4/14
「夕霧も御方々が取りすます御簾の向こうを見てみたくなる()」
「対の上かって見たより美しくなられただろうと想像される(関係としては親子)」
「春秋の夜の遊びの優劣を院は申され勝負つかぬと()」
「プロというすぐれた人も少なけれ修行もサボり差別化できず()」
「それにつけ六条館はちょっとした稽古事でも上達はやい()」
「夕霧は若君たちを御車ミクルマに乗せて帰えれる月澄める中()」
「大将の北のお方は故大宮に手ほどきうけど中途半端に(雲居の雁)」
「次々に生まれる子たちの世話をするいそがしくあり上達はせず()」
「紫は宮のおんもとお泊りになり明け方にお戻りになる(三宮のところ)」
「紫の琴の腕前あのように立派であって嬉しかったと()」
「このようにいろんな徳のある人は類まれだと感心したり()」
「連れ添ったながの年月思うとき今年は御祈祷念入りにせん(厄年だから)」
「胸の内堪えられぬほど嘆き増え気を張り詰めるゆえに長生き
(心配事があった方がよい)」