はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

コミュニケーションの研修

2023年12月12日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 ㈱はぐくみ幸房では、コミュニケーションの重要性を実感いただく、参加型の研修を行っています。

 今回は、林業の現場班長や班長候補の方々を対象に行うフォレストリーダー研修にて、コミュニケーションの研修を行いました。

 

 写真は受講生の感想です。画像をクリックすると拡大されます。

 

 

 心理学者のアルフレッド・アドラーの有名な言葉の中に、「すべての悩みは対人関係の悩みである」、「人間の悩みの90%が人間関係」とあるように、私たちの日々の悩みの大半は、人間関係です。

 

 中には、「いや、お金だ!」という方もいますが、実は、お金の悩みも対人関係です。

 請求する人と請求される人との人間関係があって、お金の悩みになります。

 

 例えば、請求する人が期限までに支払えと言ってくるから、お金という悩みが生まれます。

 もし、請求する人が5年以内に支払ってくれたらいいよ、お金に余裕が出来たらでいいよと、自分のペースに合わせてくれると、お金の悩みが解消されます(個人的に「早く支払わないと・・・」とソワソワするのは、個人の問題です(^_^;) 。。)。

 逆に、被請求者が、約束通り支払ってくれない、全然支払ってくれないという状況も、お金ではなく、払ってくれない被請求者との人間関係の悩みです。

 

 脱線しましたが、「人の悩みの90%が人間関係(対人関係)である」としたら、人間関係を良くするためのツールが「コミュニケーション」です。

 

 では、コミュニケーションとは何なのか?

 コミュニケーションとは、「自分の伝えたい情報を正確に、上手に伝える。」ことと「相手に伝えたい情報が正確に、上手に伝わる。」こと、この双方向が成立することをコミュニケーションといいます。

 自分の伝えたいことが、相手に正しく伝わって、はじめて、コミュニケーションが成立します。

 相手の想いや気持ちを無視して、一方的に自分の考えや思いを語ることは、コミュニケーションとは言えません。

 

 コミュニケーション能力が高い人が話す場合、相手の反応を見つつ、伝える方法を工夫しながら、伝えたい情報を正確に伝えようとします。

 逆に、聞く側に回った場合、相手が伝えようとする情報を理解しようを耳を傾け、自分が受け取った情報が正しいか、相手に確認をとろうとします。

 これがコミュニケーション能力が高い人材の特徴です。

 つまり、初対面の方ともすぐに仲良くなってお話できる人が、コミュニケーション能力が高いと言うわけではありません。

 

 さて、弊社の研修では、「意識する」と「無意識」をキーワードに「コミュニケーションの大切さ」を実感するグループディスカッションを取り入れています。

 例えばグループディスカッションの1つとして、2人1組になって、話し手と聞き手に分かれ、あるテーマについて、2分間話し合ってもらいます。

 

 1回目は、相手の話を聞くポイントを意識しながら相手の話を聞きます。

 

 2回目は、相手の話に対して一切の反応をしないと意識して、相手の話を聞かないようにします。

 

 1回目と2回目の違いを研修生同士で話し合ってもらいます。

 2分という体感時間の違い、話しやすさの違いなどなど。

 特に2回目は、意識して相手の話を無視するので、お互いに精神的ストレスがかかります。

 通常、日常生活において、意識して相手を無視することは、ほとんどありません。

 しかしながら、実は、日常生活の中で、無意識で相手を無視したり、無視に近い行動をとっています。

 そのことに気づいてもらうことが、このグループディスカッションの目的です。

 

 実際、2回目の時は、教室全体の雰囲気が恐ろしいほど暗くなるので、講師の立場である僕自身も、気が滅入ります(゚Д゚;)。。。

 

 

 林業界において、よく言われている

 ・生産性を向上したい

 ・生産コストを下げたい

 ・人材を育成したい

 ・労働安全の向上を図りたい

 ・職場の離職率を下げたい

 ・職場の定着率を上げたい

 といったことは、コミュニケーションという土台がしっかりと出来ていることが前提です。

 

