今更だけど、カセットコイルの交換によってバンドチェンジする第一電波のMDシリーズは、約30年前に登場したボトムローディングのホイップアンテナだ。
当初は、見た目が現MDC80@3.5MHzのような、コイルの露出が無い黒装束のカセットコイルであったが、7MHzが拡張されたことへの対応と、全般的にもっと大きな耐入力ニーズがあったことなどで、現MDC○○HXにモデルチェンジしたものと、個人的には思っている。
そしてカムバックした私は、2020~2022年にかけてモデルチェンジ後の現行モデルで手元に揃えたが、特に7MHzカセットコイルの使い勝手がイマイチで、私感だが「これじゃあカセットコイル方式の意味が薄れ、本末転倒な方法だよな~。」という評価にならざるを得ないものになってしまった。
そこで、「旧型のカセットコイルが中古で入手できないか?」と思いついて探してみた結果、MDC40@7MHzとMDC10@28MHzが見つかり、両方入手した。今回は前記事のつづきということで、MDC10@28MHzを測定&調整していく。
-・・・-
■測定条件など
・モービル :シエンタ+天井にシステムキャリア
・アンテナ地上高:実測で約1.8m
・アンテナ基台 :パイプ基台(COMET_RS-215)+自作パーツ
・同軸ケーブル :28MHz用アンテナチェックケーブル
・アース :接続ケーブル長=150mmに加工したマグネットアース(第一電波_MAT50)×2枚
・測定器 :アンテナアナライザー(COMET_CAA-500MarkⅡ/改)
・その他 :MD200@メインエレメントはステルス処理済み、
帯域はSWR≦1.5の範囲、ねらいf0は測定しながら決めていく。
-・・・-
とりあえず調整範囲を把握したかったので、最初は調整バー長さを最短状態にして測定。結果はf0=27.295MHz、SWR≒1.48、Z≒72Ω、帯域ほぼ無しであった。次に調整バー長さを最長状態にして測定。結果はf0=29.722MHz、SWR≒1.17、Z≒50Ω、帯域=28.824~30.620MHz(29.722MHz±899kHz)であった。うんうん、一応バンド全域を網羅しているようだね。
前記事@MDC10HXの結果を踏まえると、MDC10はCWメインにすれば網羅範囲を広くすることは可能だが、何となくこのコイルは走行モービルで使いたい願望が捨てきれず、CWとSSBの両取りとなる感じに調整してしまう。その結果、調整バーの長さ=26mm(最長状態から19mm短い)で、f0=28.360MHz、SWR≒1.22、Z≒57Ω、帯域=27.724~28.996MHz(28.360MHz±636kHz)となった。
この状態で実用的な主な周波数を測定した結果は、以下のようになった。
・28.040MHz:SWR≒1.31、Z≒53Ω(国内CWなど)
・28.480MHz:SWR≒1.25、Z≒62Ω(DXなど)
・28.520MHz:SWR≒1.28、Z≒62Ω(国内SSBなど)
・28.620MHz:SWR≒1.31、Z≒64Ω(国内SSBコンテスト)
以上から、良く言えば両取り達成、悪く言えばどっち付かずな結果となった。
-・・・-
実はこの作業、通勤途中の道草で賄っている。なので時間の制約もあり、今回はここまでとした。次回の作業までに方針を決めて、必要に応じて再調整することにしたい。なお、そういった状況も手伝って、今回も測定結果のアンテナアナライザー写真を撮り忘れていた。お許しを。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます