ちゃっかりレンタルしているDVDは観てるボクなのでありますが
今回の映画はリチャード・ギア主演の「真実の行方」。
野心家で注目を浴びるのが好きな弁護士が主役で、大司教殺害の容疑で捕まった若者を無報酬で弁護することになったのだが、彼の無実を調べてるうちにとんでもない方向に転がっていくというお話。
まあ、よくありがちなサスペンスだったんだけど、
すごく面白かったなあ。
この映画は何と言っても犯人の「アーロン・スタンブラー」がいいよ。
―――〈ここから先はネタバレになるから要注意〉―――
結論を言うと・・・、
容疑者の「アーロン」が子どもの頃、性的虐待を受け多重人格になってしまっており、そのアーロンが大司祭からも性的虐待を受けていて、それに耐えかね、かれのもう一人の人格である「ロイ」の犯行だったっていう筋書きだった、・・・
と思いきや
なんとなんと、実はそれはすべて「ロイ」の演技だった!というオチ。
まあ、演技だったとしても一番最初に人格が豹変するときの「ロイ」の顔つきがものすごく怖かったよ。
普段の《顔》であるアーロンはものすごく気弱で善良な青年で、吃音もあるし、「多重人格」なのかなあっていう予感もしてたんだけど
豹変したときの目つきにはぞっとしたね。
でも、映画を観終わった後、粗暴な「ロイ」が気弱な「アーロン」のふりをしてたとするなら、大司教による性的虐待を受けてもそのときに反撃しなかったのはなぜ?という疑問が湧いてきて、もう一度見直したんだけど、
これはやっぱりわかんなかった。(笑)
ま、こういうパラドックスはハリウッド映画にはよくあることなんだけど、ね。
でも、2回目を観てはじめて気づいたんだけど、「多重人格が演技かも」っていう伏線がところどころに散らばってて
やっぱりよくできた映画だと思ったよ。
それはそうと、
2回目に観たときは「日本語吹き替え版」を観たんだけど
この映画は字幕スーパーで観ることをおすすめするね。
犯人の「アーロン(ロイ)」の吹き替え版の話し方があんまりよくない。
この映画はやっぱり「アーロン」の出来にかかってると思うよ。
「アーロン」が気弱で善良な雰囲気があればあるほど「ロイ」に変わったときのインパクトがすごいからね。
吹き替え版では、あんまり気弱で善良な感じがしないんだよね。
普通すぎる、というか、なんというか・・・。
原題は「プライマル・フィアー」。原始的な恐怖という意味。
いや~、特に心理士さんとの話のときに一瞬豹変した「ロイ」はホントに怖かった。
でも、このタイトルの「原始的な恐怖」っていうのは、性善説を信じてるヒトが「性悪説の権化」みたいな人物を目の当たりにしたときの恐怖なんだろうね。
たぶん、そうだと思う。
まあ、とにかくこういう映画は好きだな、ボクは。
ここんとこカラッといい天気が続いてるねえ。
でも、
ボクはといえば仕事三昧の日が続いております。
仕事が休みの日も
何かと用事が入ってて、なかなかゆっくりもしてられない。
いや~、「働き盛り」っていうのは
なんやかやとイロイロ引っ張り出されちゃうんだなあ。(苦笑)
仕事が早番も多いから寝不足が続いてるし・・・。
せっかくの5月の陽気をなかなか楽しめないでいる。
この時期はたいがい「若芽の匂い」を感じながらまったりする季節なんだけど今年はムリかもね。
この「若芽の匂い」がホントに鬱々とした気分にさせてくれて
創作意欲がムクムク湧いてくるんだよね。
う~ん、なんてマイナス志向。(笑)
でも、このマイナス志向がプラス志向に転じる瞬間が心地いい。(笑)
プラス志向っていうのは創作意欲が出てくるところ、ね。
下向きな方向がないと上向きなんてなかなか出てこないからね。
上向きばっかりだったら天井知らずになっちゃうし、そんなことはまずありえないから。
下向きの時期も必要なんだよね、ボクにとったら、ね。
こう言ってた鳩山さんは
結局、それが実現できなそうなもんだから
周りからとやかく言われてるみたいだけど
問題の根本はちょっと違う気がしてるんだよね。
ボクが問題だと感じてるのは
「米軍基地が日本に必要だ」ってことを
日本人がどれだけ思ってるかってこと。
日本には要らないって主張してる社民党や共産党の票があまり伸びてないってことと、
憲法9条は変えないほうがいいって思ってるヒトは7割に達してることを考えると
米軍基地が沖縄に集中してるっていう事実にあまりにも無頓着なヒトが多すぎるんじゃないかって思ってる。
実際、身近に基地が無く、
戦争の無い平和な状態が続いてるから仕方のないことではあるんだろうけど
この問題は沖縄だけの問題じゃなく、日本全体の問題なんだって気づいてるヒトはいったいどれくらいいるんだろう。
そりゃ誰だって自宅の側に米軍基地が来るのはイヤだろうけど
それは沖縄の人たちも一緒だと思うんだよね。
でも、そのことによって日本の安全保障が守られてるわけだから
日本全国の自治体の人たちは沖縄に「今までホントにありがとう」って感謝しなくちゃいけないんだと思うよ。
ずーっと嫌なことを背負ってきてくれたわけだからね。
たしかに鳩山さんも持っていき方が悪かったかもしれないけど
徳之島の人たちの反応を見たり、
他の自治体の人たちの他人事のようなようすを見たりすると、
今までの沖縄の人たちの「苦労」に対して一体どう思ってるんだろうって気がするよ。
ホントだったら、全国の自治体の首長が集まって
基地を抱えてる自治体に対して何らかの意思表示があっても良さそうなものなのにね。
結局、鳩山さんに対して
「出来もしないことを言うからだ。総理失格だ。」などと言うばっかり。
たしかにダメだよ、このやり方じゃ。
まずは「米軍基地は日本になぜ必要なのか」から始めなきゃ。
んで、「こうこう、こういう理由で必要なんだ」ってなったら
「それを今までずっと沖縄がしょってるっていうのは問題でしょ?」って持って行かないと、
誰も納得しないよね。
そこから初めて「負担を分け合うべきだ」っていう話になっていくんだと思う。
それを誰も口にしない。
結局、「自分さえ良けりゃいい」って思ってるのが見え隠れしてるから
沖縄の人たちも憤りを感じてるんだと思うよ。
彼らの「怒り」はそこだと思うんだよね。
アメリカ側も「移設先の住民の受け入れる気持ち」さえあれば
多少不都合があったとしても、実際問題としてOKだと思うよ。
ここはひとつ、マスコミも交えた全国民レベルの議論を期待してるんだけど
残念ながら、まったくそんな論点を展開してる番組もないから「臭いものにはフタ」がこれからも続きそうな気配だね。