はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

ドコモ紀の国・明恵峡の森

2023年11月13日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 和歌山県の「企業の森」に参画されている 株式会社ドコモCS関西 和歌山支店 様の「ドコモ紀の国・明恵峡の森」。

 今年も弊社で森林整備とイベント事業の企画と実施をさせていただきました。

 

 開会式の後は、森林整備班とイベント班の2班に分かれて、それぞれの活動がスタートです!

 

 まずは、森林整備班。

 約15年前に植栽したサクラ、モミジ、クヌギ、ヒノキが立派に成長し、そろそろ間引きが必要な段階に入りました。

 今回の森林整備活動では、樹木が健やかに成長できるよう、枯れ枝と光合成の効率が悪い枝を除去する作業を行いました。

 まずは、光と枝張りの関係性を解説しながら、除去が必要な枝の特徴を説明。

 その後、社員さん自ら鋸を手に取り、枝払い作業を行っていただきました。

 光環境をめぐり、競争関係にあるヒノキとモミジ。

 どちらを残すのか、両方残すならモミジの枝張りをどのように整えるのか。

 自然に生えてきたセンダンを取り除くのか、育てるのかなど自分たちが目指したいと思う森林を想像し、今後の森林整備の方針について話し合いながら、皆さん、楽しそうに枝払い作業に取り組んでいました。

 

 さてさて、一部の社員さんが、森の中で整備活動する中、イベント班では・・・・

 

 「火」と「木」を体感していただくため、アースオーブンによるピザ焼きと薪割りを体験していただきました。

 薪割りは、キンドリングクラッカーを使って、カン!カン!カン!と薪を割ってもらいます。

 割った薪を使って、アースオーブンで火を焚き、ピザを焼いていきます!!

 

 ピザ生地にソースを塗って、

 

 社員の皆さんと一緒にトッピング♪

 

 そして、アースオーブンの中へ・・・

 

 ピザは10分ほどで焼き上がります ♪♪~

 

 そして、ピザだけではなく、ジビエソーセージも♪♪

 

 出来上がったピザをカットして・・・

 

 下山してきた森林整備班と一緒に、みんなで出来立てのピザとジビエソーセージを堪能していただきました(あとサラダも)。

 

 昔の暮らしは、電気やガスがなく、森林資源に依存していました。

 ご飯を作る燃料は「薪」なので、人の生活と森林は密接な関係にありました。

 

 今回のイベントでは、森林整備を通じて「火」と「木」を体感していただきたく、企画させていただきました。

 なお、本イベントは、保健所と消防署に必要な届け出を提出した上で、実施しております。


フクラスズメ

2023年10月05日 | 昆虫類+αのお話

 この時期になると大量発生する毛虫「フクラスズメ」。

 フクラスズメの幼虫が、大量に発生すると、秋が来たなと感じてしまいます。

 ちなみに、フクラスズメという名前ですが、スズメガ科の蛾ではなく、ヤガ科の蛾です。

 外部から刺激を与えると、体を激しく揺らし、捕まえると、口から食べた葉を大量に吐き出します。

 

 「捕まえると」・・・?

 フクラスズメは、無毒な毛虫なので、捕まえて、触ることが出来ます。

 実は、この時期の自然観察では、フクラスズメを見つけたら、必ず捕まえて、ツルツルのお肌を体感してもらっています。

 

 フクラスズメは、道路脇など日当たりの良い場所に生えるカラムシ(イラクサ科)に発生します。

 大葉に似た感じの草なので、よく見かける植物ではないかと思います。

←カラムシ

 

 フクラスズメが大量に発生すると、見た目によるメンタル的な被害 (;゚Д゚)、糞による生活衛生面での被害 (゚Д゚;) を受けてしまいます。

 

 道路脇にワッサーって、生えていたカラムシが、秋になると、カラムシが茎だけの姿になる様子は、まさに圧巻です(^_^;)。


トランスコスモスの森

2023年09月10日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 2023年9月8日、トランスコスモス株式会社様が和歌山県の「企業の森」に参画され、それに伴い、弊社で森林体験イベントを企画・担当させていただきました。

