はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

ヒカゲツツジ

2023年04月23日 | 樹木・草花のお話

 クリーム色の可愛らしい花を咲かせる「ヒカゲツツジ」。

 ヒカゲツツジは、「日陰に多く生える」ことからその名が付いたとされていますが、陽当たりの良い場所にも生えています。

 個人的には、ジメッとした日陰よりも、明るい岩場に生えている姿をよく見かけるので、名前と生態が一致していない違和感を感じています。

 僕だったら、ヒナタツツジって名付けるかな。そっちの方が可愛いし。

 

 ヒカゲツツジは、日本固有種の樹木で、本州(関東以西)、四国、九州にかけて分布し、山地や岩場に生えています。

 また、岩盤掘削で作られた林道沿いにも、良く生えています。

 低木性常緑広葉樹で樹高は1~2m程度、4月頃にクリーム色~淡黄色の花を咲かせます。

 

 葉は枝先に集まって互生し、形は披針形または長楕円形、長さは約4~8cm、葉の裏は鱗毛が密生します。

 結構、特徴的な葉の形をしています。

 新芽は、天に向かって、ズバッと伸びる感じ。

 用途は庭木や鉢植えで、結構人気があります。

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アカメガシワ

2022年07月06日 | 樹木・草花のお話

新芽が赤いという特徴を持ち、非常に良く見かける樹木「アカメガシワ」。

 新芽が紅色で、大きい葉に食物を盛る「カシワ」と同じ使い方をしたことから「アカメガシワ」が名前の由来だそうです。

 ちなみに、漢字で書くと「赤芽柏」。

 実は、「ゴサイバ」、「サイモリバ」という別名もあり、漢字にすると「後菜葉」、「菜盛葉」と書くそうです。       

 

 アカメガシワは、本州(秋田県以南)、四国、九州、南西諸島に分布し、河原や海岸、伐採跡地などの日当たりの良い場所に生える「パイオニア(先駆性樹種)」です。

 ちなみに、本来は熱帯系の樹木で、温帯に進出するために落葉性を身につけた・・と思われているそうです。

 

 アカメガシワの葉は互い違いに生える「互生」で、葉先は深くor浅く尖裂or3裂します。って、文章で書いたら何が何やらですね(^_^;)。

 葉の基部には、蜜腺(みっせん)があり、アリが吸蜜しにくるので、葉柄から葉の基部にかけて、ウロウロしているアリを見かけると思います。

              

 アカメガシワは、雌雄異株で、5~6月に黄色い花を咲かせます。

 これが雌株(雌花)。

 次に雄株(雄花)。

 

 秋になると実を付けます。

 アカメガシワの種の表面には油脂があり、休眠性が高いという能力が備わっています。

 そして、上層木が無くなり、太陽の光が地面に直接あたり、高温環境になると発芽率がグッと上がります。

 薄暗い森の中に落下した種子は、地面の中で長期間休眠し、伐採や火災などによって、林内に光があたり、その温度変化に反応して芽生えるという戦略を持っていて、これが「パイオニア(先駆性樹種)」と呼ばれる樹木の特徴の1つですね。

 なお、幹にはタンニンなどの蓄積量が少ないため、材としては腐りやすく、樹木そのものも短命です。

 長生きしない樹木なので、早々に種子を作り、散布された種子が、地面の中で長期休眠し、伐採などで林冠が開く瞬間を、今か今かと、じっと待っている。という訳ですね。

 なお、材質は軟材なので、下駄や薪炭などに使われます。

 

 アカメガシワの樹皮です。

 この樹皮には、「ベルゲニン」という苦味物質が含まれ、胃腸薬に利用されるそうです。

 生薬として登録もされており、樹皮を煎じたものは胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃酸過多症に効果があるとされています。

 僕は、ストレスで胃潰瘍とか十二指腸潰瘍になりやすいので、これは有り難い情報ですネ。今はストレスがないので、当面、お世話になる予定はありません(^o^)。

 

