博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大清風雲』その2

2006年09月17日 | 中国歴史ドラマ
(前回:その1

『大清風雲』第11~20話まで鑑賞。張豊毅のドルゴンもだいぶ見慣れてきました……

さて、順治帝(福臨)の即位も成り、いよいよ中原進攻とあいなります。ドルゴンは出征前に未亡人となった大玉児に結婚を申し込みますが、「その事は福臨が北京に入城してからね」とやんわりかわされます。彼は北京を攻め落としたら必ず大玉児と福臨を迎えに来ると約束し、出征。その中原進攻もあっさり片付き、ドルゴンは諸将とともに紫禁城に入ります。このあたり呉三桂や李自成らを登場させてじっくり経過を描いてほしかったのですが、そういうのを見たけりゃ『江山風雨情』とか別の歴史ドラマで補充しろということなんでしょうか……

ドルゴンは大玉児との約束を果たそうとしますが、同母の兄弟のアジゲとドドはそのまま彼が皇帝として即位し、盛京に攻め上ろうとけしかけます。ドルゴンも夜な夜な太和殿の玉座に座って一人悦に入り、満更でもない様子。ドルゴン一派の謀反の気配を察した粛親王ホーゲとオーバイは密かに北京から盛京に帰還し、大玉児に事の次第を上奏。大玉児はショックを受けつつも、もしドルゴンが盛京に攻め上ってきたら自分と福臨は自決して果てるつもりだと気丈に振る舞います。そうこうしているうちにドルゴンの軍勢が盛京にやって来て、大玉児と福臨に拝謁します。いよいよ謀反かと思われましたが、ドルゴンは福臨を抱き上げて「これより皇上と皇太后を北京にお連れする!」と宣言。彼は「謀反が起こったら皇太后は自決なさるおつもりですよ」という范浩正の説得を受け入れて謀反をあきらめ、当初の約束通りに順治帝と大玉児を迎えに来たのであります。

そして順治四年。摂政王ドルゴンの権勢は幼い順治帝やもう1人の摂政ジルガランを圧倒し、並ぶ者がない状況となっていた。ドルゴンは再度大玉児に結婚を申し込みます。今度は断れないと大玉児は福臨にこのことを相談しますが、福臨が「母上のバカッ!あいつが父上になるなんてっ!」と猛烈に反対したので、この話は結局おじゃんになってしまいます。福臨は泣きながら部屋を飛び出して自分の部屋にこもり、ドルゴンの似顔絵を描いた木札を「糞ドルゴン、糞ドルゴン!」と叫びながらメッタ刺しにします。福臨のドルゴンに対する感情ははや取り返しの付かない状態になってしまったようであります(^^;)

一方、ドルゴンの専横に反発するホーゲとオーバイは、礼親王ダイシャンの孫の碩果を仲間に引き入れ、彼を鉄砲玉に仕立ててドルゴンの暗殺を謀ります。天済寺で順治帝と諸臣が祭祀を執り行う際に碩果がドルゴンに襲いかかりますが、土壇場でオーバイが裏切り、碩果を取り押さえてしまいます。結果、実行犯の碩果だけでなく首謀者のホーゲも捕らえられ、彼はそのまま獄死してしまいます。碩果も凌遅刑に処せられることになりますが、ここでオーバイが大玉児に碩果と祖父のダイシャンの罪を軽減するよう嘆願。また大玉児の侍女で碩果と恋仲であった蘇蘭、そして彼を気に入っていた福臨も大玉児に助命を嘆願。しかしドルゴンは昔ダイシャンが彼の母の殉死に関わったこともあり、この機会に礼親王家の取り潰しを画策します。

ドルゴンは直接孫の助命を願い出たダイシャンに対して、皇族の身分と兵権を取り上げ、しかも孫の命は助けないと非情な通告を下しますが、大玉児の説得に折れて、碩果を密かに他の流刑囚と入れ替え、その流刑囚を碩果の代わりに処刑し、碩果の命を助けるということで妥協します。その代わり、福臨が市の広場での凌遅刑の執行に臨席することを要求。大玉児が「そんなの残酷よ!あの子は魚を捌くのを見るのも怖がるのよ!」と反発すれば、ドルゴンは「そんなことで大清の皇帝が務まるか!オレが福臨の年の頃には毎日羊や牛を解体するのを見たもんだ。」と、あくまで福臨にトラウマを植え付けようとします。

で、処刑当日。福臨はやっぱり怖がって手で目を覆ったりしていますが、ここで大玉児は怪しげな薬を混ぜたお茶を福臨に飲ませます。すると彼はたちまち恍惚状態となり、微笑を浮かべながら処刑を見物するようになります……って、こんな展開でホンマにええんでしょうか(^^;) ヤクを飲ませるのも大概ですが、こんな甘やかしは教育上よくないと思われ…… 福臨の様子を見ていたドルゴンは不審に思いますが、後で事実を知り、そんな手を使うとは大玉児には負けたよと呵々大笑した次第……
コメント (4)
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