 設定された場所は、和歌山県有田川町の森林で「トランスコスモスの森」として森林整備活動に取り組むこととなります。

 さて、今回の森林体験イベントは、9月8日の調印式翌日に行うというスケジュールで、調印式とイベントのW運営で、ご担当の方はとても大変だったと思います・・・。

 今回のフィールドは「鳥屋城山」、前半は自然観察会、後半は木のスプーンづくり体験とさせていただきました。

 

 午前は自然観察。

 鳥屋城山の麓は、花見や紅葉が楽しめるようソメイヨシノやイロハモミジが植えられており、人工的な環境の要素があるものの、頂上に向かうと、アカマツ、ウバメガシ、シャシャンボやナツハゼなどのツツジ科樹木等、やせ地に生育する森林へと変貌していきます。

 人工的な環境から自然の環境に変化する様子を観察していただきました。

 少し早いけど、ナツハゼが実っていたので、和製ブルーベリーとも言える味も体感してもらいました。

 

 お昼のお弁当を食べた後は、「木のスプーン」づくり。

 このスプーンづくりは、私たちの生活や生産活動の中で、やむを得ず、伐採された樹木たちを材料にしており、樹木の命をスプーンという形で活かしてほしいという想いを込めて、行っています。

 なお、紙やすりで磨いて、えごま油を塗るというシンプルな作り方で、刃物類は一切使わないので、小さいお子様でも参加できます。

 

 まずは、自分が作りたいスプーンを選んでいただきます。

 なお、今回ご用意したスプーンの樹類はサクラ、ウメ、ミカン、コナラで、50本ご用意させていただきました。

 加えて、木のお椀・お皿も7枚ほどご用意しました(樹種はイチョウ、クリです。)。

 

 木のスプーンを選んだら、おしゃべりしながら、紙やすりでツルツルに磨き、えごま油を塗って、完成です♪

 

 作り終わったら、完成度が高い「木のスプーン」をお土産として持って帰っていただきます。

 

 森林体験イベントは、予定どおり14時に無事終了しました。

 トランスコスモス株式会社の皆様、ありがとうございました。


クズノチビタマムシ

2023年08月30日 | 昆虫類+αのお話

 クズに集まるとっても小さいタマムシ。

 クズノチビタマムシ。

 

 名前の由来は分かるけど・・・

 名前の中に「クズ」や「チビ」という単語が含まれるって、なんだか、気の毒だな。と個人的に思ってしまう昆虫です (^_^;) 。

 

 クズノチビタマムシは、成虫・幼虫共にクズの葉を食べます。

 幼虫はクズの葉の中に潜り込んで葉をモグモグと食べ、成虫はクズの葉の上で葉をモグモグと食べます。

 なので、クズの葉が虫に食べられたような痕があると、クズノチビタマムシが潜んでいるかもしれません。

 しかし、体長3~4mmと非常に小さいので、見慣れていないと、意外と気づかないかも・・・。

 不用意に近づくと、葉からポロッと落ちて、そのままどこかへ飛んで行くこともあります。

 

 非常に小さい昆虫なので、見つけにくい(見落としやすい)ですが、実は、本州、四国、九州、屋久島、種子島と幅広く分布しています。

 穴がたくさん開いているクズの葉を見つけたら、クズノチビタマムシがいるかもしれません。

 一度、探してみて下さい!


カジカガエル

2023年08月06日 | 爬虫類・両生類のお話

 とっても美しい声で鳴く”清流の歌姫”「カジカガエル」。

 とても言葉(文章)では表現できないくらい美しい鳴き声で、「本当にカエルですか?」と思ってしまうほど、惚れ惚れする美声です。

 

 そして、美声だけじゃない!顔もカワイイ

 

 カジカガエルは、渓流や河川に生息するアオガエル科のカエルです

 オスは体長約3.0cm~4.5cm、メスは体長約4.0cm~8.0cmmと、メスの方が大きいです。

 メスは「本当に同じカジカガエル?」って、疑いたくなるくらい、オスより大きい!

(←メス)

(←上:オス、下:メス)

 

 「カジカガエル」という名前の由来は、鳴き声がシカに似ており、川の鹿という意味で「河鹿(かじか)」とのこと。

 個人的には、シカに似てないし、シカより美声やで( `ー´)ノ・・・って感じです。

 カジカガエルの方が、断然、カワイイし、美声!