 最近は、アカメガシワの樹皮が丈夫な特性を活かして、樹皮で篭を作られる方もいらっしゃいます。

 耕作放棄地も増え、森林伐採も進むので、あちこちで、アカメガシワを見かけます。

 樹皮を活かすとなると、幹も一定の太さが必要になりますが、成長が早いので、耕作放棄地に繁茂するアカメガシワを上手に活かして、生薬や篭の素材が取れる体制を整えるのも、面白いかなーと思います(^_^)。

 

 最後に冬芽。

 アカメガシワの冬芽は「裸芽(らが)」といって、よ~く見ると、小さい葉っぱがキュッて、固まっています。

 写真のように何も覆われていない冬芽なので「裸芽(らが)」。

 冬になったら、じっくり観察してみて下さい。

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マタタビ葉 なぜ白い

2022年05月22日 | 樹木・草花のお話

 猫にマタタビのマタタビ。

 マタタビの葉が白くなるときがあります。

 それはなぜ?

 花を咲かせたマタタビが虫を誘引するために、葉を白くします。

 アジサイのような一種の装飾花みたいな感じですかね。

 

 マタタビの花は、決して、目立たない花ではないのですが、葉を白くすることで、より虫を誘引しやすく、集めやすくするというマタタビの戦略なんですね。

 

 ちなみに、葉は白くなったわけではなく、光を乱反射することで白く見えているだけです。

 

 白くなったマタタビの葉を触ってみて下さい。

 うっすらと空気の層があるように感じると思います。

 緑色の部分は、空気の層を感じません。

 空気の層を作ることによって、光の乱反射を生み、我々の目に白く見えているのだと思います。

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アブラギリ オオアブラギリ(シナアブラギリ)

2022年05月21日 | 樹木・草花のお話

 5~6月頃にかけて、白い花を咲かせるアブラギリ。

 アブラギリは、雌雄同株で、枝先に直径2cmほどの白い花を咲かせます。

 アブラギリの雌花。

 アブラギリの雄花。

 白い花を咲かせ、しばらくすると、花弁の基部が紅色を帯びるので、色の変化が楽しめます。

 

 アブラギリは、トウダイグサ科の高木性落葉広葉樹。

 葉や実の形がキリに似ていて、種子から油(桐油)を採取するので「アブラギリ」。

 日本の中部地方以西・四国・九州に自生しているといわれていますが、桐油を採取するために中国から取り入れたという説もあるので、在来種か否かは不明なようです。

 

 一方、中国原産のオオアブラギリ(別名:シナアブラギリ)が日本に定着しているので、個人的に「アブラギリ」は在来種であって欲しいと願っています(^_^;)。

 

 オオアブラギリの花。別名はシナアブラギリ。

 別名に「シナ」って、ついてるんだから、アブラギリは在来種がイイな・・・。。。

 

 「桐油」は防虫効果と耐水性があり、フローリングや木製家具などの塗料や印刷など工業目的にも使われます。

 かつては、油紙にも使われ、その油紙で傘や雨合羽を作ったそうです。 
  
 昔、中国では国の財政を動かすほど、とても重要な資源だったらしく、日本でも国策として植栽を奨励した時代があったそうです。

 現代に生えているアブラギリやシナアブラギリは、その名残と放置されたものが拡大したとのこと。。。

 和歌山県では、アブラギリよりもシナアブラギリの方が多い、と言うか、人目につく場所に多い。

 道路際の明るい場所や放棄された畑などに、シナアブラギリがよく生えています。

 
  

 桐油の材料となる実は、10月頃、黄褐色に熟します。

 実には「エレオステアリン酸」という成分(毒なのかな?)を含むので、食べると嘔吐や下痢を起こすので、絶対に食べないで下さい。

 これは、落下したアブラギリの実。

 キリと違って、アブラギリの実は、熟した後も裂けないところが特徴。

 中には種子が3個入っています。

 

 アブラギリの実。未熟です。

 

 次は、オオアブラギリの実。これも未熟。

 実の中に種子が4~5個入ってます。

 

 アブラギリとオオアブラギリは、花も実も、そっくりですが、葉っぱもそっくりです。

 葉の形は、生育する環境や成長具合によるのか、ハート型タイプ・卵型タイプ・2~3裂するタイプがあります。

 

 2~3裂するアブラギリの葉。

 

 オオアブラギリの葉。2~3裂タイプとハート型タイプ。

 

 アブラギリとオオアブラギリ。

 花も実も葉もそっくりですが、違いを見分ける方法は、とても簡単です。

 

 葉の基部にある花外蜜腺(かがいみつせん)に柄があるか否かです。

 アブラギリは、葉の花外蜜腺に柄があります

 

 一方、オオアブラギリの葉にある花外蜜腺には、柄がありません

 ご覧の様に、葉っぱの基部にある「花外蜜腺」を見れば、アブラギリかオオアブラギリかは一目瞭然です。

 

 一度、この方法で、周りで見かけるアブラギリを同定してみてください。

※2020年6月の記事を加筆しました。

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ジャケツイバラ

2022年05月05日 | 樹木・草花のお話

 この季節、山や森の中を車で走っていると、色々な色の花が咲いていますね。

 特に、写真のような黄色い花は、美しいな~と、目を惹かれてしまいます。

 しかし!

 見た目が美しいこの花に、近づいてはいけません。

 これは「ジャケツイバラ」。

 非常にやっかいな棘を持つ、危険なつる性木本類です。

 

 ジャケツイバラはマメ科なので、一輪の花をじっくり観察すると、フジの花(というか、マメの花)にそっくりです。

 

 葉は偶数羽状複葉。

 

 葉も丸みがあって、可愛いように見えますが、トゲがエグい・・・(>_<)。

 

 若いジャケツイバラに至っては、丁寧なことに棘の返しまでついてます。

 

 若いジャケツイバラの群生に突っ込んでしまうと、トゲと服が絡んでしまい、身動きが取れません・・・。

 無理矢理引きはがすとトゲが残ったり、服が破けたり・・・。

 もちろん、肌もボロボロです(T_T)。

 

 蛇も絡むからジェケツイバラ(蛇結茨)。だそうです。

 

 下刈りの現場で、こやつに出会うと、嫌になる。

 刈り払っても刈り払っても、服にしがみつく!

 外しに掛かると、今度は、手袋に絡みつく!

 

 下刈りの隔年刈り?無下刈り?

 ジャケツイバラが生える場所で、そんなことしたら、大変ですね!

 「隔年刈り×ジャケツイバラ」の組み合わせは最悪ですね!

 2年も放置されたジャケツイバラなんて、出会いたくもないですね!

 雑木や草の生え具合だけじゃなく、種類を把握した上での判断も必要ですね。

 

 明るい環境に生えるので、林内が暗くなれば、自然消失します。

 なので、日当たりの良い林縁部に残ることが多いです。

 日当たりの良い林縁は、山から落石を防ぐ落石防止の金網ネットが道路際に施工されています。

 そういう場所に、生えていることが多いので、車に乗っているときに、よく見かける。というわけです。

 

 皆さんのエリアに、ジャケツイバラってありますか?

 ジャケツイバラの前では、タラノキもカラスザンショウもキイチゴも可愛く見えますよ。ホント。

2019年5月の記事をリメイク

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スダジイ ツブラジイ(コジイ)

2022年05月02日 | 樹木・草花のお話

 シイノキの花が咲く季節になりました・・・。

 シイノキが多い地域では、「生臭い感じのニオイ」がしませんか?

 個人的に、このニオイ、シイの木の花の香りが大嫌いです。(>_<)

 

 黄金色っぽくて、見た目は美しいですよね・・・

 でも、ニオイがダメな私にとって、このような景色は、結構、気が重い・・・・です。

 

 花は臭い・大量の雄花が落ちて汚い・枝葉の展開を優先するあまり、根元が疎かになりやすいから倒木の危険がある。

 まさに、臭い・汚い・危険の3K。

 だけど、シイの実は美味しい。

 そういう意味では、動物たちの貴重な食料源にもなる。

 さらに、大量に付けた花は、ハナムグリ、ハナカミキリ類、カミキリモドキ類、ゾウムシ類など色々な昆虫の食料になるので、森林生態系システムを支える重要な極相種の1つであることも理解してます。

 だけど、それを考慮しても、やっぱり、シイノキは好きになれない!

 

 深根性樹種だけど、倒木のリスクを考えておかないといけない。

 リスクヘッジで、伐倒しようと思ったら、幹が裂けやすいから伐採も危険。

 薪に使おう!と思っても、水分が多量に含んでいるから持ち出そうにも重たい。

 苦労して、搬出しても、薪割りしにくい。

 苦労して、薪割りしても、薪としての火保ちはイマイチ・・・。

 

 あっ、苦労が加わるから、「臭い・汚い・危険・苦労」の4Kか!

 

 ちなみに、基本的に好きではないのは、「ツブラジイ」です。

 「スダジイ」はそれほど、イヤではないです。

 同じシイノキなのに、実は、この2種の差は大きいです。

 

 紀州備長炭の製炭者も言ってました。

 「スダジイはまぁまぁの炭になるけど、コジイ(ツブラジイ)はあかん!」。

 製材もシイノキと言えば、スダジイで、ツブラジイ(コジイ)ではないらしい。(最近はツブラジイも製材されていますが・・・)。

 ホント、この2種の違いは、何なんだろう?、と不思議に思います。

 

 さて、この2種類のシイノキの見分け方ですが、一番の確実なのは「実」です。

 実が小さい「ツブラジイ(コジイ)」と実が大きい「スダジイ」。

←ツブラジイ(コジイ)

←スダジイ

 

 あと、実の大きさ以外だと、

 実の殻斗が4裂ならツブラジイ。

 3裂ならスダジイ。

 たまーに、スダジイとツブラジイの雑種で、4裂のスダジイもあったりします(^_^;)。

 

 

 この2種類、葉や花だけでは、見極めるのは、非常に困難です。

 まず、ツブラジイの雄花と雌花。

 

 次に、スダジイの雄花と雌花

 

 そして、ツブラジイの葉とスダジイの葉。

 


 実の次に、比較しやすいのは、樹皮です。

 樹皮が割れるとスダジイ。

 滑らかだとツブラジイ(コジイ)。

 たまーに、樹皮が割れるツブラジイもあったりしますが、それも・・・雑種なのかな(^_^;)。

 

 分布域の標高差や開花時期に違いがあるように感じるものの、それは「感じ」であって、やはり、明確には分けられないそうです。

 

 

 少し、シイノキ、いや、「ツブラジイ」についての愚痴を・・・(>_<)

 

 ツブラジイは、芽生えると上へ上へと成長し、広い空間にたどり着くと大きく枝葉を広げ、光合成が行えるスペースを確保します。

 手当たり次第、枝葉を広げるっと言った感じ。

 中には、根の広がりを後回し(?)にしているのか、根が浅く、ちょくちょく倒木するものもあります。

 強い風が吹いて倒れたり、幹のような大きな枝が折れたりします。

 ちょっとした積雪で倒れることもあります。

 また、干害でも枯れやすい。

 ツブラジイは倒木しても、枯れても、萌芽という方法で、その場で再生します。

 

 しかも、倒れる前から萌芽枝を作ったりします。

 また、転倒した幹をそのまま根の代わりにして、再生することも。

 

 ツブラジイの大径木は、実は萌芽枝の集まりってこともあります。

 ツブラジイの生存戦略は、真っ先にエリアを確保し、倒れても、素早く再生し、再びそのエリアを確保する。

 その場を守り続けるのがツブラジイの生存戦略。

 その上、たくさんの実を作り、種子による繁殖も行います。

 

 たくさんの実を作るには、エネルギーが必要や!

 だから、素早く空間を確保せな、あかん!

 だから、根をしっかり張るよりも、枝葉を広げる事が最優先や!

 倒れたら、すぐに、再生すればええねん。

 いっそのこと、倒れた時に備えて萌芽枝も出しとこう。


 と、考えたんでしょうね。たぶん…。

 なので、ツブラジイの森が出来上がると、樹種転換は難しい。

 いざ、伐採しようとすると、裂けやすいから危ないので、・・・怖い。

 しかも、水分が多いから、薪にしようと思って、山から運び出すのも大変。。。

 

 人工林のど真ん中に生えて、植林木を被圧するツブラジイもよく見かけます。

 後から生えてきても、スギやヒノキを追い抜くし。

 巻き枯らしをしても、再生するし・・・

 

 個人的な考えですが、ツブラジイは倒木することを前提に生きているので、家屋や道路付近に生えるツブラジイは、日陰になるし、大木がいつ倒れるか分からないから、危ない気がします。

 根拠もないし、証明するデータもないですけどね。

 でも、実際、積雪の重みで倒れたし・・・・。

 家を建てる前に、「倒木の影響なし!」というツブラジイだけ残した結果が、先の写真です。

 もし、山村地域で家を建てるなら、倒木の影響がありそうなツブラジイを伐採しておくことをオススメします(^_^;)。

 

 と、伐採を勧めておきながら、花は多くの虫たち、実は多くの獣たちの食料源になっているので、森林生態系システムにおいては重要な極相種なんだよなーというジレンマも・・・(>_<)

 

※2016年7月の記事をリメイク

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タンポポ

2022年04月18日 | 樹木・草花のお話

 身近な草花「タンポポ」。

 何気なく見かけるタンポポですが、外来種のタンポポと在来種のタンポポがあり、ほとんど入り混じっていると思います。

 在来種かな?、それとも外来種かな?という感じで、タンポポを観察するのも楽しいと思います。

 

 「外来種のタンポポ」と「在来種のタンポポ」の見分け方は、とても簡単です。

 

 花の裏にある”がく片”が、反り返っていたら、外来種のセイヨウタンポポ。

 

 花の裏にある”がく片”が、反り返っていなかったら、在来種のカンサイタンポポ。

 

 そして、白い花のシロバナタンポポ。

 シロバナタンポポも在来種で、茎高が30cm以上になることもあります。

 

 次に、外来種同士の「セイヨウタンポポ」と「アカミノタンポポ」の違い。

 この2種の違いは「種」です。

 

 セイヨウタンポポの種と比較し、アカミノタンポポの種の色は濃く、チョコレートっぽい色をしています。

 この状態では、少し分かりにくいので、少し種を取ってみると・・・

 

 セイヨウタンポポ

 アカミノタンポポ

 これで、種の色の違いが分かるかと思います。

 何度も何度も観察を繰り返すと、綿毛の上から色の違いが分かるようになります。

 

 身近なタンポポ。

 在来種かな?、外来種かな?という目線で、観察してみて下さい。

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ナツグミ

2021年06月25日 | 樹木・草花のお話

 5~6月(7月)頃に赤く熟す美味しい木の実「ナツグミ」。

 そのまま食べると甘酸っぱくて、美味しいです。

 ただ、品種があるのか?、甘味が弱く、ただ酸っぱいだけのナツグミもあります。

 

 葉は互生で、表は緑色で白っぽい点々が見えます。

 そして、最も特徴的なところは、葉の裏が銀白色。

 

 初夏に赤い実がついて、葉に白っぽい点々があって、裏を見るとキレイな銀白色という、非常に特徴的な樹木がナツグミです。

 見かけたら、是非、食べてみて下さい。

 ただし、ナツグミは、山の中で自生していることもありますが、山の中でも取りやすい場所や庭や畑などに植えていることもありますので、人様のナツグミを食べないよう、気をつけて下さい。

 

 ナツグミは、そのまま食べても美味しいし、果実酒やジャムなどに加工する楽しみ方もあります。

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イヌマキ

2020年12月25日 | 樹木・草花のお話

 10~12月に実をつける常緑針葉樹「イヌマキ」。

 緑色の部分が種子で、有毒(イヌマキラクトン)なので、食べてしまうと嘔吐や下痢の症状を引き起こします。

 赤色の部分は果床(かしょう)といい、熟すと紫色になり、甘くて、食べることが出来ます。

 イヌマキは、庭木や垣根に使われるので、子供の頃は、垣根に出来た果床を食べながら、近所の家々の隙間を探検しましたね(^o^)。

 

