先週の19日から始まっている県立博物館の企画展、
『グスク・ぐすく・城』
前売り券もゲットして(しかも複数枚)、
早々と行ってきました!
会期は2か月間、
来年の1月19日までなので
これから行く、という方のほうが
多いかもしれませんね。
そこで、和々的見どころをまとめてみたいと思います★
まず、
内容もりだくさん
+
キャプションや説明パネルはやや専門的で固め
です。
専門用語もそうですが、言い回し(言葉選び)とか漢字の変換とか
一般的でないものも多かったので(ルビもほぼ無いし)、
ちょっと固く、難しめな感じはしました。
正直なところ(^^;)
そこで、
まずアドバイスをするならば、
キャプションやパネル、
全部読んで全部理解しようとしなくてOK!
本読む時と一緒。
おいしいところ取りでいいんです!
最初から全部理解しようと頑張りすぎたら
後半疲れちゃうよ(^^;)
もちろん、ある程度知識があって苦に感じない人は
がっつりじっくり読んでもらっていいんですが、
う~ん、なんだか少し難しいな…と思った人は、
そういう部分は流し見程度にして、
「おっ!」と気になった「モノ」を見ることに
時間と気力を注ぐのが吉です★
大丈夫。
「おっ!」っていうモノ、たくさんあるから!
では、初心者でも大丈夫!
和々的、見どころ&押さえどころ10!
1 集落のAR(拡張現実)
普天間後原第二遺跡の集落跡。
発掘現場の写真や図面からだけではわかりにくい集落の様子が
タブレットを通してARで見ることができます。
タブレットを動かして色んなアングル、距離で見てみましょう★
2 与論グスク全景模型
様々なグスクのジオラマ模型を一堂に集めているのですが、
中でも与論グスクはこの企画展に合わせて作られた新作…だとか!?
かっこいい…!!
与論グスク、いつか絶対行く…!
なお、グスクジオラマ模型は
1階の常設展にも4つほどあるので
(座喜味、知念、下田原遺跡、浦上有盛遺跡)
常設展を見たことない方は、こちらも一緒に見るのをおすすめします♪
3 中城グスク防御ゲーム
兵士たちを任意の場所に配置し、
中城グスクの正門から攻めてくる敵から
一の郭にいる王様を守るというシミュレーションゲーム。
最初ゲームのシステムや操作が「???」だったのですが、
一度理解できれば何度でもやりたくなります。
ちなみに、私はゲームオーバーしました…。
(グスクの構造上、兵士をどこに配置すれば効果的なのかはわかってるんだよー!
操作に手間取っただけだもーん!)
今のゲーム操作に慣れている子なら
もっとすんなりできるのかもね(^^;)
4 今帰仁グスクVR(仮想現実)
今年の初めに5Gの実証実験として
今帰仁グスクで行われたVR。
あの時は限られた人しか体験できませんでしたが
やっと一般にもお披露目!
動画で自分自身がまるごとその世界に入り込む、という感覚なので、
高所恐怖症な私は、前半の演出に胆が冷えました(笑)
テレビではないので、正面だけを見てじっとしているのではなく
自分で横とか後ろとか下とか
いろいろ振り向いてみるのがポイントですよ★
動画自体は短いので、
もし空いてるなら2度3度見るのもおすすめ。
5 想定復元図
『歴史群像』などに掲載された
香川元太郎氏のグスクの想定復元図が
どでかく拡大されてどーーーん!!と!!
1枚だけじゃないよ!
那覇港!浦添!今帰仁×2!!
(…首里城も…?)
とにかくでっかいから、絵の端から端まで、
そりゃあもう、隅々まで見てほしい。
もうね、これだけでも1時間は眺めていられるわ。
歴史群像に載っていたときとは違って
細かい場所の解説などはないんだけど、
普通に絵としてもきれいだし、
細かいところまで描きこまれていて見応えあるので
じっくり観察してみてほしいです。
ちなみに今帰仁グスク図は2種類ありますが、
(北山戦と、北山看守時代)
北山戦のものはだいぶ昔に描かれたもののようで、
今見るといろいろと違う点があります。
(例えば「参道」が戦後に作られた直線道になってるとか)
今帰仁グスクに詳しい人は
そういう点を探すのも、ある意味面白いかもしれない。
6 兜の前立て
武器や武具のコーナーも充実!
琉球の武具は日本式。
だけど兜の前立て(鍬形)の形が琉球のものは独特で……
…って、あれ!?
「あの」前立てが展示されてる!?
あの前立ては首里城の「KUMIODORI300」展で展示されていて
例の火災で焼失してしまったはずでは…!?
学芸員さんに質問したところ
このタイプの前立てはいくつか出土していて
首里城で展示されていたのは似ているけど別のもの、
とのこと、でした。
なるほど、
KUMIODORI300のリーフレットと見比べると
確かに違う…。
(グスク展で展示されてるのはこれ↓)
このタイプの前立ては1つしかなくて
完全になくなったと思い込んでたから、
正直、びっくり&うれしかったのです…。
7 紅釉水注
グスクから発掘された遺物展示のうち、
特に注目してほしいのは、
首里城京の内から出土した陶磁器類の数々
…のうち、
「紅釉水注」という、赤っぽい水差し。
これ、世界でも4点しか確認されていないという
超絶スーパーレアものなのです!!
(北京の故宮博物院に2点、景徳鎮窯跡から出土した破片が1点、
そして、首里城京の内から1点)
これはとりあえず見ておこう!!
8 琉球のお金
尚泰久時代の大世通宝や
尚徳時代の世高通宝、
そして尚円時代の金圓通宝!
金圓通宝は佐慶グスク(レベルD)からの出土っていうのが
個人的にはツボだったのよね。
この琉球のお金を作るという
これまたマニアックなプログラムが
会期中行われます!
詳しくはこちらから→★
9 国宝・千代金丸
おなじみ、琉球宝刀「千代金丸」の実物(国宝)が来ています。
12月の途中からは今帰仁村文化センターのレプリカに変わるようなので、
実物で見ておきたい方は、お早めに!
10 君南風の勾玉
「君南風」とは王国時代から現代まで続く久米島の神女(ノロ)の名前です。
尚真王代のオヤケアカハチ討伐の際、
首里軍に従軍して功績をあげた神女として有名です。
王国時代から代々受け継がれてきた君南風の勾玉が…!!
テレビでしか見たことなかったのが、目の前に!!
さすがに、重厚感がすごかったです。
…うむ、キリがいいからこれくらいにしておこう。
本当はまだまだ語り足りないし、
マニアックポイントもあったりするのですが、
とりあえず、
初心者は初心者なりに、
マニアはマニアありに、
それぞれのレベルで堪能できる展示会だと思います。
じっくりがっつり見ると
所用時間2~2.5時間ってところでしょうか。
この機会にぜひ「グスク」の世界を楽しんでほしいです♪
【追記】
なお、マスコミで報道された見どころは
「首里城正殿1/10模型」です。
(首里城火災の影響でもっぱらこれ)
各マスコミがトップにしているので
あえてここでは取り上げませんでしたが…。
展示の様子がわかるニュース動画もはっておきます。
+ + +
グスク展会期中に、
まだ記事にしてないグスク訪問記事、
色々アップしていけたらな~と思います。
とりあえず、
の過去記事リンクを貼っておきます。