がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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首里城レポート(追加施設と、制限過多?)

2021年02月28日 | ・琉球歴史/文化風景

 

先日、「手わざ」展を見るために訪れた首里城。

約5か月前の前回よりも変わった所&思う所があったので
レポートします。

 

まず、有料エリアゲートをくぐったところの風景。

パッと見は大きく変わりませんが、
色々と変化している点が。

 

 

まずは御庭の一角に欄干やその土台(?)が並べられていて
見ることができます。

 

そして、大龍柱がなくなりました。

大龍柱は現在、下之御庭に建てられた小屋に異動→補修を終え、
そのまま寝かされた状態で展示されています、

 

 

(↑窓越しに見学することができます)

 

 

 

女官居室は売店兼休憩所になっていました。
(なお、この女官居室も一部被災しています。
訪れた時はこの建物の外壁にも注目してみましょう)

 

 

中の休憩スペースはこんな感じ。

映像コンテンツなども見ることができます。

 

 

そして右手に見えるのが、新しくできた建物。

 

 

首里城復興展示室。

残存物や火災後の取り組みを紹介する映像展示など。
トイレもこちらに。

展示はこれから更に充実していくことを期待。

 

 

東のアザナからの風景。

被災していた奉神門の修理が進んでいます。
3月末には終了する見込みのようです

(修復している様子、間近から写真撮ってたのに
SDカードの不具合でこの時のデータが壊れていました

 

 

ところで、今の首里城は
これまでにないくらい「工事中状態」でした。

まず、瑞泉門↓

 

 

なお、「琉球の華みぐい(華巡り)」というイベントが開催中でしたが、
生花の展示演出は瑞泉門下のこのスペースだけの様子…。

う~ん…。

 

 

そして右掖門。

漆が削り取られて白木の状態が垣間見れたのは良かったです。

 

瑞泉門と右掖門も漆の塗り直し作業で、
3月末に終了予定とのこと。

 

 

そしてずっと気になっているのが、
変わらずネットだけかけて放置状態の
継世門に、

 

 

鉄パイプにネットの龍樋…。

 

そして今回気づいたのですが、
万国津梁の鐘(レプリカ)がかけられている供屋に、
立ち入り禁止ポールが…。
(こちらも写真データが壊れてしまい写真なし)

え~……。

 

 

守礼門のそばの
国王頌徳碑や、

 

 

真珠湊碑文にも、
ここに移設されてから
立ち入り禁止ポールがついたのも
前々から不満だったのですが、

供屋までもか!
と。

この2つの碑文も
万国津梁の鐘の銘文も
以前のように近づいて文字や文章を
まじまじと見る(読む)ことができなくなってしまって
甚だ不満…。

子供たちにガイドするときは
たいてい碑文から「〇〇を探せ」ってやってただけに。


首里城、何かと制限多くなってない?(;´・ω・)

 

メイン施設が復興工事中だからこそ、
それ以外のスポットはなるべく
ネットやポールや三角コーンのない、
そのものの状態で見学できるようにしれくれたらいいのにな。

 

京の内とかも、
芝生や藪などに入らないように制限するのは分かるけど
あちこちに三角コーンやポールが目に入るのはとにかく興ざめ。
理由があって立ち入り禁止にせざるを得ないにしても、
ちょっとやり方を考えてほしいよ…。


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琉球王国の「手わざ」展、首里会場

2021年02月24日 | ・琉球/沖縄、徒然日記

 

琉球王国文化遺産集積・再興事業
『手わざ 琉球王国の文化』

 

琉球王国の数々の芸術品に、
現代の職人たちが最新の研究成果を元に挑戦した「手わざ」展。

単に見た目だけでなく、
原資料(実物の文化財)を最新の技術で分析・研究し、
可能な限り製作された当時の材料や技法を用いて
製作された当時の姿を忠実に復元する、
というのが「模造復元(復元美術)」で、
「手わざ」展は、模造復元品を展示・紹介するものです。

ちょうど1年前、
2020年2月に県立博物館で開催されたのを皮切りに、
宮古、石垣と巡回して、
再びの首里へ。

最初の県博での展示は2度見学に行っていましたが(→  
その時にはまだ完成していなかったものが続々完成し、
展示されているということで、
行ってきました!!

 

 

まずは、首里城へ。

有料区域の世誇殿が展示会場。

 

 

こじんまりとしたスペースなので、
展示品は6点。

漆器、染織、陶芸、三線など。

解説パネルや実際に開鐘(三線)の音が聴ける
映像もありました。

本展示会のB2ポスターももらえるのはココだけ!