 「こうすべきではないか」、「こうした方が良かったのではないか」、「次は、こうしてみようか」などなど、お互いの意見を言い合える雰囲気が出来ることで、それが信頼関係の構築へと繋がっていきます。

 「いいから、黙って言うとおりにやれ!」なんて、言葉が行き交う関係では、信頼関係を構築することは、とてつもなく難しいです。

 上司や先輩にカリスマ性があり、かつ、部下や後輩に恵まれないと信頼関係の構築は難しいと思います。

 

 生物多様性の重要性が言われるように、人の多様性も重要です。

 僕自身、「人の多様性=価値観の多様性」だと考えています。

 人の多様性が多いほど、色々な視点から物事を考えられ、色々な価値観に触れ合うことができます。

 逆に、人の多様性が多いほど、話が平行線になったり、もめたりすることもあるので、その場合は、明確な目的を設定し、全員がその目的に向かう必要があります。

 いわゆる「バックキャスト(バックキャスティング)」という思考で、未来・目的・目標・ゴールを統一しておけば、それぞれの価値観を最大限に発揮できるのはないかと思います。

 そのためのツールが「コミュニケーション」です。

 

 それを実感していただくため、全員の生き残りを賭けた(という設定の)ゲームをしていただきます。

 

 

 従業員は組織の資産です。

 従業員が成長すると組織の価値が上がります。

 従業員の成長志向が高くなると、その組織は成長し続けます。

 

 これからは、人が働きたい組織を選べる時代。

 「この組織で働きたい!」と思ってもらえる組織になるためのツールがコミュニケーションです。

 

***************

 

 この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 研修等のご依頼や詳しい内容を知りたいという方は、「morikatsu108108108@gmail.com」まで、メールください。

 なお、迷惑メール防止のため、先述したアドレスは、数字と@が全角になっています。

 

***************

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ドコモ紀の国・明恵峡の森

2023年11月13日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 和歌山県の「企業の森」に参画されている 株式会社ドコモCS関西 和歌山支店 様の「ドコモ紀の国・明恵峡の森」。

 今年も弊社で森林整備とイベント事業の企画と実施をさせていただきました。

 

 開会式の後は、森林整備班とイベント班の2班に分かれて、それぞれの活動がスタートです!

 

 まずは、森林整備班。

 約15年前に植栽したサクラ、モミジ、クヌギ、ヒノキが立派に成長し、そろそろ間引きが必要な段階に入りました。

 今回の森林整備活動では、樹木が健やかに成長できるよう、枯れ枝と光合成の効率が悪い枝を除去する作業を行いました。

 まずは、光と枝張りの関係性を解説しながら、除去が必要な枝の特徴を説明。

 その後、社員さん自ら鋸を手に取り、枝払い作業を行っていただきました。

 光環境をめぐり、競争関係にあるヒノキとモミジ。

 どちらを残すのか、両方残すならモミジの枝張りをどのように整えるのか。

 自然に生えてきたセンダンを取り除くのか、育てるのかなど自分たちが目指したいと思う森林を想像し、今後の森林整備の方針について話し合いながら、皆さん、楽しそうに枝払い作業に取り組んでいました。

 

 さてさて、一部の社員さんが、森の中で整備活動する中、イベント班では・・・・

 

 「火」と「木」を体感していただくため、アースオーブンによるピザ焼きと薪割りを体験していただきました。

 薪割りは、キンドリングクラッカーを使って、カン!カン!カン!と薪を割ってもらいます。

 割った薪を使って、アースオーブンで火を焚き、ピザを焼いていきます!!

