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△ 長野県町村会長兼全国町村会長の藤原川上村長さんが、地方創生3年目を迎え、総合戦略に沿って事業展開が図られているが、人口減少や地方財政が厳しく大変である。しかし「地方の活力無くして日本の活力なし」と安倍総理が言われているように、我が地方の意見として58町村の要望を国、県、国会議員に届けている。自主性・自立性を持って地方創生を行う上で、地方の財源を安定的に確保することが大切である。また県は、持続可能な地域社会の維持、市町村と対等な関係を築くために、4月から地域振興局として、町村を取り巻く課題等を連携を図りながらオール信州で取り組んでいくなどとご挨拶されました。
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18日(水)午後1時15分から、毎年度恒例の全国町村会館で「長野県町村長会議」が開催されました。
▽ 会議は、長野県町村会長兼全国町村会長の藤原川上村長さんのご挨拶で始まり、総務省自治財政局長 黒田 武一郎 氏より「平成29年度地方財政対策について」説明をしていただきました。
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地方の一般財源総額について、社会保障の充実分の確保も含め、今年度を0.4兆円上回る62.1兆円を確保し、色々とやり繰りして地方交付税の原資を最大限確保することにより、地方交付税(交付ベース)について16.3兆円を確保し、臨時財政対策債を+0.3兆円に抑制したとのことです。
国が法令で実施を義務付けている仕事も含め、仕事ベースは国が4に対して地方が6であり、税収ベースでは国が6に対して地方が4となり、地域によって財政力に差があるので5:5になる様に地方税収を増やしていかなければならない。
景気回復により税収を増やすことや消費税を上げることで平成元年から、一般会計税収と歳出総額が、ワニの口と言われている様に広がっている状況であり、税収が増えないでやり繰り算段している状況で、普通交付税は客観的な算定であり、人口、高齢者人口となっている。現在高齢者人口は、都市部で増えているので、頭打ちになっている地方は、面積などの算定や激減緩和等で地方の普通交付税を減額しないようにしているが、皆さんからも町村部ための算定方法の提案をお願いするなどの講演をしていただきました。
▽ 次に国土交通省道路局長 石川 雄一 氏から「道路行政を取り巻く最近の情勢について」説明していただきました。
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国の道路の整備・管理について、全体の道路約1,220,800kmに対して、国管理の延長では高速自動車国道(約0.7%)と直轄国道(約1.9%)の2.6%であるが、走行台数では28.4%になっていて、市長村道の延長は、約84.1%であり管理が大変だと感じているとのことでした。
道路事業における社会資本整備総合交付金の重点配分として、ストック効果を高めるアクセス道路の整備と重点「道の駅」の機能強化の取組に対して重点的に支援を実施するとのことでした。しかし、防災・安全交付金と社会資本整備総合交付金の措置率は、増加する要望額に対して予算配分額は横ばいなので、要望措置率は低下している状況でした。
道路ストックの老朽化の現状と課題として、「橋梁・トンネル等は国が定める統一的な基準により、5年に一度、近接目視による全数監視を実施」と道路法施行規則で定められ、道路管理者の義務が明確化しましたが、橋梁の保全業務に携わる土木技術者が、町で約3割、村で約6割もいないという問題があり、当村の様に業者にお願いしているところが多いことが分かりました。
「道の駅」は、平成5年に制度を創設以来、全国で1107駅登録されていて、長野県は44駅で全国3番目でした。また、全国各地で「道の駅」を地域活性化の拠点とする取組が進展していて、この動きを応援するために国土交通省で、重点「道の駅」制度を創設して、優れた「道の駅」を関係機関と連携して重点支援する取組を実施されていました。そして、超高齢化等が進行する中山間地域において、人流・物流を確保するため「道の駅」を拠点とした自動運転サービスを路車連携で社会実験・実装すべきとのことでした。その他にも80ページ以上の資料で多岐にわたりご説明をいただきました。
▽ 最後は、作詞家 日本著作権協会(JASRAC)会長 いで はく 氏『 ふるさとが生んだ「北国の春」 」と題して講演していただきました。
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いで先生は、作曲家の遠藤実先生と知り合い、昭和46年に秘書として事務所に入り、「巨匠たちが書かない詩を書きなさい。」と言われ、青春時代の同棲生活を描いた「青春譜」に初めて遠藤先生が曲を付けてくださり、その歌を聞きとても泣けたとのことでした。
3年目には「遠山の金さん」の挿入歌の「すきま風」を作詞し、ゴールデンタイムの8時台の時にはそれ程売れず、午後4時台の再放送で売れ出したとのことで、「生きてさえいればいつか優しさにめぐり会える」の歌詞が、夜出勤するホステスさん達に好かれたのではないかと仰っていました。
大ヒット曲の「北国の春」は、レコード会社から千昌夫さんの歌を頼まれ、千昌夫さんだから「岩手県」東北地方の歌を作詞しようと思い、生まれ育った信州南佐久の南牧村の標高が高い所と似ているだろうと考え、信州の春、つまり南牧を中心の佐久の情景を描いたとのことでした。
いで先生は、小学校1年生の時に父が心筋梗塞で亡くなられて、兄が都会で働いて仕送りをしてくれたお蔭で学校に行けたことなどから、3番の歌詞に、父が生きていて兄が里帰りしたら、こんな感じだろうという思いで描かれたと言われていました。
昭和54年に200万枚以上も売れて、今では色々な言語になって、アジア全体で歌われているということで、千昌夫さんと台湾のロンスーシャ、中国のジョン・チャン(?)、テレサ・テンの3つが代表的な替え歌としてメドレーで聞き、多くの国で歌われていることが分かりました。
「北国の春」は、長野県の南佐久に生まれていたからできた曲であり、長野県は歌に関して素材がいっぱいあるということで、一人旅で出会った風情を作詞した、森昌子さんの「信濃路梓川」や、さすらいの旅に出た千曲川、信濃川や懐古園等を描いた小林旭さんの「早春情歌」も聞かせていただきました。
いで先生は、オーダーが来たらその歌手に合う様な歌づくりをしていて、歌い手さんを通じてメッセージを発信しているとして、北島三郎さんの「高尾山」の「天下取るのは 昔から 人の助けと 時の運 夢のでかさは 心の広さ 初心忘れず 登って来い」などの歌詞は、我々の様な組織のトップの心得として聞いて欲しいとフルコーラスでお聞きし、歌詞には訴える言葉、納得する言葉があると感じました。
今年の長野県町村長会議も、例年通り勉強になりましたし、いで先生のご講演にはとても感銘しました。関係の皆さんに感謝申し上げます。
▽ 今朝は早く東京に向かいましたので、途中の池沢口から撮影した生坂ダム湖の風景です。
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今日生坂村では、保育園で保育参観、小学校で授業参観日・PTA総会・専門部会・選挙公示、中学校で新ALT迎え、公民館で体協ソフトバレーリーグ戦等が行われました。