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はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

紀州備長炭 択伐施業

2015年07月06日 | 資源利用(木材・特用林産物)のお話

 和歌山県の特産品「紀州備長炭」。

 その原木である「ウバメガシ」。

 今回は、ウバメガシ林に関するお話です(炭焼きさんに山を案内していただいたので)。

 江戸時代の頃、製炭が盛んになり、ウバメガシ林を伐採しすぎて、原木不足に陥ったそうです。

 そこで、原木を安定的に供給できるように考えられた施業が「択伐施業」です。

 スギやヒノキの伐採(主伐)で言われている択伐とは異なります。

 ウバメガシ林の択伐施業は、広葉樹の特性を生かした非常に理にかなった施業です。

 ←択伐林

 簡単に言うと、ウバメガシを萌芽させるのですが、一般的な萌芽更新とは異なります。

 それは、株から出ているウバメガシを全て切るのではなく、あえて何本か残します。

 木を残すことで、萌芽に必要な養分を株に供給できるため、株からの萌芽を促したり、根から芽が出る「根萌芽」を促すことにつながります。

 例えば、切株に6本のウバメガシが出ていたら、その中から細いものを1~3本残すというものです。

 実際、残す本数は、ウバメガシ林の密度や成長によって異なり、弱度択伐、中庸択伐、強度択伐という風に使い分けているそうです。

←これで原木を道まで搬出します。

 再生するまでの期間としては、伐採から20~30年くらい。

 僕が知っている択伐施業の現場には、伐採して10年未満で見事なウバメガシ林に戻っているものもあります。

←真ん中から出ているウバメガシの幹は、以前に残された萌芽幹。

 また、伐倒木を林外から全て出すのではなく、株に積み上げることで、株の乾燥を防ぐという工夫もされています(上の写真の右上を参照)

 あと、不要なシイやウルシなども伐採します。

 そして、肥料木となるヤマモモを残すことも重要です。

 ただ、ヤマモモも放置すると、ウバメガシよりも大きくなって、被圧してしまうので、同じ時期に伐って、ヤマモモも萌芽させます。

 逆に、すべてのウバメガシを伐採、つまり皆伐をすると、株の再生力は衰え、アカメガシワやカラスザンショウなどが先に成長してしまうため、ウバメガシ以外の林になってしまいます。

 択伐施業したウバメガシ林では、カラスザンショウなどが生えてきても、自ずと消えていくそうです。

 おそらく、残されたウバメガシによって、被圧され、うまく成長できないのではないかと考えられます。

 

 この択伐施業が伝わっているのは、和歌山県だけだそうです。

 現在、スギやヒノキの木材価格は、高くありません。

 伐採し、木材を売っても、手元に残ったお金では、再びスギやヒノキを植えることが困難な状況にあります。

 

 そのような状況なので、個人的に1つ考えていることがあります。

 それは、スギやヒノキを伐採した後、ウバメガシを植えて、ウバメガシ林を作る。

 そして、そのウバメガシ林を択伐施業を実践している炭焼きさんに売る。

 山主にしてみると、ウバメガシ林は再造林が不要なので、植栽コストがかかりません。

 また、下刈りなども基本的に不要なので、育林コストもかかりません。

 つまり、炭焼きさんが択伐施業をするだけで、ウバメガシ林が繰り返し再生するため、山主がウバメガシ林にかける費用はほぼ0(最初の植栽費用だけ・・・かな。)。

 そして、20年後、売ることが出来ます。

 択伐林施業を実践している炭焼きさんが、1年に必要なウバメガシ林は1.0ha~1.5haくらいだそうです。

 つまり、ウバメガシ林が20haあると、1人の炭焼きさん一生分ということになります。

 仮に、ウバメガシ林1haが100万円で販売されているとすると、山主さんは何もせず、毎年、100万の収入が得られるということです(実際の取引価格は知りません。便宜上、100万円にしているだけです。)。

 ウバメガシ林が40haあると、炭焼きさん2人分、200万円。

 ウバメガシ林が60haあると、炭焼きさん3人分、300万円。

 

 あくまで、机上の話ですが、不可能なことではないと思っています。

 しかも、ウバメガシの適地は、スギやヒノキにとって不適地です。

 痩せ地にウバメガシ、肥沃なところにスギやヒノキという風に、棲み分けも可能で、ウバメガシかヒノキか・・・って、悩む必要もありません。

 