 

 体は灰褐色で、普段は、川の岩や石に溶け込んでいます。

 鳴き声は聞えど姿は見えず、といった感じで、川沿いを探しても、なかなか見つけることはできません。

 そして、まだまだ小さいカジカガエルJrは、もっと見つけにくい!!

 そんなカジカガエルを見つけ出す事も、川遊びの醍醐味(^_^)v

 

 オスの「フィフィフィフィー」と美しい鳴き声を楽しむため、昔の人は、カジカガエルを籠で飼育し、鳴き声を楽しんだそうです。

 僕の師匠は、子供の頃、修験者にカジカガエルを売って、小遣いを稼いでいたそうです。

 たまーに、間違ってメスを売ってしまい、「鳴かへんかったゾ!」と言われたこともあるそうです。

 このお話を聞いて、僕も鳴き声を楽しもう!と言うことで、夏になると、カジカガエルを捕まえて、水槽で数日ほど飼育し、カジカガエルの鳴き声を楽しんでいます。

 

 さらに、カジカガエルは、万葉集の中でも「かはず」と歌われて、登場します。

 昔の人も「美声」と感じていたんですね。

 早ければGWの連休明けには、「フィフィフィフィー」と美しい声が聞こえます。

 この美声を聞きながら、川を眺めたり、川沿いを歩くのが本当に楽しい!

 聞きなれてくると、川の流れる音と「フィフィフィフィー」という鳴き声を聞き分けることも出来ます。

 

 4月~8月くらいまで鳴いていますが、個人的には、7~8月が一番涼しげに聞こえるので、今の時期が一番カジカガエルの美声を楽しめるのではないかと思います。

 

 ちなみに、ヒノキの樹皮の中にいたレアなカジカガエル。

 川から遠く離れた山の中で、カジカガエルを見かけるって、超レア★★★★★です 

 

 カジカガエルはキレイな川を好むので、いないところには、本当にいないけど、いるところにはめっちゃいるぅ~(^o^)

 カジカガエルの声が当たり前のように聴くことが出来る生活って、とっても贅沢だと思います。

 まさに、田舎ならでは、山村ならではの生活です。

 

 8月になり、夏休みもこれから!

 川へ行って、カジカガエルを探そう!

※2020年7月の記事を改編


ミズカマキリ

2023年07月31日 | 昆虫類+αのお話

 代表的な水生昆虫の1種「ミズカマキリ」。

 名前にカマキリと付いていますが、カメムシ目の昆虫で、陸生のカマキリとは全く別の昆虫になります。

 ミズカマキリの体長は40~45mm、体は細長く、体の色は灰褐色~暗褐色で、前脚は捕獲用、中後脚は遊泳用になっています。

 肉食性で、捕獲用の前脚を使い、オタマジャクシや小型の魚類、水面に落下した陸生昆虫などを捕獲し、体液を吸い取ります。

 体液を吸い取る食事の方法は、アメンボやマツモムシといった肉食性カメムシ目の昆虫だな~と思うので、陸生のカマキリとは全く異なりますね。

 

