お城EXPO’19に参加するため、
横浜に行ってきました!
21日はグスク展のシンポジウムだったので断念し、
22日になる頃に横浜入りして、
22日の夜の便で帰沖という、
弾丸スケジュールでした。
…が、
行ってよかった…!!
こういう類のイベントって
初めて参加しましたが、
全国の自治体や企業・団体が一堂に集まって
様々な取り組みをまとめて見ることができるなんて、
便利でお得な1日でした!
客層もファミリーから若い女性、年配のご夫婦まで、
まさに老若男女(男女比も5:5の印象)、
多くの人でにぎわっていました!
(なんでも過去最高の入場者数だったとか)
お城EXPOは色んな企画、展示、ブースがありましたが、
参加のメインの目的は
全国各地の「お城めぐり観光情報ゾーン」。
お城の魅せ方、PR方法、演出、
発行物のデザイン、工夫、
グッズのバリエーション、イベント企画etc…
面白い!楽しい!なるほど~!!
と、
どれもこれも刺激的で勉強になりました。
それでは、
ごくごく一部ですが、
印象に残ったものをご紹介☆
ブースにはフル装備の武将姿のおじさまたちがそこら中に!
やはり、鎧はそれなりに年齢を重ねた「おじさん」が似合う!
立ち上がれ!観光課の「おじさん」たち!
紙芝居だって、普通にはやらない。
見た目はもちろん、
口調も態度もしっかり成りきってます。
扮装はクオリティ高いのに
紙芝居は手作り感満載。
それがいい(笑)
扮装した各ブースの人たちは
武将系のほかにも、
忍者系や姫系、
歴史系ゲームキャラ風の方々も。
歴史の食を再現する取り組み。
題して「歴食」。
(これは観光情報の隣のブースでした)
これ、いいな~!
沖縄でも以前、冊封使歓待料理の再現とかあったけど
その一部を常時提供できるメニューに再構成するとか、
王様が食べてた献立も資料はあるから再現するとかして、
観光コンテンツにしたらいいのになー。
御朱印ならぬ、御城印というものもあって
御城印集めにいそしむ動きも活発化しているよう。
スタンプラリーは鉄板だけど、
こちらはラリーすることで1枚の絵になる
というスタイルのモノ。
(いわゆる多色版画の仕組み)
お城EXPOでも指定されたいくつかのブースを回って
絵を完成させるとプレゼントがもらえる
…という企画をやっていました。
ある程度の枠中で行うスタンプラリーとしては
非常に効果的ですね!
今後の首里城のスタンプラリーは、
このスタイルにするといいんじゃない?
(今までのやつは当分は使えないはずだし…)
「装着体験」は色んなところであるけど、
着た後に写真を撮る背景・シチュエーションって大事。
実際の現場(城=野外)がベストだけど、
室内だとこーゆー↑のもひとつの手。
缶バッヂ制作コーナーも大人気でした。
選べるデザインは、
家紋や…石積み(!!!!)
ラインナップが、さすが、渋い。
ツボを押さえてくる。
スタッフさんのはっぴデザインにも注目。
石積みデザインのほかにも、
鎧の小札をデザインしたものなどもありました。
弓射的もありました。
こちらの矢の先は吸盤。
矢狭間を付けた壁(パネル)越しにやってるブースもありました。
これは唸った、
石積みデザインの割りばし。
箸袋裏のデザインがそのお城の石垣になっていて
お城ごとに全部違うのです。
陣旗になっているものも。
こーゆーちょっとしたセンスと遊び心よな。
キャラクターを使ったアプローチは
やはり強い。
王道かっこいい系も、
(こちら、テンペスト挿絵の長野さん作)
萌系、美少女系も。
これ、みんなお城の擬人化キャラです。
(こちらも販売ブースより)
マンガとのコラボも。
+
観光情報ゾーンを中心に
ごくごく一部をご紹介しましたが、
これ、沖縄の観光課や観光協会の人、
来年は見に行ったほうがいいですよーーー!!
(グスクを観光資源として活用したいと思ってる自治体はマスト!)
沖縄ができてないこと、
沖縄に足りないもの、
そして、
沖縄の特異性と強みにも気づかされるから。
沖縄の城(グスク)は全国的に見たとき、
何が違って、何が魅力なのか、
それをしっかり自覚して
それを前面に出していく必要があるな…などと、
色々と考えさせられました。
例えば、
世界遺産のグスクにしても、
観光情報誌に載るような
ふつーにきれいな写真だけじゃなくて、
今帰仁グスクの百曲がりの城壁空撮とか
座喜味グスクの縄張り図とか!