 スギやヒノキは、植栽してから伐採するまで、最低でも40~50年かかります。

 しかも、伐採後は、必ず植栽や下刈りなどの施業が必要です。

 金額的な動きで言うと、スギやヒノキの方が大きく、ウバメガシの方が小さいと思います。

 しかし、ウバメガシで得た収入を、スギやヒノキの育林費用に充てたり、作業道を直したり、別のものに投資することで、複合的な林業経営が可能になると思います。

 植栽(造林、再造林)とは「投資」です。

 林業経営にとて、山に木を植える行為は「投資」です。

 「投資」した苗木が、利益を産む。

 スギやヒノキに限定した「投資」ではなく、ウバメガシなど需要のある樹種を選択肢に加えるという考えもアリではないでしょうか。

 

 これからは、植栽コスト・育林コスト・伐採コストを下げることと作業道などインフラ整備を進めることが重要になります。

 そのためには、再生力の強い広葉樹を生かして、自己負担が限りなく0に近い方法で、その広葉樹を収入源にすることが1つのポイントだと考えています。

 

 和歌山県の場合は「ウバメガシ」。

 ウバメガシの需要、備長炭の流通は、すでに確立されているので、あとは山をつくる。

 山をつくるには、時間がかかります。

 少しでも早く山をつくれば、その分、複合的な林業経営も実現できると考えています。

 ウバメガシを取り入れた複合的な林業経営。

 いけると思うんやけどな~

 


台場クヌギ

2015年06月29日 | 資源利用(木材・特用林産物)のお話

 先日、ちょっと仕事で、兵庫県に行って来ました。

 そこで、林業遺産に登録されている「台場クヌギ」を視察。(場所は兵庫県川西市というところです。)

 台場クヌギとは、炭の原木を採るために、クヌギを地上1~2mの位置で幹を伐採し、そこから発生した芽を生長させる特殊な仕立て方をいいます。

 通常、クヌギやコナラを萌芽更新するときは、地際で伐採しますが、この地域では1~2mの高さで伐採しています。(ウバメガシの択伐も地際伐採です。)

 約8年サイクルで伐採し、利用する。

 これを繰り返すことで、切り残した1~2mの幹が太くなり、写真のようなクヌギになります。

 中には、樹齢130年以上のクヌギ、つまり130年以上も利用されてきたクヌギも存在するそうです。

 

 この台場クヌギは、室町時代から行われている施業で、古い文献にも記録が残されており、歴史・文化両面から価値ある森林・林業技術です。

 

 ここで製炭された炭を「池田炭」とか「一庫炭」といい、炭の切り口が菊のようにキレイな模様から「菊炭」とも呼ばれ、”茶席に使われる最高級の炭”として、非常に付加価値の高い炭として評価されています。(表面をよく見ると、樹皮が残っているのも分かります。)

 小林一茶や豊臣秀吉もこの炭でお茶を楽しんだそうです。

 ちなみに、樹幹部に洞が形成されるため、オオクワガタの生息地で有名な場所でもあります。

 

 台場クヌギのような仕立て方は、

 「萌芽した芽がシカなどの食害を受けにくい」というメリットがある一方で、「萌芽した芽は、強い風が吹くと折れる可能が高い」というデメリットがあります。

 逆に、通常の萌芽更新では、「萌芽した芽は強い風が吹いても折れにくい」というメリットがある一方で、「シカなどの食害を受けやすい」というデメリットがあります。

 シカの生息地が多い場所では、台場クヌギのような仕立て方を、しかし、海岸沿いなど強い風が当たりやすい場所では通常の萌芽更新を、という風に、それぞれの技術の特性を理解した上で取り入れると、楽しい山づくりにつながると思います。

 ただし、風があたりやすい、あたりにくい山の見極めは難しい・・・・。

 周辺が伐採されるなど環境が変化すると、風の当たり方も変化します。

 すべてを台場クヌギ風に仕立てるのではなく、緩衝帯や防風帯のような林を設けた上で仕立てるなど、リスク対策も考えて行い、それが思い通りにいくと、尚、楽しい山づくりになると思います。


広葉樹資源 〆

2014年05月20日 | 資源利用(木材・特用林産物)のお話

 広葉樹資源といえば、これも広葉樹資源ですね

 7~8年くらい前に、買った車のおもちゃです。

Keyaki_toy

 材質はケヤキ。

 値段は39,800円

 興味ない人にしてみれば、理解できないでしょうね・・・

 

 実際、これで、遊んでいません。

 飾っているだけです

 子供が遊ぼうとして、怒ったこともあります

 大人げない・・・


広葉樹資源 その②

2014年05月18日 | 資源利用(木材・特用林産物)のお話

 広葉樹資源は色々あるといっても、やはり需要がないといけません

 ただでさえ、木材にこだわる人が少ない昨今では、地味な(マニアな)広葉樹の需要拡大はさらに難しい・・・

 

