昨日は何千億円の話し
今日は数百円のこと
夢と現実 そのはざまを
行ったり来たり
身体のなかの鬼と仏が
日替わりで交互に顔を出す
新しくできた店で
スポーツドリンクを買った
一本売りもあったが
ケースで買った
単価に6本をかける計算がすぐにできない
3桁をかけるのがややこしくて 面倒なのでやめた
ケースで買う方が安価という先入観で買ってしまった
家に帰ってから気になった 計算機で計算した
ケースの方が高かった 損した気分になり
「そういうこともあるか」と 電話代を使って確かめた
「そういうこともありますがご指摘ですので返金します」
「御都合のよい時にお寄りください」 「わたくし中村と申します」
2週間後 その店に寄った 事情を話して
「中村さんいますか」
少しお待ちください」「いつごろお買い上げですか」
「いつだったか忘れました」 「お客様確かにこの店ですか」
「はいそうですあなたが中村さんですか」「中村は転勤しました」
「もう一度調べてから返答します」
「また来るのは面倒ですこの住所まで送金してください」
その夜 店の本部に電話した
「返金してくれるというから寄りましたが 疑われました」
「すみません担当に折り返し電話させます」
向うから電話が来た「今からお届けします」
「そこから家までは遠いですからいいです」 「迷惑でなければお届けします」
また店に寄り疑われるよりはいいかと思い 「構いませんが」
といってしまった 1時間後に担当がやってきた
「中村の申し送り事項を見落としていました 申し訳ございません」
大雨だったが 晴れて私は無実になった
期間限定で値引きした商品の値段付け替えを忘れたていたのだろう
私は期間が過ぎていたので正規の値段で購入したことになるが
せっかくだから差額を頂いた 手土産のリポビタンも頂いた
「雨の中遠いところをガソリン代使って届けてくれた
「でもこれは 良い勉強になったと思う」と担当者に伝えた
申し送り事項を良く見なかったこと 値段の架け替えを怠ったこと
忙しくて見落としは仕方がないが 反省して改めれば いい店になる
苦情はお客さんからの宝物と 私は自分を正当化した
手土産のリポビタンは的を得ている
こういうこと言うような人は疲れていると 察したのだろう