この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

人として。

2007年08月22日 | 山岳救助

Pap_0187 今日食べた大黒屋のてんぷらうどん。この後なめこうどんも食べました。

先日の救助活動の時の遭難者は、ツアー会社が企画した10数人の登山隊の参加者だった。遭難者は足を怪我をして隊から遅れてしまうが、ガイド以外、他のメンバーは先にどんどん下山してしまい、バスに乗り込みさっさと帰ってしまったのである。いくら、その時初めて顔をあわせた者同士の集まりでも、普通隊の中でけが人が出ればみんなで力を合わせ助け合って下ろしてやるのが、僕は普通だと思っている。他の隊でもけが人を見れば手を貸してあげたくなるはずである。

詳しい事情は分からず、ガイドが先に行ってくださいと言ったかもしれないが、その隊自体の冷たさを感じたし、ガイド自体の危機管理が全く出来ていないのである。どんな山へ行くのであっても何かアクシデントが起きることを前提に準備していかなければ、本当に何かあった場合何もできなのである。

ツアー登山は参加しやすく山にも行きやすいが、これからこういう事故ももっと増えていくだろう。