2015/06/03
「泰平の世の余沢とて広まれる民は楽しむ小旅行など(/5:仏法僧)」
「伊勢の国相可の里に拝志氏ハヤシウジ隠居になって旅をしたいと()」
「これと言う理由もないが剃髪し夢然と名乗り諸国めぐるを()」
「末息子作之治連れて京・吉野ついでに高野も行こうとしたり()」
「日の暮れに高野に着きて壇上で諸堂霊廟拝みて宿を()」
「泊まれなく麓に下りろ言われたが太子廟にて念仏あげん(徹夜で)」
「静寂なる山から聞こゆ鳥の声『ブッパン、ブッパン』仏法僧が()」
「仏法僧清浄の地を選び棲む特に高野は詩偈にもありし
(0:空海の詩偈->省略
/1:上野国の迦葉山
/2:下野の国の二荒山
/3:山城の醍醐の峰
/4:河内の杵長山
/5:そしてこの高野山
/6:以下の古歌にある松尾山
)」
「詩偈のほか古歌にもありしこの鳥を興趣覚えて一句詠まんと(『松の尾の峰静かなる曙にあふぎて聞けば仏法僧啼く』)」
「鳥の音も秘密の山の茂みかな(夢然)」
「この句書きもう一声と聞きいれば遠くで聞こゆ先払いの声(この句を詠んだために亡霊を呼んだとも)」
「この夜更けどんな貴人が参拝と隠れていたが発見される()」
「一行はやがてはじめる宴など貴人と家来いろいろ話す(玉川の水は毒が入っているなど)」
「わすれても汲みやしつらん旅人の高野の奥の玉川の水(風雅集に載る空海の歌)」
「折からに仏法僧が啼くを聞き興のったと一句を求む(法師の紹巴法橋に命じた)」
「紹巴から先の一句を求められ殿下にそれを奏上せよと()」
「殿下とはいかなる人と訪ねたら関白秀次公と教えられたり()」
「発句すりゃ『こざかしい』とぞ誉められてだれか付句と所望されたり()」
「付句には山田三十郎がすすみでて『それがしがいたしましよう』と思案をしたり()」
「鳥の音も秘密の山の茂みかな 芥子たき明すみじか夜の牀(発句-付句)」
「淡路なる人が告げくる修羅のとき来たから皆さん立てといいたり()」
「『つまらない奴等に姿みせたから一緒に修羅場につれて参れ』と()」
「老臣が間に入り注進す『いつもの悪行なさいますな』と()」
「人びとのすがた言葉も消え去りて夢然親子は気を失える()」
「後のこと瑞泉寺前通るとき塚の方へと目を吸い寄せられる(秀次の悪逆塚があり、視線を吸い寄せられて、白昼でも迫力があった)」
2015/06/02
「町村さん脳梗塞で衆議院議長降りるも死に至るなり(引退して日は経っていない。享年70才)」
「顔つきや洗練された身のこなし政治家として好きなタイプだ(北海道五区)」
「吾よりも五つ年上東大が荒れた頃にはノンポリとして()」
「長生きをして清廉な政治するわれら望むも早く逝きたり()」