 例えば、ホームセンターに行って、日曜大工の材料を調達しようとします。

 スギの板(またはヒノキの板)とホワイトウッドの板、どちらを買うか

 多くの方たちは、まず、値段を見ると思います。

 そして、安いほうを買うと思います。

 もしくは、加工のしやすさ・色具合で見た場合も、ホワイトウッドに手が伸びる人が多いと思います。しかも安い

 ホームセンターに行って、スギかヒノキの板しか買わない

 真っ直ぐ、スギとヒノキの棚に行く

 そういう人は、こだわりを持った方(マニア?)だと思います。

 安くて、加工もしやすくて、きれいなホワイトウッドを買う人の気持ちも分かりますし、スギやヒノキなど国産材を使うことにこだわる人の気持ちも分かります。

 そして、多くの方たちは前者だと思います。

 

 スギやヒノキですら、そういう状況なので、広葉樹はさらに難しいでしょうね。

 値段もさらに高くなりますし・・・

 

 では、広葉樹資源で一番普及しやすい・需要拡大しやすいものは何か?

 

 と考えると「薪」でしょうね。

 実際、今、一番普及していますし。

 ただし、燃料革命以後、薪の利用は減少し、シイやナラ、カシなどの広葉樹がどんどん大きくなってしまい、薪に適したサイズの広葉樹が身近にありません。

 なので、調達が難しい・・・。

 

 どちらかというと、小径木のスギやヒノキが薪として売られているお店の方が多いのではないかなと思います。個人的な主観ですが

 薪ストーブを取り入れている一般家庭のほとんどは、薪の確保が大変やと思います・・・。持ち山とか畑を持っていれば別やと思いますが。

 その中で、窯焼きピザを営む飲食店など商業ベースでは、カシ・ナラ類の薪を好んで、こだわって使っているようです。

 

 確かに、ウバメガシを薪で使ったとき、火力はもちろん、長持ちする上、煙が少なかったです

 その代わり、割るのが大変。刃の目立てが良くないと、刃がくい込まず、はじかれてしまいます

  

 あと「シイタケ原木」。

Shiitakegenboku

 全国的に不足しています。

 薪同様、確保が難しい・・・。

 

 地域によって、異なると思いますが、シイタケ原木の規格は、直径9~15cm、長さ0.9m。

 統計によると、1本あたりの単価は、コナラ247円、クヌギ264円。

 スギやヒノキの1本売りの単価と比較すると1.5~2倍はあると思います。(これは、ささっと、電卓で叩いた感覚的な数値です。)

 ちなみに、統計によると?当たりの平均単価は、コナラ21,618円、クヌギ22,732円

 

 単価の話はさておき・・・

 

 シイタケ原木(薪も)は、植栽してから15~20年程度で売ることが出来ますが、スギやヒノキでは、そういきません。

 最低でもスギ30年、ヒノキ40年。柱角がとれるサイズになればの話ですが・・・。

 机上の空論になりますが、シイタケ原木や薪なら10~20年サイクルで売ることも可能です。

 しかも、萌芽更新なので、植栽不要

 

 というわけで、只今、我が家の竹林を伐採して、コナラへの樹種転換を進めています

 現在の進捗率は10%くらいですけど・・・。

 一応、薪とシイタケ原木の両方を視野に入れた計画ですが、目的は売ることよりも、自家利用

 でも、きっと、欲しいという方がいれば、売ると思います

 

 山って、資産なんですよね。

 なので、植栽した木を、山を手入れすることで、自分の資産価値を上げることにつながります。

 そして、その木を、山を見て、売ってほしいと言われたら売る。(そのためには、買い手や需要者を考えて、欲しいと思える木を育てないといけないと思います。)

 しかも、搬出するのは買い手なので、こちらの搬出費用の負担0です。

 それまでの手入れ費用は掛かっていますが

 自分で手入れした場合は、自家労働なので、実質0ですね

 

 我が家の竹林は、ほとんど放置している上、タケノコくらいしか価値ないです。

 おまけにイノシシとの競争という条件付き。

 しかも、競争に負けると、イノシシの繁殖成功率を助長させてしまう

 なので、我が家の竹林は負の資産です。

 頑張って、価値のあるコナラ林という資産に転換させたいと思います 

 

