そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

新春詠

2023年01月05日 | 三十一文字
2023/1/05
新春の読売歌壇の選者らの歌味わわんお手本として
小池光<霜柱踏む>
 ①新春の庭に降り立ちちからある霜柱踏む善きことあれな
 ②胃ふくろの中に容れたりいただきし会津みしらずの大柿ひとつ
 ③息つめて一気に抜きしいつぽんの白毛鼻毛をわれは凝視す
栗木京子<風を聴く兎>
 ①浅草に人にぎはへり密集を恐れし日々を忘れをらねど
 ②長き耳もつゆゑ兎はしんしんと風を聴くのか庭に動かず
 ③かたまりてゐるときあたたかさうに見ゆ黄の水仙も白き兎も
俵万智<口ぐせ>
 ①仙台の日ざし優しく柔らかく長命草に水をやる朝
 ②人生は長いひとつの連作であとがきはまだ書かないでおく
 ③傘寿過ぎて人は変われる「ごめん」から「ありがとう」になる母の口ぐせ
黒瀬珂瀾<再生について>
 ①死者多き齢あらたまるうすやみに三日月宗近あわれきらめく
 ②交差点の根雪凍てたるあさかげや触れてよかつた首筋なのか
 ③なつかしきひとりと別れ新春の京と伏見区羽束師に雨


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