こーゆーの↑↓を見て
「くぅ~!たまらん!」
って喜ぶような人たちが集まるのがお城EXPO(笑)
そういうマニアックなところを突くような魅せ方とかね。
一般向けのモノと同時に
こういうマニアックなニーズも十分にあることを感じました。
「日本の城100選」「続日本の城100選」関係で
世界遺産グスクを訪れる人(つまり城マニア)も多いのだから。
実際、ほかの自治体は縄張り図を
そのままグッズ化(バッグとかクリアファイルとか)してたりして、
マニアック(と思われがち)な要素を
気軽に、広く展開していましたよ。
あとはやっぱり、
そこに生きた「人」や「ドラマ」を
どう見せるか、アプローチするか、ですね。
イベントブースでは、
あの超有名な「名古屋おもてなし武将隊」のショーを初めて拝見。
いや~、これはファンが増えるの納得だわ…。
ショーの演出、魅せ方のうまいことうまいこと。
文句なしにかっこいいし、そりゃ惚れるわ。
でもさ、
現代版組踊のOB・OGが立ち上げた(もしくは関わっている)チームも
全然負けてないと思うんだ。
演じ手や、作り手(音楽・振り付け・脚本・演出)、
アイディア、素材(題材)は、
沖縄にも十分ある。
あとは、それを(観光に)どう活かすか、
事業・仕事としてどう成り立たせるか、
という話。
行政がそういうのを積極的に取り入れて
(↑グスクは文化財として行政の管轄だから)
大いに活用&バックアップしてくれればいいのだが。
ゆるキャラばっかりじゃなくて。
その、ゆるキャラの火付け役といえば、
ご存じ、彦根城のひこにゃん!
こちらも生で見るのは初めてでした。
い~や~~~~!
これは文句なしにかわいいっ!!!
しゃべらないけど
(初期のゆるキャラはしゃべられないのがデフォでしたよね)
しぐさと「間」が絶妙!
これはあざといくらい計算されてる。
ただ中の人がその場しのぎで
テキトーに動いてるんじゃなくて、
ちゃんと「ひこにゃん」というキャラクターが
動きや「間」で表現できるよう
確立されてるのを感じました。
(くまモンとはまた全然違う!)
中の人は、ひこにゃん専任か、
変わっているとしても
しっかりとしたにこにゃんマニュアルがあるとみた…!
ゆるキャラ活かすなら
これくらい徹底してやらねば。
前からたびたび書いてるけど、
沖縄は何かと「作って終わり」のパターンが多い。
作ったものをどう活用するか、どう生(活)かすか、
が、圧倒的な課題。
+
展示企画では首里城火災を受けて、
「在りし日の首里城写真展」も急遽開催されました。
平成の復元の過程、
火災の様子など。
(写真提供は沖縄タイムス)
多くの人が足をとめて見てくれていました。
そして、
被災したお城、といえば、
熊本城。
再建の間、
熊本城をどう見(魅)せていくか、
アピールしていくか。
沖縄(首里城)は熊本から学べることがたくさんあると思う。
NEO ONE KUMAMOTOのポスターシリーズは
胸にぐっと響きました。
+
お城EXPOでは
ワークショップやセミナー、
講演会やトークショーの開催も。
せっかくなので
『山城の魅力と歩き方』(春風亭昇太+加藤埋彦)に参加。
会場内のいちエリア、
このホールだけでも市民会館大ホールくらい広いですからね。
それが満杯になるんだから
近年のお城人気のすごさがわかる。
「山城をテーマにしてこんなに人が来るなんて、
ちょっと前までは夢にも思わなかった!」
との談。
グスク展シンポジウムでも
千田先生も同じこと言ってました(笑)
そして、さすが落語家さん。
その語り口や会場を山城に見立てた説明などで
何度も何度も笑わせてもらいながら
山城の構造や特徴、魅力や見方、楽しみ方を
伝授してくれました。
沖縄でいえば、
石垣を持たない土のグスク。
一般的にはどうしても石垣の城よりも”見劣り”しがちな土の城を
どう整備すればいいか、
どう魅せていけばいいのか、
(たぶん、沖縄では土の城の良さをPRするための整備をしているグスクはまだないはず)
これも多くのヒントをもらえるトークショーでした。
別途料金だったけど、参加してよかった♪
私自身、土のグスクに行ったとき、
もっと「観れる」ようになったかも!
レベルアップできた気分~♪
トークショーの中で紹介していた土の城も
(愛知県新城市の古宮城、構造えっっっっぐ!!!(笑))
実際に行ってみたくなりました。
+
半日くらいで回れるかな?と思ったけど、なんのその。
ほぼ丸一日いてがっつり楽しみました。
また参加したいなぁ。
今回初参加して、私が感じたことを書きましたが、
ほかの立場の人だったら
また違ったところに注目してたりするんだろうな。
もっと色んな人と一緒に行って、感想をシェアしあえたら
もっといろんな気づきを得られるかも。
そんなことも感じたお城EXPOでした。
長くなりましたが、
もう一回これを叫んで
お城EXPOレポ記事を〆ることにします。
沖縄の観光課や観光協会の人、
お城EXPO、一度は見に行きましょーーー!!
以上!