「負けることよりも勝つことのほうが断然困難だ」と思っていたけど、
このオリンピックで必ずしもそれがすべてではないということを思い知らされる出来事があった。
バドミントンで予選リーグの2位になりたいペア同士が対戦し、
お互いサーブを入れなかったり、大きくアウトゾーンへシャトルを打ち込んだりして「お互いが負けよう」としあったため
両ペアとも失格となった事件。
この試合の場合は、サーブ権が先にあるほうが断然有利だけど、
ジュースというルールがある以上、なかなか「負けを勝ち取る(この言い方もちょっとおかしいか)」のも骨がいりそうだ。
さらに「失格」になるという危険もはらんでいるため、勝つ以上に大変なんじゃないかと思われる。(笑)
せっかくだから観客達にも気持ちを切り替えてもらって
どっちが「負けを勝ち取るのか」さいごまでやらせてみるのも
実は普通の試合よりもハラハラドキドキが楽しめるような気もするが、
これはさすがにムリか。(苦笑)
しかし・・・、
こういう作戦は決勝トーナメントで有利な状態になるためにはしょうがないんじゃない?と、個人的には思う。
同じようなシステムの競技でもよくあることだと思うし、
目標が金メダルなんだからその目標にたどり着くための戦略の一つとしてはアリな考え方なんではなかろうか。
たまたま今回は戦略的にお互いが負ける選択をしてそれを実行に移してしまったからビックリな展開になってしまったわけで。
よく、水泳や陸上なんかも予選なんかではある程度力を温存した泳ぎや走りをするし、
サッカーも今回のなでしこは引き分けをねらったりしてるし、
体操でも内村選手がリスクを減らすために「コールマンを飛ばす」というようなことをやってるし、ね。
失格になってしまった両ペアには同情するが
審判から「それはやめてね。」と注意をされても続けたからにはこの裁定もしょうがない。
失格になるとは思ってなかったのか、失格覚悟で「負けを勝ち取る」ことにしたのか・・・。
どっちにしても審判の指示には従わないとね。
んで、どんなルールにも穴はあるし完璧なルールなんてないだろうけど、
負けた方が有利になるようなシステムは変更したほうが今後のためにもいいだろうね。
いや~しかし・・・、
何度も言うけど、この試合最後まで見てみたかったな~。(笑)
こういうことがおきるからオリンピックは楽しいよ。