高島俊男『水滸伝と日本人』(ちくま文庫、2006年11月)
江戸時代以降の日本人が『水滸伝』をどんな風に読んできたかを追った本ですが、『水滸伝』だけでなく『三言』など他の小説についての言及もあり、日本での中国白話小説の受容史にもなっています。
17世紀から18世紀にかけて知識人の間で唐話(当時の中国語口語)学習熱が高まり、『水滸伝』がそのテキストとして用いられたとか、幕末から明治の初めにかけての時期が『水滸伝』(だけでなく白話小説全体)があまり顧みられなくなった空白期であるとか、興味深い指摘が多いです。
あと、『水滸伝』の翻訳者である吉川幸次郎と駒田信二との間で確執があったことなど、『水滸伝』に関わった人々のゴシップも多く盛り込まれており、その点も本書の魅力のひとつです(^^;)
江戸時代以降の日本人が『水滸伝』をどんな風に読んできたかを追った本ですが、『水滸伝』だけでなく『三言』など他の小説についての言及もあり、日本での中国白話小説の受容史にもなっています。
17世紀から18世紀にかけて知識人の間で唐話(当時の中国語口語)学習熱が高まり、『水滸伝』がそのテキストとして用いられたとか、幕末から明治の初めにかけての時期が『水滸伝』(だけでなく白話小説全体)があまり顧みられなくなった空白期であるとか、興味深い指摘が多いです。
あと、『水滸伝』の翻訳者である吉川幸次郎と駒田信二との間で確執があったことなど、『水滸伝』に関わった人々のゴシップも多く盛り込まれており、その点も本書の魅力のひとつです(^^;)