 

 ピザ生地にソースを塗って、

 

 社員の皆さんと一緒にトッピング♪

 

 そして、アースオーブンの中へ・・・

 

 ピザは10分ほどで焼き上がります ♪♪~

 

 そして、ピザだけではなく、ジビエソーセージも♪♪

 

 出来上がったピザをカットして・・・

 

 下山してきた森林整備班と一緒に、みんなで出来立てのピザとジビエソーセージを堪能していただきました(あとサラダも)。

 

 昔の暮らしは、電気やガスがなく、森林資源に依存していました。

 ご飯を作る燃料は「薪」なので、人の生活と森林は密接な関係にありました。

 

 今回のイベントでは、森林整備を通じて「火」と「木」を体感していただきたく、企画させていただきました。

 なお、本イベントは、保健所と消防署に必要な届け出を提出した上で、実施しております。

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トランスコスモスの森

2023年09月10日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 2023年9月8日、トランスコスモス株式会社様が和歌山県の「企業の森」に参画され、それに伴い、弊社で森林体験イベントを企画・担当させていただきました。

 設定された場所は、和歌山県有田川町の森林で「トランスコスモスの森」として森林整備活動に取り組むこととなります。

 さて、今回の森林体験イベントは、9月8日の調印式翌日に行うというスケジュールで、調印式とイベントのW運営で、ご担当の方はとても大変だったと思います・・・。

 今回のフィールドは「鳥屋城山」、前半は自然観察会、後半は木のスプーンづくり体験とさせていただきました。

 

 午前は自然観察。

 鳥屋城山の麓は、花見や紅葉が楽しめるようソメイヨシノやイロハモミジが植えられており、人工的な環境の要素があるものの、頂上に向かうと、アカマツ、ウバメガシ、シャシャンボやナツハゼなどのツツジ科樹木等、やせ地に生育する森林へと変貌していきます。

 人工的な環境から自然の環境に変化する様子を観察していただきました。

 少し早いけど、ナツハゼが実っていたので、和製ブルーベリーとも言える味も体感してもらいました。

 

 お昼のお弁当を食べた後は、「木のスプーン」づくり。

 このスプーンづくりは、私たちの生活や生産活動の中で、やむを得ず、伐採された樹木たちを材料にしており、樹木の命をスプーンという形で活かしてほしいという想いを込めて、行っています。

 なお、紙やすりで磨いて、えごま油を塗るというシンプルな作り方で、刃物類は一切使わないので、小さいお子様でも参加できます。

 

 まずは、自分が作りたいスプーンを選んでいただきます。

 なお、今回ご用意したスプーンの樹類はサクラ、ウメ、ミカン、コナラで、50本ご用意させていただきました。

 加えて、木のお椀・お皿も7枚ほどご用意しました(樹種はイチョウ、クリです。)。

 

 木のスプーンを選んだら、おしゃべりしながら、紙やすりでツルツルに磨き、えごま油を塗って、完成です♪

 

 作り終わったら、完成度が高い「木のスプーン」をお土産として持って帰っていただきます。

 

 森林体験イベントは、予定どおり14時に無事終了しました。

 トランスコスモス株式会社の皆様、ありがとうございました。

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林業視察ー宮崎県 再造林ー

2023年07月19日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 前回の報告からだいぶ経ちますが(^_^;)、宮崎県の林業視察~再造林編~。

 

 16年間、素材生産量日本一の座に輝き続けた宮崎県。

 再造林という問題に直面しています。

 一番の問題は「人手不足」。

 伐採量に対して再造林が追い付かない。そして、造林作業はマンパワー。

 それでも、各地域で工夫して取り組み、再造林率100%を掲げる地域もありました。

 あと「地拵え」も大切にされていました。

 それについては、強く共感できるので、いずれ「無地拵え」なんて言葉は死語になるんじゃないかなと思います。

 まー、そもそも、地拵えの目的が果たせていない無地拵えに価値はないと思います。

 

 加えて、「機械地拵え」は出来るところで実施して、基本的に「人力地拵え」は0にならないという考えも共感しました。

 そうです、「人力地拵え」は無くなりません (´▽`)。

 

