気づいたのだが、この講座はお代金200円だったような。

 おじさまに問うが、要らなかったとか知り合いに資料を頂いたとか、いろいろ言って下さり、代金を受け取って頂けない。

 講義はメモをとりながら集中して聴いていた。充実の一時間半。この快感はたまらない。



 講義も終了し、男性が資料館に連れて下さるとおっしゃって下さる。

 博物館等の好きな私は、この好意は断る理由がない。

 自宅で書物と格闘している家族に電話連絡。その旨を伝え、歩いて資料館へと向かう。



 田原本の資料館は以前 記号土器を楽しんだことがある唐古・鍵考古学ミュージアムだった。

 入場料200円は、老紳士がお支払いして下さり、いくら言っても受け取って下さらない。

 申し訳なさを感じながら、あまり言ってもいけないとこのばは甘えることにした。



 今回は特別展の記号土器はない。

 ただ、金関 恕先生のお話に出てきた唐古遺跡の絵が描かれた土器の破片やシャーマン的意味合いもある鳥装の祭のようす等がミニチュアで再現され、より一層イメージは固定されたのはありがたい。



 唐古・鍵考古学ミュージアムでは大きな収穫があった。

 以前橿原考古学博物館 特別展で銅鐸を見たことがある。あたためていた銅鐸の疑問。学芸員の方に尋ね、今回唐古・鍵考古学ミュージアムで解決したからだ。これは嬉しかった。感謝の気持ちは大きい。



 田原本では唐古・鍵考古学ミュージアムに連れて頂いた男性以外にも親切な方に出会った。

 買い物帰りのおばさま、下ッ道通りで出会った歴史関係のおじさまにはいろいろなお話を聞かせて頂いた。

 田原本の現状や今後の行方、民家の保存、古代からのまだ発掘されてないもの等、様々なお話をお聞かせいただき、感謝の気持ちがあふれてくる。

 拙いマイブログではありますが、最後に ここから再びみなさんにお礼を申し上げたいと思います。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。



               〒636-0247
                     奈良県磯城郡田原本町阪手233-1
                     田原本青垣生涯学習センター2階







                    金関 恕先生のお話は後日記録の予定です。
 

 










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兵庫県立美術館にて

2010-07-12 | 乱鳥徒然 Rancho's room.




 

    

 

   


『レンピッカ展』を楽しむ。

 会場を出ると、学生が鉛筆を動かしていた。

 留学生かな?

 若いなぁ、うらやましいなぁ。


   

 

 




                    

                   兵庫県立美術館にて













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109; 『イスラームとコーラン』  牧野信也著 昭和62年 講談社学術文庫

2010-07-12 | 読書全般(古典など以外の一般書)



2010年度 109冊目  






           『イスラームとコーラン』

  



 牧野信也 著

 講談社学術文庫

 昭和62年10月10日 

 206ページ 本体 580円 + 税5%

 


 三日をかけて『イスラームとコーラン』を読了。

 最近また読書スランプに陥り、前回の『「分かち合い」の経済学』から考え十日ばかり読書記録が途絶えている。

 傾向としては◯◯あるべしと読書も課題かするとスランプの日だにはまり込むことが判明。気楽に手当たり次第読むのが、私のライフスタイルに合うらしい。

   
 
 ところで今回の『イスラームとコーラン』は日本人のわたしには理解しがたい部分が多い。

 著者牧野信也さんは井筒俊彦さんの影響を受けておられるという。

 井筒俊彦さんでは昨年十二月に観たアーシューラーやタアズィエの意味を知りたくて『意味の深みへ  東洋哲学の水位』から五 シーア派イスラーム ーーーーシーア的殉教教者意識の由来とその演劇性ーーーーを読んだが、これがまたわたしにはむずかしい。

 イスラムは難解だ。

   

 なんだか見失ったままに読み進んだ感がン迂愚得ないが、それでも興味深い部分が数カ所。

 簡単に記録しておこう。

   

 もし仮にイエスを神の詞と見なすならば・・・・・・。

・・・・・・。

「わが子よ、アッラー以外のものを認める偶像崇拝に他ならない」(31章12節)     

                              (90)


  〈遺跡などの顔が徹底的に破壊されている姿を思い出す〉

 

 世の初めに世界を創造したアッラー・・・・・・。

 全能の神アッラーは第二の創造、或は創造の反復として、この世界の終末を引き起こす・・・。

                                        (112)

  〈???。イスラム教はわたしにはわかりづらい。〉

 

 コーランの感謝とは、・・・

 自分にとって何か良いことが起こったからありがたいと思う、というものではない。


 16章13-14節で説明

          (142)

 〈日本人の宗教観、感謝の心とはかけ離れたものである。〉

 

 イスラーム共同体の独特な性格

 イスラーム教徒のみによって成り立っている単一的講生体ではなく、イスラーム以外の他の宗教の信者をもそのままの状態で包み込む複合体集団。

 宗教制限はある

    ユダヤ教、キリスト教、ゾロアスター教 等

                     (198)

 〈そうだったんだ。イランで見る限り、キリスト教やゾロアスター教 の住んでいる地区は集落をなしていた。上で記録した「わが子よ、アッラー以外のものを認める偶像崇拝に他ならない」(31章12節)と相矛盾を感じるのは、私の理解不足か・・・。イスラムの考え方もイスラム教もコーランも わたしには難しい。〉

   
             









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敏馬神社   『名越しの人形』(なごしのひとがた) 大祓人形   (5景)

2010-07-12 | 民俗考・伝承・講演



            敏馬神社(みぬめじんじゃ)  2   
       
          



 

『祓いの日』とは

   一年を二つに分けた昔の考え方。

   六月晦日は十二月晦日に対応、前の半年の最終日。
 
   神に年前半の無事を感謝し、収穫までの後半年の無事を祈るため → 物忌みの日、祓いの日

   宮廷で 十二月晦日と六月晦日の年二回、「大祓い」の神事が行われていた。

   祓いは、日本の神祭りの基本とも言える作法。

   大祓いの本来の意義は、年間を通じて最も大切な正月と七月の祖霊迎えの行事を前に、物忌みを行うこと。


          十二月 「年越し」

          六月  「名越し」

 

 大祓いの行事は宮中から民間の神社でも行われるようになる。

          名越し  「夏越し」

               「六月祓い」「荒和(あらにご)の祓い」「夏越節供」「輪越祭り」
               と呼ぶこともある。

 ナゴ(名称)は、神様の気持ちを和らげるという意味の「和し」による。







                





万葉の時代、敏馬の浦は「百船の過ぎて往く」と云われるような賑わった港であった。

伝承

婚礼の列が社前を通るとその結婚は不縁に終わるとの伝えがある。どうしても通らねばならない場合には神社裏の国道を通ったとのこと。
元々女神を祭る神社だから神が嫉妬するとのようだ。 これでは到底神前結婚式はできないだろう。
また縁切りのまじないもあり、拝んでもらった砂を相手の食事に少量まぜて食べさせると直ちに効くという。 砂を食べさされたら、別れる気にはなるだろうが、砂を噛む思いの伝承ではある。

       






                          

                   神戸市灘区岩屋中町4-1-8














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