 という風に考えると、休耕田にクヌギやコナラを植えるのもアリだと思うんですよね・・・


広葉樹資源 その①

2014年05月17日 | 資源利用(木材・特用林産物)のお話

 木質バイオマス。

 「バイオマス」のバイオは生物資源、マスは量という意味で、化石燃料を除く、再生可能な生物由来の資源を指します。

 そのうち、木材からなるバイオマスを「木質バイオマス」といいます。

 木質バイオマスの種類(?)は、立木の伐採・造材の時に発生する枝、葉など、製材工場等から発生する樹皮・のこ屑など、建物の解体材、街路樹の剪定枝などがあります。(”などなど”を連発して使うって、日本語として正しいのかわかりませんが・・・

 近年、環境という観点から「自然エネルギー利用」、産業という観点から「未利用木材の有効活用による林業経営の改善」ということで、木質バイオマスの利用が注目されています。

 とは言え、昔から木質バイオマスの利用は課題になっていました。

 10年くらい前から、今より規模は小さいものの発電や熱利用を行っている施設や自治体もいますし、実際、そういう法律もありました。

 平成24年7月に「再生可能エネルギーの固定価格買取(FIT)制度」が始まりましたが、平成14年6月に「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」、通称「RPS法」というものが公布されています。

 この法律は、「電気事業者に対して、一定量以上の新エネルギー等を利用して得られる電気の利用を義務付けることにより、新エネルギー等の利用を推進していくもの」でしたが、FIT制度開始に伴って、廃止されました。

 

 このままいくと、とても難しい話になりそう・・・

 要は、「利用されていない木・枝・葉やただ廃棄・焼却される木材を有効的に利用し、環境に配慮したエネルギー利用を進めましょう」ということ

 

 前置きが長くなりましたが、ここで、今回のタイトルの「広葉樹資源」の話に

 広葉樹資源こそ「未利用資源」の代表格ではないか・・・と個人的に考えています。

 一言に広葉樹資源といっても、薪や炭(薪炭材)、シイタケ原木、枕木、下駄、工芸品、家具、床や天井板(内装材)など色々です。

 建物の柱や土台、梁、桁といった構造材の利用は、スギやヒノキなど針葉樹がメインなので、それらと比べると、地味なものが多いです。

 もちろん、ケヤキやクリなど構造材に使われる広葉樹もあります

 サクラは床材(フローリング)、トチノキは家具材(テーブルなど)としても有名ですし

 カゴノキは、木質が硬くて滑らかなので「引き戸の戸車(コロコロ)」に。

 もちろんカゴノキ以外でも戸車に使っていた木はありますが、カゴノキが一級品だったそうです。

Kagonoki_juhi(この模様がシカの子供の模様に似ているので、鹿の子「かご」の木)

 キリはタンス。「桐箪笥」は一級品ですね。

 昔、娘が生まれたら、桐の木を植えて、娘が嫁ぐときに、それでタンスを作って、嫁入り道具として持たせたそうです。

 あと、下駄。

Kirinoki(今、紫色の花が咲いてますね)

 

 クリは、耐朽性が高く、腐りにくいことから、湿気の多い「土台」、雨水にあたる「枕木」に使われていました。

 なので、昔は、かなりのクリが伐採されました

 クリは、縄文時代から食用だけでなく、器具材として使われていましたし。

 

 ホオノキは、材質が刃物の刃当たりが良いことから、まな板や刀の鞘に使われていました

 あと、ピアノの鍵盤

Hoonoki_hana

 アオダモはバット

Aodamo_hana

 まだまだ地味な用途あります。

 ヤマグルマやタラヨウの樹皮は鳥餅、タブノキの樹皮は線香を固める粉として使われました。

Yamaguruma_ha(ヤマグルマ。導管を持たない広葉樹として有名!)

Tarayou_ha_3(タラヨウ。葉の裏に字が書ける。郵便局のシンボルツリー。葉書の由来はこの木から。)
Tabunoki_me(タブノキ。新芽の形が特徴的。)

 地味だからこそ、一級品としての価値が隠されているような気がします。

 ただし、マニアというか、こだわりの強い人がどんどん増えない限り、広葉樹資源の地味な用途を進めていくことは非常に難しいと思います。

 加えて、需要と供給のバランスを維持していくことは、スギやヒノキ以上に難しい・・・。

 ちなみに僕が生活に取り入れたい広葉樹資源

 桐たんす、ホオノキのまな板、マイホームの土台はクリ、トチノキの1枚板のテーブル、ケヤキの1枚板のテーブル、ブナのフローリング、ホオノキで鉈の鞘、ミズメやケヤキ、トチノキの食器

 

 実際、生活に取り入れているものもありますが

 自然なものだから、自然と大切に使います

 あと、ここぞという時に使ったりしています。

 何より、高かったので、自ずと大切に使ってしまいますね

 あれもこれも、広葉樹で・・・って考えていると、「自己満足の世界」だな~って感じます。(実際そうですけど・・・

 広葉樹に、こだわりのある人たちが集まって、語り合うと、面白そう

 

                                       〈つづく〉


紀州備長炭最高!

