はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

ツチハンミョウ

2015年01月02日 | 昆虫類+αのお話
 大晦日に掃除をしていると、なんと!ヒメツチハンミョウの死骸を発見

 間違って殺してしまったようです・・・・。残念・・・



 でも、下手したら、水膨れになってたかも・・・なんですけどね


 ツチハンミョウ類は、関節部分からカンタリジンという成分を含む毒液を分泌します。



 これに触れると、水膨れを起こします

 野外では気を付けたい昆虫の1つですが、悪性腫瘍や皮膚病の治療に使う漢方薬にもなるそうです。
 ほかにも、ツチハンミョウの粉末とご飯粒を混ぜて、禿げ頭に塗ると発毛するそうです・・・

 漢方薬と発毛剤になる(?)ツチハンミョウですが、江戸時代では吹き矢の毒にも使われていたそうです。
 
 図鑑などにも書かれていますが、「吹き矢の毒はハンミョウの毒を使用した」のハンミョウは通常のハンミョウではなく、このツチハンミョウのことを言います。

(←これはハンミョウ。毒はありません。)


 毒液は皮膚につくと、水膨れを起こしますが、この毒液が体内に入ると、命が危険だそうです。
 その致死量はわずか30mg

 
 もう1つ、ツチハンミョウの面白いところは、数千個もの卵を産卵することです。
 ツチハンミョウの種類にもよりますが、産卵数が5千個~1万個、1万7千個というデータもあります。

 なぜ、そんなに産卵するかというと、幼虫の死亡率が非常に高いからです。

 ざっと、その生態を説明すると、

 成虫は、早春に大量の卵を地中に産卵します。

 幼虫は、約3週間ほどで孵化します。

 孵化した幼虫は、タンポポなどの花の上に登り、ハナバチが来るのを待ちます。

 やってきたハナバチの脚に幼虫がしがみつき、そのままハナバチの巣へ向かいます。

 巣に運ばれた幼虫は、ハナバチの卵を食べ、巣にある蜜や花粉も食べて、成虫になります。

 しかし、ツチハンミョウの幼虫は、花にやってきた虫ならなんでもひっつきます。
 なので、ミツバチが来たらミツバチに、ハナアブが来たらハナアブにひっつくため、その時点で生き残れません。
 また、ハナバチが一生来ない場合もあります。

 幼虫は絶対にハナバチの巣に辿り着かないと、生き残れないという非常に変わったスタイルをもっています。
 ということは、ハナバチが減少すると、ツチハンミョウが絶滅する危機に陥るとということです

 僕がツチハンミョウに興味というか、好きになったきっかけは、ファーブル昆虫記。

 ファーブル昆虫記を読んだとき、その生態が面白く、それ以来、実物に憧れました。
 
 初めて見つけたときは、感動しましたが、タンポポなどよ~く観察しているとよく見かけます。


 でも、見つけても、絶対に素手で捕まえたり、触ったりしないでくださいね
 危険ですよ 
コメント
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