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映画『インターステラー』

2016年03月05日 | 映画
映画『インターステラー』予告2【HD】2014年11月22日公開


クリストファーノーラン監督の「インターステラー」。

近未来の食糧不足に陥った地球からの脱出を目指す人類という設定。

宇宙をリアルに描くのは「2001年宇宙の旅」から「ゼログラビティ」までたくさんあるけれど、

時空を超えるような表現に挑戦したのは「2001年宇宙の旅」とこの作品だけだと思う。

時空を超える?

なにそれ?

という観客がほとんどだと思うから、

きっとこの作品は「マニアックな作品」という部類にされちゃうと思うけど、

でも、この作品のテーマは「愛」なんだと思うよ。

時空を超えて存在できるのは「重力」と「愛」。

時空というのは「時間」と「3次元空間」を合わせた世界で

人間が認知できるのは3次元空間までだとされている。

時間も存在は認知されてるけど

行ったり来たりできない一方通行なものとしてしか認知できないし、

重力も空間のゆがみだとアインシュタインの一般相対性理論が証明してるものの

人間にはその感覚をつかむことができない。

つまり、人間がコントロールできるのは3次元空間までなので、

だから重力と時間はコントロールできないんだということになっているわけ。

だから、そういう背景を前もって知識として持ってないと

なかなかこの映画を楽しむには骨が折れるかもしれないね。

でも、

この映画は、そんなことを映像的に表現したい映画ではなく

あくまでも「愛は時空を超えて存在できるとても強い力を持っている」ということを伝えたい映画だから、

そういう観点で映画を読み解くべきなんだと思う。

宇宙を旅してる人と地球に残ってる人の時間軸もずれてるし、

宇宙を旅してる人の中でも、

より強い重力下(ブラックホールやワームホールという時空のゆがみの近く)で過ごした人とそうでない人の時間も大きくずれたりするから

注意深く見てないとすぐに混乱してしまうかもね。

そうなっちゃうとなかなかお話の中に入り込めなくなるから

ホントに約2時間50分もある大作映画がとてつもなく退屈な映画になっちゃう可能性が高い。

映画の冒頭にあるドキュメンタリーチックな証言も含め、セリフのほとんどすべてが伏線になって、

それが一つに収束するところなんか、

量子力学の不確定性原理に基づく素粒子のふるまいにつながるような気もするし、

クリストファーノーランの映画はどれをとっても本当に面白いと思う。

なんだかんだ言っても「愛」こそがとても強い力であり、

生きるエネルギーの源であり、

生きる希望につながるんだというメッセージが込められている。

一般相対性理論と量子力学を融合させるには超ひも理論が必要で、
その理論を成立させるには4次元なんかじゃ足りず、高次元が必要になってしまうからきっとそういう次元が存在するんだ、という学説を前もって知っておくほうがより楽しめると思うけど、

そんなの知らなくても

重力や愛や霊現象なんかも実はこういう高次元があるからこそ起こりうるという程度の考え方があるということを知っておくだけで十分楽しめると思います。

当然、クリストファーノーラン自身もそれぐらいの感覚だと思うしね。

とにかく面白い映画ですよ。

おススメします。
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