2015/11/10
「もう冬も遅れて読める子規の夏()」
「念仏や蚊にさされたる足の裏(子規)」
「血を吸うて高く飛べない蚊に刺され()」
「よって来て話聞き居る蟇(子規)」
「蟇拝聴するは形のみ()」
「蝿憎し打つ気になればよりつかず(子規)」
「ゴキブリや蝿にも辛い世になれる()」
「愛憎は蝿打つて蟻に与えけり(子規)」
「自己愛は時に親をも憎みたり()」
2015/11/10
「岡潔『わかる』というを道元の歌を引いては示せるという()」
「聞くままにまた心なき身にしあらば己なりけり軒の水玉(道元禅師)」
「自分を失うまでに、降りしきる雨に没入する。すると、自分の内側が、雨の世界としか呼びようがないものでみたされてくる。ふと、我に返って思う。今、自分は雨になっていたような---。気がつくと軒に滴がついている。()」
「森田氏の『数学をする身体』は意欲作らし無我の境地の(抽象的な概念世界である数学を知るための)」
「客体に同化をしたる主体には真に『わかる』という世界あり()」
「己が身も数学世界に没すれば峻険なりし山膚見ゆか()」
2015/11/10
「ミャンマーのスーチー女史の民主化が成功したり苦労の果てに()」
「ミャンマーは何ゆえ軍制敷くのかなググりて歴史調べてみんか()」
「ノーベル賞受賞をされて軟禁の対応変わり軍部も軟化()」
「終戦時ビルマに僧で残りたる水島を呼ぶ同胞の声(物語『ビルマの竪琴』)」
「穏やかな鶴房さんが残したる『パゴタの歌』や『郁子ムベ』を読まんか(北ビルマ出征の短歌や俳句集)」