 ミズカマキリは、日本全国に分布し、水田や池、沼などに生息し、ある程度の水質汚濁には耐性があるものの、農薬に対しては弱いので、減少傾向にある水生昆虫の1つです。

 最近は、無農薬や減農薬でお米を育てる方も増えているので、少しずつですが、ミズカマキリを見かける機会も増えてきました。


 ミズカマキリは、常に水の中で生活しているわけではなく、天気の良い日には、水中から飛び出し、空を飛ぶこともあります。

 僕自身、飛び立つ姿を見たことはありませんが、ある日、車の上で亡くなっているミズカマキリがいました・・・。

 何が起こったのか、分かりませんが、水の中から飛び出して、着陸した場所が車の上だったのかな・・・。

 そして、あまりの暑さで、亡くなってしまった、のかな (T_T) 。


ルリタテハ

2023年07月30日 | 昆虫類+αのお話

 瑠璃色の模様が素敵なチョウ「ルリタテハ」。

 ルリタテハはタテハチョウ科のチョウで、名前のとおり「瑠璃色の模様がある」ところが名前の由来となっています。

 体長は25~45mm、森林の中でも平地やその周辺に生息し、森林以外にも里山や農地、都市部の公園や緑地と幅広い環境で出会うことがあります。

 瑠璃色の模様が特徴的で、その上、ルリタテハに似たチョウがいないので、すぐに覚えられるチョウですね。

 しかし、瑠璃色の羽の裏は、落ち葉や樹皮に似た模様なので、見失うほど景色に溶け込んでしまいます。

 瑠璃色の派手な模様が目立つ分、羽を閉じると全く目立たないので、そのギャップを利用して、外敵から身を守っているのかもしれませんね。

 

 次はルリタテハの幼虫。

 ルリタテハの幼虫は、サルトリイバラやユリ科の植物の葉を食べます。

 森林の中では、サルトリイバラの葉を観察すると出会えると思います。

 農地や公園などでは、ユリをターゲットに観察すると、出会えると思います。

 見た目は刺々しく、毒をもっているイラガのような姿にひるみますが、毒はないので、触っても大丈夫です。

 

 本ブログ恒例、毛虫を触る (^_^;)。


樹木の蛍光物質 × ブラックライト

2023年07月27日 | 樹木・草花のお話

 バットに使われる樹木で有名な「アオダモ」。

 その「アオダモ」や「マルバアオダモ」を水に漬けて、ブラックライトを当てると青く、美しく光ります。

 

 なぜ、樹木は、このような蛍光物質をもつのか。

 光合成の関係で、蛍光物質が光エネルギーの伝達に役立つそうですが、それは一部らしく、積極的に蛍光物質を備える理由は、明確になっていないそうです。

 

 まー、そんな難しい話は置いといて、気になるのは、「他の樹木も光るのか?」ということです。

 

 いろいろ試してみたので、その動画がこちら ↓ ↓ ↓ 

 

 

 ご覧いただいたウメ、ウバメガシ以外にも、アカメガシワ、ノグルミ、ウツギ、クサギも光りました。

 それでも、やっぱり、アオダモが一番美しいですね !(^^)!


合意形成

2023年07月20日 | 人材育成・コミュニケーションのお話
 今回の講義は「合意形成」。

 そもそも、合意形成とは「チームメンバーや関係者の意見を一致させること」であり、相手を説得したり、相手を説き伏せたりする行為ではありません。

 お互いの意見を納得いく形に導き、その上で、合意を取り、その合意の下で決定された意見や提案に対しては、各々が当事者意識(自分事として意識する)をもつことも重要です。

 不満や不安を残したまま、力業で合意させたものは、合意形成をとは言いません。

 

 合意形成は、お互いに意見を出し合い、納得いく形で合意することが重要です。

 なので、合意形成には「論理」と「心理」の両方が重要です。

 

 今回、和歌山県農林大学校林業研修部(以下、和歌山林大)において、合意形成についての講義を行いました。

 和歌山林大の学生さんたちには、合意形成には論理と心理が重要であることを体感し、理解いただくため、ゲームを通じて、合意形成を学んでいただきました。

 

 さて、合意形成を進めるうえで、一番大切なことは、「目的の共有・共感」です。

 目的が明確にないと、合意形成は進みません。

 目的はゴールです。

 このゴールに向けて進むからこそ、方向性を見失わず、合意形成が図れます。

 そして、そのゴールに対して、双方が共有・共感していないと、一緒にゴールへ向かうことは出来ません。

 

 次に大切なことは「目的を達成するための具体的なアクション」です。

 目的(ゴール)に向かって、どのようなアクションを起こすべきか。

 目的達成に向かう起こすべき行動を具体的に提案しないと、またまた合意形成は進みません。

 イイ感じの行動やアクションを提案できても、目的達成に向かわなければ、意味がありません。

 明確な目的があって、具体的なアクションが立てられ、合意形成を進めることが出来ます。

 

 余談ですが、僕自身、目的が不明確なまま進む会議やミーティングを何度も見てきたので、正直、そういうのは気が滅入ります(^_^;)。

 会議やミーティングを開くことが目的になっているので、そこで行われている内容の大半は意味がないんですよね・・・(´▽`)。

 

 そして、合意形成のポイント! 