 紀伊半島で林業に関わってきた者からすると、宮崎県の地形は羨ましい。

 緩い、緩い。

 一方で土質・地質は、紀伊半島と比べると軟らかい傾向にあり、その上、水が流れる川・小川・谷が多く(よく目立つ)、大雨が降った時に崩土するリスクが高いという一面もあります。

 

 もう1つ、紀伊半島と比べて宮崎県の良かったところ。

 伐採跡地や再造林地に「茨(イバラ)」がほとんど生えていない。

 キイチゴ類、サルトリイバラ、カラスザンショウ、タラノキなどトゲトゲ系の植物がほとんど見当たらない。

 ジャケツイバラなんて、影も形もない!!

 これは羨ましいと思いました。下刈りの時にチクッとしないし、イラっとしない ( ゚Д゚)。

 

 再造林にあたって、土地ごと購入する場合もあり、今後、再造林を進めるうえで、土地を含めて森林所有者になるという案件・動きが表面化されるのではないかなと思いました。

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林業視察ー宮崎県 大型製材工場ー

2023年07月11日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 久しぶりの林業視察。

 今回は宮崎県。

 まずは、宮崎県に作られた大型製材工場。

 規模がすごい!の一言に尽きます。

 製材品だけでなく、見渡す限り丸太。

 月50,000㎥の材が動いているそうです。。。

 

 大量の丸太が次々と製材されていきます。

 

 ズラッとならぶ高温乾燥機。

 

 このような大型製材工場が、地域の木材需要を生み、国産材供給を支えている。

 的なことを、世間一般的によく言われますが、支えているのは工場ではなく、ここで働く人たちです。

 ここで働いている一人一人の従業員さんが、工場を支え、それが地域の木材需要を生み出し、支えています。

 大切なのは、この工場で働く人たち

 製材工場を見学させていただき、改めて、「従業員は大切」だと思いました。

 まだまだ暑い日が続くけど、熱中症に気を付けてください!

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奈良県フォレスターアカデミー 2023年度 -森林内活動における危険な生物-

2023年05月13日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 5月11日、奈良県フォレスターアカデミーにて、森林内活動における危険な生き物をテーマとした講義に行ってきました。

 アカデミー生の皆さんには、5時間という短い(?)中で、哺乳類5種、節足動物20種、爬虫類10種、両生類3種、環形動物3種、植物多数、キノコ多数の情報を、頭の中に詰め込んでいただきました。

 

 危険な生き物との接触による死亡者は、年間20~30名。

 もし、効果的な予防方法を知っていたら、一命を取りとめた方がいるかもしれません・・・。

 

 そして、死亡者の8割弱がスズメバチなどハチによる被害です。

 

 さらに、野生動物を通じた感染症による死亡者も・・・。

 

 林業は労働災害が多い産業です。

 急傾斜で足元の悪い労働環境の中で、調査したり、伐採したり、ヒヤッとすることが多々あります。

 その中で、危険な生き物による被害の割合は少ないのかもしれません。

 

 しかし、危険な生き物に対する知識や処置を身につけることは、安全管理スキルの向上につながります。

 森林、林業、自然、生き物に関する取り組みや活動は、個人、団体、法人に関わらず、活発になる中、危険な生き物に関するスキルは重宝されます。

 なので、林業に限らず、農業や田舎暮らしといった場面でも、もちろん私生活においても活用することが出来ます。

 

 そして、危険な生き物を見極めるスキルがあれば、自然観察の幅も広がります♪

 

 講義中に出したクイズ「触っても大丈夫な毛虫」。

 これが分かると、子どもたちと一緒に毛虫に触れて楽しむ自然観察会が出来ます♪

 

 

 

 講義の後半は、グループに分かれてもらい、カードを使って、危険な生き物に対する応急処置のイメージトレーニング。

 被害を確認したら、制限時間4分以内に、取るべき行動と応急処置を行い、病院への搬送と救急車の要請有無を判断してもらいます。

 

