映画『アメリカン・スナイパー』予告編
クリント・イーストウッド監督作品の「アメリカンスナイパー」。
実在のネイビーシールズの伝説的狙撃者。
この映画の脚本が作るころはまだ生存していて、いろいろと本人から話を伺うことができていたそうなんだけど、脚本が仕上がる前に一緒に射撃場に行っていた退役軍人に殺されてしまったとのこと。
なんということだろう。
4回もイラクの前線に派遣されその都度生き延び、レジェンドとして帰還してきた人間が
平和な本国で殺されてしまうなんて。
こんな悲劇的なことはあまりないんじゃないだろうか。
映画の脚本自体は実際の彼の妻であるタラさんの要望もあって、
戦場ではシールズの生けるレジェンドとして、家庭ではよき夫でありよき父であることを表現しているが、
そこは、さすがクリント・イーストウッド監督、単なる英雄物語には仕立て上げてはいない。
映画『ハートロッカー』にも戦場での「殺るか殺られるか」のピリピリした緊張感が忘れられず戦場に戻っていく主人公を描いていたけれど、
この映画でも「戦場で味方の命を助けること」に生きがいを感じてしまい、なかなか家庭での平和な生活になじめない主人公を淡々と表現している。
実際の話、人間と人間のリアルな殺し合いの現場で日常的に生活しているといて精神的にクタクタになっていってしまいにはマヒしてしまうのは想像しただけでもわかる。
平和な日常の中でも例えば猫なんかが道路で車にはねられて死んでいるのを見るだけでも心がざわついてしまうのに、
日常的に人が死んでいるのを見るなんて・・・。
さらには自分自身が殺していくのなんて経験してたらそりゃおかしくなってしまっても仕方がない。
戦地からの帰還者のPTSD(心の傷、トラウマ)が騒がれてるけど
本当に誰しもがそうなってもおかしくないと思ってるよ。
主人公は戦場での仲間を助けるように、
本国に帰還した後は帰還者のPTSDを癒やすための活動も行なっていたらしい。
その中での悲劇だからなおさら辛い。
映画の最後はその日のお出かけを妻が見送るシーンで終わり、その後テロップだけで「殺された」ということを観客に伝えた。
そしてタイトルロールで彼の軍葬を写真で伝えている。
もうホントにね、これで十分。
この淡々さ加減が逆に心を揺さぶられてしまい、ブアッと涙があふれてきた。
英雄物語でもあり、
戦争の悲惨さを伝える映画に仕上がってる。
戦争の悲惨さをこぶしを突き立てて訴えてるわけじゃない。
しんみりと心にじわっとしみいるように感じさせるやり方で。
クリントイーストウッド作品のそういう肩の力の抜けたような感覚が好きだな。
ドキュメンタリーチックに淡々とあるがままを表現する。
特別な演出がないぶん心の中に染み入る感情も大げさにもならず、やらせ臭さもなく、洗脳されてる感もないんだよね。
心を揺さぶられて涙がこぼれることに何の抵抗も感じない。
これってなかなか簡単なようでいて実はすごく難しいことだと思う。
観てない方はぜひ一度観てみてくださいな。
おススメします。
クリント・イーストウッド監督作品の「アメリカンスナイパー」。
実在のネイビーシールズの伝説的狙撃者。
この映画の脚本が作るころはまだ生存していて、いろいろと本人から話を伺うことができていたそうなんだけど、脚本が仕上がる前に一緒に射撃場に行っていた退役軍人に殺されてしまったとのこと。
なんということだろう。
4回もイラクの前線に派遣されその都度生き延び、レジェンドとして帰還してきた人間が
平和な本国で殺されてしまうなんて。
こんな悲劇的なことはあまりないんじゃないだろうか。
映画の脚本自体は実際の彼の妻であるタラさんの要望もあって、
戦場ではシールズの生けるレジェンドとして、家庭ではよき夫でありよき父であることを表現しているが、
そこは、さすがクリント・イーストウッド監督、単なる英雄物語には仕立て上げてはいない。
映画『ハートロッカー』にも戦場での「殺るか殺られるか」のピリピリした緊張感が忘れられず戦場に戻っていく主人公を描いていたけれど、
この映画でも「戦場で味方の命を助けること」に生きがいを感じてしまい、なかなか家庭での平和な生活になじめない主人公を淡々と表現している。
実際の話、人間と人間のリアルな殺し合いの現場で日常的に生活しているといて精神的にクタクタになっていってしまいにはマヒしてしまうのは想像しただけでもわかる。
平和な日常の中でも例えば猫なんかが道路で車にはねられて死んでいるのを見るだけでも心がざわついてしまうのに、
日常的に人が死んでいるのを見るなんて・・・。
さらには自分自身が殺していくのなんて経験してたらそりゃおかしくなってしまっても仕方がない。
戦地からの帰還者のPTSD(心の傷、トラウマ)が騒がれてるけど
本当に誰しもがそうなってもおかしくないと思ってるよ。
主人公は戦場での仲間を助けるように、
本国に帰還した後は帰還者のPTSDを癒やすための活動も行なっていたらしい。
その中での悲劇だからなおさら辛い。
映画の最後はその日のお出かけを妻が見送るシーンで終わり、その後テロップだけで「殺された」ということを観客に伝えた。
そしてタイトルロールで彼の軍葬を写真で伝えている。
もうホントにね、これで十分。
この淡々さ加減が逆に心を揺さぶられてしまい、ブアッと涙があふれてきた。
英雄物語でもあり、
戦争の悲惨さを伝える映画に仕上がってる。
戦争の悲惨さをこぶしを突き立てて訴えてるわけじゃない。
しんみりと心にじわっとしみいるように感じさせるやり方で。
クリントイーストウッド作品のそういう肩の力の抜けたような感覚が好きだな。
ドキュメンタリーチックに淡々とあるがままを表現する。
特別な演出がないぶん心の中に染み入る感情も大げさにもならず、やらせ臭さもなく、洗脳されてる感もないんだよね。
心を揺さぶられて涙がこぼれることに何の抵抗も感じない。
これってなかなか簡単なようでいて実はすごく難しいことだと思う。
観てない方はぜひ一度観てみてくださいな。
おススメします。