博客 金烏工房

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『大決戦』その2

2021年08月04日 | 中国近現代ドラマ
『大決戦』第11~20話まで見ました。


共産党側は山東省の首府済南を陥落させます。これが省都を奪われた最初の例ということで、蔣介石は衝撃を受けます。東北でも錦州郊外の白老戸頭で決死の攻防が繰り広げられます。こちらは国民党が攻める側となりますが、共産党側は戦車部隊の猛攻に耐えつつ防衛に成功。


危機感を覚えた蔣介石は軍幹部たちを集め、作戦会議をするのかと思いきや自著の『剿匪手本』の朗読を始めます。幹部たちは困惑しつつも朗読が終わると拍手をしますが、当の蔣介石は「拍手などいい」「お前ら真剣に聞いていなかっただろう?」と、ひとしきり説教を始めます。このドラマの蔣介石、割と「こんな蔣介石はイヤだ」という人物像を体現しております (^_^;)


白老戸頭の勝利を受けてハルビンから錦州へと列車で移動を開始する林彪。中の人は陳独秀の生まれ変わりです。腰が重く、自分の娘を叱りつけた時は周りから「子どもは打つくせに錦州は打たない」などと嫌味を言われたりしてました。しかし列車に乗り込んでも「状況が変わった」など言い出して列車を停止させ、遅々として進みません。


そして共産党側はやはり錦州近郊の義県を陥落させますが、東北民主聯軍(共産党側が元の満州国の地域で結成させた軍隊)の砲兵司令の朱瑞が地雷を踏みつけて爆死してしまいます。この情報を受けた林彪はようやく錦州への直進を決意。

一方、北平では国民党の人士がパーティーで朱瑞の死を祝ったりしておりますが、蔣介石が「お前たちには優れた敵将に対するリスペクトがないのか」「我々は朱瑞に学ぶべきだ」と静かに怒りを示し、お祝いムードに水を差し、朱瑞の冥福を祈る献杯を求めます。この面倒くささがたまらないw

その後も共産党側が塔山を攻め落とすなど、錦州戦役は共産党側優位に進み、双方多大な犠牲を出しつつも共産党側の勝利が確定。国民党側の司令官范漢傑も共産党側の捕虜となります。

当然蔣介石はお怒りですが、敗戦の責任を面詰された闕漢騫は「我が軍が敗北したのは、こちらは数を恃むばかりで敵軍の方が優れていたからです」とぶちまけて拘束されてしまい……

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