2014年01月13日 | 資源利用(木材・特用林産物)のお話

 休みの日になると、ほとんど火を焚いてしまいます・・・

 (ハマりすぎ。)

 今日は、急遽、七輪で夕飯を作ることにしました。

 まず、火を焚いて、炭を入れる。

 炭は、贅沢に紀州備長炭を使用

 焼肉!っと思ったのですが、ウインナー、とうもろこしを焼いて、ラストにサンマ!!

 (僕は魚派なので、七輪といえばサンマ お肉は別の日に・・・。)

 やっぱり備長炭は最高です。

 火力は当然ですが、燃え方が美しい。

Bintyoutan01

 このまま消すのは勿体ないので、火鉢を出してきて、部屋の中に。

Bintyoutan02


 「体に優しい暖かさ」とは、まさにこのこと・・

 

 普段は、ドタバタしていて、ガスを使ったり、電気で暖を取りますが、休みの日など余裕があるときは、薪で火を焚いて、炭火で料理する。

 ただただ最高・・・と感じています。

 

 火鉢に炭を入れると、昔は炭が貴重だったというのがよくわかります。

 現代でいえば、石油ですもんね・・。

 炭の中でも紀州備長炭は一級品

 これが和歌山県の特産。

 なんか、誇らしく思えます

 流行りの薪ボイラーに火鉢と七輪を併用すると、さらに生活が楽しくなりそうです。

 マイホームには、火鉢・七輪・薪ボイラーは必須っす


いいづなお山の発電所

2012年11月30日 | 資源利用(木材・特用林産物)のお話

 長野市にある木材チップ100%の発電所、「いいづなお山の発電所」を見に行ってきました

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 和歌山と違い寒かったです
 山もカラマツが目に入り、シラカバの白い樹皮がきれいで、アルプスもいい感じの雪化粧でした

 

 ところで、福島県の原発事故から、太陽光発電や風力発電など新エネルギーの利用が注目されています。
 中でも、山に伐り捨てられた間伐材のエネルギー利用に期待が高まっています。
 伐り捨てられた間伐材に、エネルギー源という新たな価値を見出すことによって、林業の活性化にも繋がる可能性も秘めています。

 

 5000kw/hでないと採算が合わない。

 

 と、言われていますが、いいづなお山の発電所は1300kw/hと、比較的小規模ながら、発電事業として成功しています。
 インターネットで「いいづなお山の発電所」と検索すると、施設の概要がわかるので、興味のある方は是非!

(→ http://www.mwwi.co.jp/hatsuden/power-plant/index.html )

 

 この発電所では、年間で2000~3000世帯分の電力を供給しているそうです。

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 山に伐り捨てられた間伐材
 建築廃材
 畑で剪定された枝

 

 など不要なもの、処分に困るものがエネルギーに変わりかつ、収入にもなる。
 理想的なエネルギー利用だな~と感じました。

 発電事業のポイントは、原材料となる未利用木材、建築廃材などがどれくらい集まるかを把握することだと感じました。
 集められる原材料に見合った発電施設にしないと、計画的な経営が行えません。

 施設を設けたものの、原材料が集まらず、不十分で、結果的に50%くらいしか発電できないなんてことになったら、大損です。

 電気なので、いらない人はいないと思います。
 需要はあるので、確実に採算が合うという境を見極めれば、上手くいきそうです。

 

 確実に得られる原材料を基に、事業を行う。

 

 想定外の原材料が手に入れば、ラッキーみたいな感じでストックしておく。

 

 

 あと、地域への気づかいも大切だと思いました。

 ここの施設は特殊なフィルターを設けて、排煙がでない工夫を行っていました。

 また、近隣に住宅がないので、騒音の苦情もないとのことです。

 

 加えて、ここの発電所では、燃料に適さないバーク(樹皮)を原料に、堆肥をつくり、地元の農家に無料で提供するといったことも行っています。

 

 (事業主体として、処分に困っているので、処分ができかつ、農家も喜ぶ相互関係が築かれていると感じました。)

 

 安心安全のエネルギーで、しかも、地域の人の収入にもなる、そんな発電所が、これから増えていくといいですね。