月光の按司 ガサシワカチャラ
2017年12月10日(日)
タイムスホール
風邪気味でぎりぎりまで迷いましたが、
熱はなかったので思い切って観に行きました!
ガサシワカチャラ那覇公演!
9月に久米島で2回目みて、
今回は3回目。
観劇からだいぶ間が空いてしまいましたが
メモを頼りに思い出して書いてみようと思います。
+ + +
まず、前回の公演レビューで書いていた
最初の登場人物の紹介シーン、
分かりやすくなってた!
紹介される人ごとに
登場していき、
中央にあつまる、
という風に。
最後に出てくる主人公のワカチャラは
紹介者の「母」の後ろにぴったりついて、
兄たちとはとは差別化。
グッ!(`・ω・´)b☆
+
キンマモンが登場するシーン、
バックライトでの逆光が神々しくて
かっこよかったな。
むしろその逆光のまま、
キンマモン顔をはっきり見せない演出でも
いいと思いました。
そのほうが威厳もあって神秘的な気がします。
バックライトという設備が許されるのであれば、
ですけどね。
+
前回、がっつりお父ちゃん(=伊敷索按司)にヤラレタわたし。
その印象が強かったから、
お父ちゃん贔屓、
というのもあるかもしれませんが、
父子のシーンはもっと伸ばしてもいいなぁ。
お父ちゃんが本音を語るのが
割とすぐな印象なので
(初めてワカチャラを攻めたその時に、な印象)
何回かの戦を重ねた末に…
という感じがもっとしっかり出せたらいいな。
そしたらその後の母子のシーンでの
ワカチャラの独白、
何故父や兄者たちに憎まれるのか、
という苦悩や
でもやっと父の本心を知ることができた、
っていうセリフの重みが出てくる、はず。
+
前回レビューで
お父ちゃんが本心を隠して
"わしや兄たちを差し置いて
久米島の平和を乱そうとしている"
と、わざと憎まれるような物言いをしたところに
お父ちゃんの全てがある!
と書きましたが、
…あれ、
それ、
ワカチャラよりも先に
堂之比屋に言ってるわ。
うーむ。
ワカチャラだけにそれを言うなら
そのセリフの重みもありますが
そうでないとすると…
…でも、かといって
堂之比屋に正直に首里からのお達しだ
と言うのも妙だし…
ちょっと考えちゃいますね。
(そもそも私が深読みしすぎなのか)
+
さて、その堂之比屋。
ワカチャラの理解者として登場する彼。
お父ちゃんがワカチャラ討伐を決めた時、
何故ワカチャラを攻めるのかと
伊敷索按司に問い詰め
上のように返され、袖にされるのですが…
その時の彼(の演技)には
動揺というよりは怒り
を感じました。
なので
その後の堂之比屋について考えてみると面白い。
堂之比屋の「寝返り」は、
果たして
伊敷索按司への恨みか
ワカチャラの仇か
久米島を想ってのことか
それとも首里へのおもねりか
私利私欲か……
首里が堂之比屋に近づいた時も
彼が何も反応しない所が実にいい。
そして、劇の冒頭、
っていうね。
これは一度は劇全体を見ている
リピーターがしか味わえない面白さなのですよ。
むふふ。
堂之比屋のミステリアス具合が
色んな憶測をさせてくれるので
とても面白いです。
個人的には善悪が分かりやすい人物よりも
こういうキャラにとても惹かれます。
(史実の堂之比屋も合わせて考えるとまた面白いのですよ)
+
ワカチャラは相変わらずの美形でした
劇中では15歳の設定なんだね。
(死ぬときはもしかしたら数年たってるかもだけど)
ところで、ワカチャラが死ぬ時のシーン、
尺が短くなっているような気がしたのは私だけ?
……気のせい?
一度見て知ってるからそう感じただけ?
(でも観劇2回の時は感じなかったんだけど)
見てて
「…あれっ?終わり??」
ってちょっと物足りなく感じてしまいました…。
死ぬシーンと言うか、
死ぬまでのシーン。
アンサンブルさんの格好いい演舞がもっと見たいなー。
(現代版組踊では戦いのシーンの集団演舞がどれもこれもかっこよくて好き)
+
前回もドキュンときた正妃(ウナジャラ)ちゃんは
今回もサイコーなSっぷりでした(笑)
同じように、託宣の後とかは
長男や次男も
もう少し毒出してもいいかもね(笑)
(正妃ちゃんほどではなくとも)
カーテンコールのあと、
正妃&真牛(母)がペアで退場するところは
前回はそのキャラそのままでしたが、
今回はやさしくてかわいかった。
…ギャップ萌えかっ!!
(前回までのツンデレ退場も捨てがたいですが)
+ + +
ところで、もしかしたら
今回の公演は高3メンバーの卒業公演でもあったのでしょうか?
こうやってまた世代交代がなされて行くのですね。
メンバーが変わっても、
久米島の子たちが
久米島を誇りに想って作り上げる舞台
であることに変わりはありません。
次にガサシワカチャラを見る時は
いったいどんな人がどんなキャラクターを演じ、
どんな舞台になっているのでしょう。
また、この舞台を観る時を楽しみにしています
139