 応急処置に必要な道具も選んでいただきます(引っ掛け道具もあります(^_^;))。

 

 そして、発表。

 

 また、講義中に、ポイズンリムーバーやエピペン(練習用)も使ってもらいます。
 起こってほしくないけど、一度でも使った経験があれば、もし、事が起こった時、サッと使えるようになったと思います。
 特にポイズンリムーバーは、初見で、使い方を間違う方が多いです。。(^_^;)
 
 
 ちなみに、アカデミー生の先輩たちは、よくマダニの被害を受けていたそうです。
 だけど、この講義がきっかけで、速やかに正しい処置が行えるようになったと、うれしい報告もありました。
 
 
 事故やケガは起こらないでほしいです。
 誰も望んでいないけど、それでも、起こるときは起こってしまう。
 そんな時に必要なスキルとして、危険な生き物の知識と対処を学んでいただきました。
 
 そして、2023年度のアカデミー生も、前向きな方が多かったので、2年生になる方への講義も楽しみです♪
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奈良県フォレスターアカデミー2022年度 ー施業提案プレゼン評価ー

2023年02月22日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 本日は、奈良県フォレスターアカデミーにて、学生さん達が考えた森林施業提案の評価員としてのお仕事。

 奈良県フォレスターアカデミー最大の魅力は、「フォレスターとして進む学生さん」と「事業体へと進む学生さん」が、在学中に明確で、この時点で、横の繋がりが出来ているという点です。
 おそらく、この点は、どの林業大学校系にないところだと思います。
 
 在学中のこの関係が、やがて、フォレスターが描いたことを実現できる事業体との連携になって欲しいと思います。
 
 さて、今回、僕が重点的に評価した項目は主に3つ。
 
 ①プレゼンの作り方、見せ方、表現、説明の仕方。文字と背景色の使い分けなど細部のところまで。。(^-^;
 
 ②森林経営計画作成にあたってのアプローチ、制約と規制のデメリット、属人と属地(林班・地域)のポイントなど。
 
 ③資源調査。プロットデータの整理、取り扱い、形状比や樹冠長率の整理など
 
 あと補足で、自分だったらどういう路線計画を立てるのか、その根拠は。みたいなところ。
 
 
 プレゼン構成は、長期、中期、短期の3部構成。
 
 
 特に繰り返しお伝えしたことは、森林経営計画は、あくまで「資金確保の手段」であること。
 森林経営計画そのものに規制と制限がある限り、制度に基づいた施業を進める傾向になり、本当の目的を見失ってしまいます。
 
 例えば・・・
 仕事量を確保するために、計画面積を確保しないといけない。
 間伐要件をクリアするために、間伐計画を盛り込まないといけない。 など。。
 
 あと、施業提案した結果、例えば、作業道が崩壊し、何かしらの悪影響を与えてしまった場合、計画認定者に責任が及ぶことも考えて、提案しないといけないということも。
 クライアントに責任が及ぶのか、自分自身に責任が及ぶのか、という点も考えながら、施業提案をしないといけませんし、所有者に対して、出来ないものは出来ないと言えるようにならないといけません。
 
 まー、実際、仕事確保との板挟みで、悩む場面も出てきますが、教育として、この部分はきちんと伝えておきたい点ですね。
 
 今回の施業提案の演習は、補助金活用が前提なので、森林経営計画作成は外せません。
 だからこそ、森林経営計画の作成目的が、短期目標をクリアするための手段なのか、中期目標を達成するための基礎構築手段なのか、短中期含めての手段なのか、そこの整理は大切ですね。
 
 何が正しいのか、模範的な回答とは?
 施業提案は、まさに十人十色です。
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めぐみと森のようちえん② 川遊び

2022年08月04日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 令和4年度2回目となる「めぐみと森のようちえん」との事業。