 実は、チームビルディングにおいても重要な「心理的安全性」が、合意形成でも重要になってきます。

 心理的安全性が保障されるからこそ、合意形成に必要な「心理」が満たされます。

 何より、「自分の意見が真逆であっても、発言していいんだ」という安心があるか否かで、チームの雰囲気が大きく異なります。

 

 合意形成を進める中で、もしも、意見が食い違ったら、

 さて、今回の講義の中でも発生しましたが、多数派は「まぁまぁ、少数派の意見も聞こうよ」と上から目線で言いがちです。

 実はこの行為、少数派の意見は聞くけど、意見は聴かないんです。

 多数派は、意見を変えるつもりはなく、通過儀礼として少数派の意見を聞きがちです。

 しかし、大抵の物事は、事前に正解や結果はわかりません。

 なので、必ずしも多数派の意見が正しいとは限らないし、少数派の意見が正しいとも限りません。

 

 だからこその合意形成です。

 

 仮に、チームとして、多数派の意見で方向性がまとまり、結果、少数派の意見が正しかったとしても、少数派の人間は、「ほら、やっぱり私たちの方が正しかったじゃない!」と言ってはいけません。

 なぜなら、多数派の意見で進めるという合意形成を図ったわけですから。

 それを言ってしまったら、「少数派の意見で合意形成を図れなかった」という点を責められても仕方ありません。

 合意形成を図り、チームとして結論付けたなら、それはチームの責任です。

 

 人それぞれ、視点や価値観、考え方が異なります。

 それが人の多様性です。

 人の多様性を受け入れ、互い違う意見があるからこそ、様々な視点で議論できます。

 ただし、目的が明確でないと、正しいか正しくないか的な本質的ではない議論になってしまいます。

 だからこそ、目的の明確化が必要なのです。

 

 合意形成には、明確な目的・人の多様性を受け入れる・心理的安全性の要素が不可欠です。

 こうした要素が整うことで、「論理」と「心理」が満たされ、合意形成を図る・進めることが可能になります。

 

 「心理」が満たされないと、「言ってることは正しいし、分かるけどさー」の「・・・けどさー」が出てきます。 ( ゚Д゚)


林業視察ー宮崎県 再造林ー

2023年07月19日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 前回の報告からだいぶ経ちますが(^_^;)、宮崎県の林業視察~再造林編~。

 

 16年間、素材生産量日本一の座に輝き続けた宮崎県。

 再造林という問題に直面しています。

 一番の問題は「人手不足」。

 伐採量に対して再造林が追い付かない。そして、造林作業はマンパワー。

 それでも、各地域で工夫して取り組み、再造林率100%を掲げる地域もありました。

 あと「地拵え」も大切にされていました。

 それについては、強く共感できるので、いずれ「無地拵え」なんて言葉は死語になるんじゃないかなと思います。

 まー、そもそも、地拵えの目的が果たせていない無地拵えに価値はないと思います。

 

 加えて、「機械地拵え」は出来るところで実施して、基本的に「人力地拵え」は0にならないという考えも共感しました。

 そうです、「人力地拵え」は無くなりません (´▽`)。

 

 紀伊半島で林業に関わってきた者からすると、宮崎県の地形は羨ましい。

 緩い、緩い。

 一方で土質・地質は、紀伊半島と比べると軟らかい傾向にあり、その上、水が流れる川・小川・谷が多く(よく目立つ)、大雨が降った時に崩土するリスクが高いという一面もあります。

 

 もう1つ、紀伊半島と比べて宮崎県の良かったところ。

 伐採跡地や再造林地に「茨(イバラ)」がほとんど生えていない。

 キイチゴ類、サルトリイバラ、カラスザンショウ、タラノキなどトゲトゲ系の植物がほとんど見当たらない。

 ジャケツイバラなんて、影も形もない!!

 これは羨ましいと思いました。下刈りの時にチクッとしないし、イラっとしない ( ゚Д゚)。

 

 再造林にあたって、土地ごと購入する場合もあり、今後、再造林を進めるうえで、土地を含めて森林所有者になるという案件・動きが表面化されるのではないかなと思いました。