 有毒成分を含む緑色の実が、地面に落ちると発芽します。

 こんな感じで、発芽します。

 そして、こうなります。

 

 イヌマキという名前の由来は、コウヤマキより劣るからイヌマキ。

 コウヤマキのことをホンマキといい、ホンマキよりも葉の姿や形が劣るので、イヌマキ。

 ちなみに、樹木の名前で「イヌ」がつくものは、本家と比較して、劣るという意味があります。

 

 イヌマキは海岸に近い山地に生え、耐陰性の強い樹木(陰樹)です。

 樹高は20mほどになりますが、幹は螺旋状に曲がるように成長するため、木材として乾燥させると割れやすいため、材木としては、あまり利用されません。

 

 イヌマキは雌雄異株で、5~6月頃に開花します。

 写真の花は雄花です。

 

 これは通常のイヌマキの葉。

 イヌマキの中には、小型で葉が短く密生するラカンマキという品種があります。

 ラカンマキは異種ではなく、イヌマキの品種です。

 

 12月くらいだと、ほとんどの実は落ちていますが、枝に付いている紫に熟した果床を見つけて、取って食べる。

 実りが少ない冬という季節の中で、甘さを楽しめる貴重な樹木「イヌマキ」。

 みなさんも、イヌマキの実を見つけたら、是非、ご賞味下さい。

 ただし、緑色は有毒なので、絶対に食べないで下さいね!

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アカマツとクロマツの見分け方

2020年12月24日 | 樹木・草花のお話

 アカマツとクロマツの簡単な見分け方についてのお話です。

 

 一般的には・・・

 アカマツは樹皮が赤い

 クロマツは樹皮が黒い

 

 葉の冬芽が茶色いとアカマツ。

 葉の冬芽が白いとクロマツ。

 

 あと、生育地。

 アカマツは内陸で、

 クロマツは海岸、とか。

 

 などなど、一般的な見分け方はこんな感じかなと思います。

 だけど、このような見分け方は、視覚や知識を使った見分け方なので、自然観察を楽しむ・樹木観察を楽しむという点でいうと、少しインパクトが弱い・・・と思っています。

 

 

 そこで、アカマツとクロマツを簡単に見分けて、同時に観察も楽しめる見分け方があります!

 「葉っぱの先を触る」ことです。

 

 アカマツの葉っぱの先は、手のひらでツンツンと触っても、痛くありません

 

 クロマツの葉っぱの先は、手のひらでツンツンと触ると、痛いです。

 

 クロマツの葉っぱは、アカマツの葉っぱよりも固い。

 それは、アカマツは内陸に多く、クロマツは海岸に多い、この生育環境の違いにあるのではないのかな?

 おそらく、強い風が吹く上、潮風も吹く、そんな厳しい環境に生育できるように、クロマツの葉はアカマツの葉より固くなったんだと思います。

 

 アカマツの落ち葉を拾って、友達の首に”チクッ”ってすると、半分笑いながら、「痛ぁ~」って、言うと思います。

 クロマツの落ち葉を拾って、友達の首に”チクッ”ってすると、怒りながら、「痛いなぁ!💢」って、言うと思います。

 マツの落ち葉を拾って、友達の首に”チクッ”ってして、冗談な雰囲気が漂えばアカマツ、マジギレの気まずい雰囲気が漂えばクロマツです。

 クロマツの葉は、マジで痛いので、友達の首に”チクッ”って、したらダメですよ(^_^;)。

 

 我が息子達が、マツの葉を片手に、ニヤニヤしながら近づいてきたら、それは100%クロマツです。

 「お父さん、アカマツやから~」といって、ニヤニヤしながら片手に持っているマツの葉は、100%クロマツです。

 極めれば、触らなくても、アカマツとクロマツの同定が出来る!!(-_-)!!

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