 今回は、川遊び。

 和歌山県有田郡有田川町のとある川にて。

 川底が浅い場所が多く、小さいお子様も安心して遊べるスポットです。

 アユ、テナガエビ、カワムツ、ウグイ、カジカガエル、イシガメ、ヌマガエル、モズクガニ、サワガニ、ヌマエビなど色々な生き物が棲息する美しい川が今回のフィールドです。

 

 とにかく、川の中で動くものがあれば、素早く反応する子ども達(^_^)。

 

 基本的に浅い川ですが、部分的に川底が深いところがあり、大人の胸から首まで浸かる所が少し、あとは、膝上から腰くらいの深さが多いので、事前に近づいてはいけない場所を決めて、あとは精一杯、遊ぶ!

 スタッフの方にも、しっかりと川遊びを満喫いただけるよう、着替え用のテントもご用意させていただきました(^_^)v。

 

 川遊びを満喫する子ども達を出迎えてくれた生き物もいます。

 毒ヘビのヤマカガシ

 まだまだ小さい子供のヤマカガシが、みんなをお出迎え。

 岩の隙間に逃げ込むヤマカガシを追いかけ、GET!

 春の時は、ヘビと出会えなかったので、子ども達がしっかりと触れあいました(^_^;)

 

 捕まえた魚はカワムツ。

 ハサミを使って、鱗を取って、腸を取って、魚の食べ方を解説。

 実際に焼いて、食べるところまで出来たら良いんですが、今回は見送り・・・。

 命をいただくことに繋がる、生きた魚が絶命する瞬間も観てもらいました。

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オーダーメイド森林講座 樹木医学 × 森林管理 × 森林生態 × 樹木生理

2022年07月30日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 「樹木の名前を覚えたいし、森林の管理方法を学びたいし、森林整備をしながら森林環境教育もやりたいけど、どうすればいいかなー」というご依頼から、ヒアリングしながら森の中を歩いてきました。

 弊社では、クライアント自身に行きたい場所や解説して欲しい場所を指定していただき、お互いの日程を調整し、基本的には、森の中でヒアリングしながら解説するという感じの講座を行っています。

 オーダーメイド森林講座というのは、クライアント自身の中にある答えをヒアリングで引き出し、その答えに適合した講座を、当日、作り出すというものです。

 

1.ヒアリング編

 ヒアリングは、クライアントがしたいことやクライアント自身が求めていることは何なのかを明確にするために行います。

 つまり、「目的を明確にする」ためのヒアリングですね。

 目的が明確に決まれば、目標が定まるので、具体的な目標設定に繋げていきます。

 ここまでできると、「問題」と「課題」が見えてくるので、具体的な行動に移すことが出来ます。

 

 実は、結構、現状を問題に置きかえてしまっている方が多いです・・・。

 そこで、明確な目的と具体的な目標を定めることで、自分自身がやりたいことの問題点が浮かび上がってきます。

 あと、明確な目的と具体的な目標が定まっていないと、手段が目的になるパターンに陥ったりします

 

 林業業界で言われている「材価が安い」や「再造林が進まない」といった問題も、実は、問題であるパターンと現状であるパターンが混在してて、現状なのに問題として扱ってしまっている場合が結構多いです。

 色々と話を進めていくと、「それが目的なのであれば、材価が安いことは問題ではなくて、現状だよね。本当の問題は、○○だよね」って、なることが多いし、中には、「材価が安いって、問題じゃ無かったね」というパターンもあります。

 

 今回は、樹木の名前も覚えたい、森林管理の方法も学びたい、整備も教育とかもやりたい、と多様な要望が多かったので、まずは、方向性を整理した上で、何をしたいのか、目的の明確化を促しながら、森の中を解説していきました。

 

 2.解説編

 今回の解説現場は、三重県の「赤目四十八滝」。夏だし、オオサンショウウオに会えたら良いねってことで。

 まず、樹木の名前を覚えたいと言うことで、目に付いた樹木の特徴や覚え方を伝授。

 ケヤキ、ホソバタブ、シラキ、ヤブツバキ、イロハモミジ、ホオノキなど材の用途も含めて解説。

 