 

そして県芸の付属図書館・芸術資料館へ。

 

 

元々作品展などが行われる展示室なので
がっつり展示

 

 

1年前の県博での展示会では、
上の三御飾しかなかったけど
その土台となる「盆」がお披露目!

内側は朱漆に沈金、
外側は透かし彫りに金箔。

まさに豪華絢爛

 

 

そして私が今回特に見たかったのが、
伊平屋阿母加那志の縫衣装。

黄色に藍の裏地がすごく新鮮

紅型にはない、
古琉球独特のデザイン・配色です。

 

実はこの衣装、県博の常設展で推定復元され、
展示されているのですが、

 

 

ここでは赤地に水色裏地。

Twitterで得た情報によりますと(→)、
これまで赤だとされてきたが、
科学分析結果で黄色地だということが判明した
とのこと(!)

これは印象がガラリと変わりますね!

実は『琉球戦国列伝』の百十踏揚イラストは
この衣装を元にしているのですが
リテイクするときは赤衣ではなく黄衣にしなきゃ~!

 

 

でもその黄色も、
紅型で見る鮮やかな黄色ではなく
すこしくすんだような独特な黄色。

これが古琉球の黄色か…。

 

パンフレットにこの作品の詳細紹介がなかったのが残念…(´・ω・`)

 

 

「模造復元」されたものを鑑賞する良さは、

そのモノが生まれた当時の
鮮やかさや輝きを見ることができること。

デティールなど細かいところまで鮮明に見れること。

そして質感を感じることができること。

 

着物類は布の透け感や生地感なども一緒に
味わうのが吉です。

 

 

円覚寺の鬼瓦。

 

 

玉陵の蝙蝠。
ヒャッハー♪

 

 

玉御冠(皮弁冠)も!

今まで首里城で展示されてたレプリカや
那覇歴博の国宝を何度も見てきたけど、
やはり輝きが違います

 

 

首里城・県芸での展示は2月28日(日)まで。

パンフレットも無料配布しています。

琉球王国の美に直接触れるチャンス、
お見逃しなく!!

 

最後に、
これまでの「手わざ」展のチラシを並べてみた。

 


 

う~ん、ステキ


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キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ(56)『書は体を表す』

2021年02月21日 | ・キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ

 

元ネタとなっている尚徳の書については
こちからどうぞ。

尚徳のイメージ爆上がりです
(やっぱり人間、多少は抜けたところがないとね~(笑))

 

また、天界寺とは
尚泰久~尚徳期に作られた当時最大のお寺です。
詳しくはこちらから

 

 


「キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ」
シリーズ初見の方はこちらもご覧下さい。


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キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ(55)『オレサマオウサマ』

2021年02月16日 | ・キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ

 

尚徳と百十踏揚とは異母兄弟。

百十が姉なのか妹なのかは不明ですが、
私は年の近い姉設定にしています。

 

なお、3コマ目でお気に召さなかった料理は…
はい、ゴーヤーですね。

私も苦手です、ゴーヤー。

 

 


「キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ」
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源為朝~尚巴志まで、『新編 琉球三国志(上下)』

2021年02月14日 | ・和心な本、琉球な本

『新編 琉球三国志(上下)』
与並岳生 著/新星出版

 

12月に購入していた2冊ですが、
読み始めは年末年始、途中中断しつつ
やっとこさ先日読了しました。

 

与並さんの琉球史題材の小説は割と読んでいる方で
与並さんならではの作風も把握済み。

うんちくが多いものの、
各人物たちの描写、思惑、動機、関係性などの解釈が
「なるほど!」と思わされたりしちゃうのです。
(それを私は「与並節」と呼んでいます)

 

今回の小説は源為朝から尚巴志が没するまでの
琉球史の流れを小説仕立てにしたもの。

与並さん独特の歴史・史料解説は
時々言い切ってしまっている所もあるので
まるでこれが真実かのように思ってしまいがちですが、
あくまで小説(創作)であるということを念頭に置いて、
史料解釈は一つの材料・考えにとどめておくということはお忘れなく。
(与並さんに限らずどの歴史小説にも言えることですが)

そもそも天孫氏→利勇や、源為朝来琉は伝説の枠を超えていません。
でもああも詳しく、しかも裏付けのように断言気味で歴史的解説が入ると
つい歴史的真実のように思っちゃいますね。

もちろんこれは小説におけるリアリティ演出としての面もあるので
読む側の姿勢・意識の問題なのですが。

 

為朝・舜天~英祖~察度間の各王たち、
これまで比較的あまり小説仕立てで描かれてこなかった人たちが
読めたのはなかなか貴重でした。

やはり、創作と言えども小説仕立てだと
その人物が生身の人間として生き生きととらえられますからね。

 

でも、個人的には今回はあまり
膝を打つような与並節は感じなかったかな…?