 樹木の解説をしながら・・・、

 ホオノキの落ち葉。右と左の違いは何か、そこから読み取れる動物の話と森林生態について。

 

 またまたホオノキ。今度は倒木。

 このホオノキに何が起こって、どうなったのか。そして、将来、どうなるのか。

 これは、植物ホルモンを中心に樹木生理の目線から解説。

 

 フサザクラ。これは、森林管理の上で、重要は指標植物です。

 土地が不安定な場所に群生するフサザクラは、落石や崩土の発生リスクが高いことを示してくれています。

 

 樹木だけでは面白くないので、赤目のもう1つの魅力。

 それは・・・山菜が多い!

 ウワバミソウ。

 ギボウシ(ウルイ)。

 イワタバコ。

 といった、食べられる植物が目につきます。

 食べられる「山菜」を入り口にする方法もありですよと。

 

 森林管理で、質問攻めした場面がこちら。

 自分が山主ならどうする?どうしたい?

 山主から依頼を受けたら、どうする?どう提案する?

 山主がお金に換えたいという依頼なら、どうする?どう提案する?

 お金よりも環境を優先?。クライアントである山主に環境を説得することに違和感を感じる?感じない?

 これが、他業界だったら?

 なんで、林業だとそういう行動に移るの?

 経費をどうする?お金をどう区面する?

 材価が安い?資金を集める方法は材価の売上げだけ?  とか、色々。

 話の流れで、「材価が安い」という言葉は、便利な魔法の言葉なので、使わないようにと解説。

 

 こういう場面でも語り合います。

 対岸は絶壁。樹木が生えてるけど、一部分だけ、樹木が生えていない。

 それはなぜ?

 倒木があった?・・・・倒木の痕跡はある?

 流された?・・・・何もかも全部?

 ここだけ、何故、倒木したと判断したのか?

 再生すべき?それともこのまま放置?

 どうやって、再生する?  など、色々。

 

 あと、川に堆積した落ち葉のメリットとデメリットは?、的な語り合い・・・。

 

 そんな中、出会った生き物の観察も。

 ツチガエル、ニホンイモリ。

 ヤマカガシとニホンマムシもいたので、対処と予防のお話も。

 

 フタスジヒトリという蛾の幼虫。毛虫ですね。毒ないから触れます。

 

 運良く、ツチアケビにも出会えました。腐正植物です。

 

 という感じで終日過ごし、帰りの下山では、樹木の名前を振り返り。

 下山するスピードを落とさず、立ち止まること無く、歩きながら、目に付いた樹木を指でさしながら、名前を言う。

 「えー」とか、「あー」とか、言う間はありません(^_^;)。

 

 3.まとめ。

 ヒアリングで行った目的と目標を再確認。

 何のために学ぼうと思ったのか。そこはブレないように振り返り。

 あと、詰め込んだ内容は、同じ場所でも良いし、違う場所でも良いので、思い出すように繰り返し作業をすること。

 忘れてしまったり、アレ何だったっけ?と言うのがあれば、LINEとかで連絡下さいと、とにかく続けないと。

 

 頭はパンパンだけど、目的と目標が定まったので、スッキリして、喜んでいただけて、何よりです。

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林業用運搬型ドローン「ITAKISO NOAH」

2022年07月13日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 弊社で取り扱っている林業用運搬型ドローン「ITAKISO NOAH」の紹介動画を作成しました。

 

 動画作成は専門外なので、決して高いクオリティではございませんが(^_^;)、ご覧下さい。

 

 ちなみに、動画のBGMは、友人のミュージシャンに作っていただきました(^o^)。

 

 You Tubeでご覧になりたい方はこちらです ⇒ https://youtu.be/R2kx7cyPyWA

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