 

個人的には下巻の他魯毎、攀安知の初登場シーンで

 

(王に推された)他魯毎はまだ17、8。
紅顔の美少年だった。

 

攀安知は背が高く、色白で、整った顔立ちの、貴公子然とした風貌で
若い頃は城中の女たちの胸をときめかせていたそうだが、
妃を置いてからは品行も正しく、妃との仲は人もうらやむほどに睦まじかった。

 

ってあったのを読んだ時、
これまでとは一味違った他魯毎像、攀安知像が見れるか!?
来い!与並節!!!
と期待していたのですが…

 

他魯毎は結局これまでのイメージ通り暗愚の王として自滅し、
攀安知はたいしたセリフも主体性もなく(本部がメインで裏切りもなし)、
影がうっすいままで終わったのには不服でした…。

(なお、統一順は北山→南山)

 

むぅ……。

 

 

策士の一面はありつつも基本優等生な尚巴志が、
淫逆無道では「全くない」北山(むしろ中山にビビッて遠慮している)を、
話し合いで平和裏に統合する道もありながら
なぜその方向に行かなかったのかもイマイチ腑に落ちない。

武力にモノを言わせたいギラギラした
尚巴志像というのならわかるけど、
そうでもないから余計に。

結局攀安知の妃と子供はどうなったのかもわからないし…。

 

期待しちゃってた分、
正直、肩透かしを食らった印象は否めませんでした。

 

 

『琉球三国志』といえば、
加藤真司著(1995)の『琉球三国志』ですが、
尚巴志時代の部分は、
ワタシはこちらのほうに軍配をあげたいですね。
(人物がみんな泥臭い。でも他魯毎はなかなかかっこいいのよ~)

 

機会があれば読み比べてみるのもおすすめします♪
ワタシもこれを機会に久々に再読しようかな?


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キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ(54)『尚徳王の日課』

2021年02月13日 | ・キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ

 

キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ、
SEASON4尚徳編に入ります。

当初、SEASON5尚真編までを予定していましたが
結局描かぬまま今に至ってしまっているので
実際にはSEASON4で当シリーズはいったん終了となります。

 

尚徳編はひとりなので話数も少なめ。

 

それではもうしばらくおつきあいください。

 

 

『尚徳王の日課』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高~大学生のころ、
ブラックカルチャーが好きだったので
ブレイズやドレッド、ミニアフロ等が魅力的でした。

 

尚徳をキラキラ化させるにあたって
髪型にこのエッセンスを入れられたのは
アクティブさやイケイケ感を演出できたかな、と
個人的には気に入っています(笑)

 

 


「キラキラ琉球史☆ゆんたくマンガ」
シリーズ初見の方はこちらもご覧下さい。


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マチナカ桜散歩

2021年02月11日 | ・琉球/沖縄、徒然日記

今年は桜の当たり年!

沖縄の桜の名所と言われる各所では
見事に桜色に染まった風景を
ニュースやSNSを通しで見ることができました。

私は残念ながらやんばるまでは行けませんでしたが、
民家の軒先や駐車場や遊歩道にある桜の木も、
見事な咲きっぷり!

そこで今年は「身近な桜を愛でる」をテーマに
「桜散歩」してきました!

民家などが写りこんでしまうため
近景の似た写真ばかりですが、
記録も兼ねて一挙ご紹介。

 

 

寒緋桜(緋寒桜)は下を向いて咲くので
見上げるようにして撮ります。

よって夢中で撮っていたら首が痛くなるし
低い木ではすごい体勢に…(笑)

 

 

まだ若い、ひょろ~っとした枝ぶりの木でも
この密度、この咲っぷり!

 

 

こちらの民家の桜は
それはそれは立派でした。

 

 

マチナカにある桜ということで、
「電柱と桜」をテーマにパチリ。

 

 

 

 

今日は台風のような暴風雨。

この天気で桜の大半は散ってしまうでしょうか…。

 

願わくば、場所によってはあともう少しの間、
桜を愛でることができればな、

と思っています。


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