とある日、庭の山椒の木にアゲハが産卵にやってきた
なぐさみに孵化した幼虫を数匹捕らえて、机の上で飼っている。
バリバリと青い葉を貪り食う様を眺めていると気が和む。
幼虫も、俺の心も緑を欲しているのか。
夏といえば海、のはずだが、沖縄の生活で人生の「海欲」は使い果たしてしまったようで、近頃は山に惹かれることのほうが多い。
疲れてんのかな。
旨い酒と蕎麦と温泉で癒やされたい。
山ガールというものも見てみたい。
おっさんは大人の休日倶楽部で切符を購入したので、ちょいと出かけてみるとするか。
沖縄ではついぞ張られることのなかったテントを押し入れから取り出して、山へ。
行くぞ。
まずは腹ごしらえに立ち食いそばの名店、品川駅構内の吉利庵へ。
何が行くぞだ、山で食え。
という声が遠くから聞こえて来るけど、いいの。
蕎麦とコカ・コーラの不意にくる衝動にはどうにも抗い難いの。
品川駅の蕎麦といえば言わずとしれた常盤軒が東海道線と京浜東北線のホームにあるが、同系列のこの店のほうが断然美味い。
分厚いかき揚げ、歯ごたえの良い蕎麦、薬味は七味唐辛子ならぬ・・・
八味目の鰹の削り節が追い鰹的な良い仕事をしている。
上野の精養軒と並び称される品川の常盤軒。この老舗グループの歴史を調べてみたところなんと創業者が小松帯刀の孫だった。
帯刀ったら、西郷どんの上司じゃないですか。
1922年に鉄道大臣が伯爵小松重春に品川駅立売営業権を許可したんだけど、これは重春の祖父帯刀が1867年、いち早く鉄道敷設建白書を呈上した功績を考慮したものなんだとか。
お隣に系列の「薩摩茶屋」という飲み屋があって、よしざるは沖縄から出張してきたときに度々お世話になってました。
なんでこんなとこに薩摩?とか思ってたけどそういうわけだったのか。
立ち食い蕎麦の草分けとも言えるこれらの店は、現在も小松久美子5代目社長が切り盛りしておられます。
んで、東京駅から上越へ。
はやい、小一時間で新潟県、はやい
バスを乗り継ぎ、山道で湧き水をすすりつつやってきました標高の高いキャンプサイト。
すみっこにひっそりとテントを張る。
隅っこが好き。それは性根がザリガニな証拠。
眼に緑、胸にフィトンチッドをたっぷり吸収し、冷たい清流で釣った魚を炭火で炙った。
沖縄のアオリイカ釣りのタックルが、イワナや鱒で大活躍するとは思わなんだ。
メルカリで売らなくて良かった。
炭火に相応しいものといえば誰がなんといっても唐揚げだ。
魚の横にぶすりと刺したら、近くで見ていた家族連れが舌打ちしながら去っていった。
ざまあ!ファミリーどもは尻尾の丸まったニジマスでも食ってな!
などと毒を吐きつつぼーっと唐揚げから滲み出る脂を眺めていた。
夜は満天の星空を眺めながらウイスケーを、と思っていたが、久々の登山の疲れ(と過剰な酒類の重装備)が仇となり、まさかの自殺点、午後6時に泥酔。
気がつけば俺だけの朝。
重い、二日酔いの湿ったテント、重い
昼過ぎにヨロヨロとたどり着いたのは、ぽんしゅ館。
ずらり150種もの日本酒の試飲が楽しめる、ここは大人のテーマパーク。
お隣には温浴施設の酒風呂があって、ここでひとっ風呂浴びてひゃっこいのをキューーっといわせたら天国だね!
ゲーセンのガキみたいにメダルを握りしめ、まずは一杯。
新潟来たら越乃景虎。これ定説。
いそいそとメダルを入れて
キューーーっと・・・・ん?
やけに甘いと思って機械をよくみると、なんと梅酒。
日本酒で漬けた梅酒は初めて飲むが、風呂上がりにはちょうどいい塩梅だな。癒やされたぞ。
10杯ほどあれこれと飲み散らかして車内でウトウトと昼寝をし、東京に着いたら小腹がすいたので再び蕎麦をすする。
立ち食い蕎麦界の至宝、二葉
素晴らしい佇まい。
常盤軒とともに東京最古参の立ち食い蕎麦と言われます。
何度食っても飽きのこない味、定番のあさり青菜
家に帰るとアゲハの幼虫が机の上から脱走していて、探し回ったところ
キッチンのコショー挽きの上でサナギになっておった。
※山ガールはどこにもいませんでした
、
なぐさみに孵化した幼虫を数匹捕らえて、机の上で飼っている。
バリバリと青い葉を貪り食う様を眺めていると気が和む。
幼虫も、俺の心も緑を欲しているのか。
夏といえば海、のはずだが、沖縄の生活で人生の「海欲」は使い果たしてしまったようで、近頃は山に惹かれることのほうが多い。
疲れてんのかな。
旨い酒と蕎麦と温泉で癒やされたい。
山ガールというものも見てみたい。
おっさんは大人の休日倶楽部で切符を購入したので、ちょいと出かけてみるとするか。
沖縄ではついぞ張られることのなかったテントを押し入れから取り出して、山へ。
行くぞ。
まずは腹ごしらえに立ち食いそばの名店、品川駅構内の吉利庵へ。
何が行くぞだ、山で食え。
という声が遠くから聞こえて来るけど、いいの。
蕎麦とコカ・コーラの不意にくる衝動にはどうにも抗い難いの。
品川駅の蕎麦といえば言わずとしれた常盤軒が東海道線と京浜東北線のホームにあるが、同系列のこの店のほうが断然美味い。
分厚いかき揚げ、歯ごたえの良い蕎麦、薬味は七味唐辛子ならぬ・・・
八味目の鰹の削り節が追い鰹的な良い仕事をしている。
上野の精養軒と並び称される品川の常盤軒。この老舗グループの歴史を調べてみたところなんと創業者が小松帯刀の孫だった。
帯刀ったら、西郷どんの上司じゃないですか。
1922年に鉄道大臣が伯爵小松重春に品川駅立売営業権を許可したんだけど、これは重春の祖父帯刀が1867年、いち早く鉄道敷設建白書を呈上した功績を考慮したものなんだとか。
お隣に系列の「薩摩茶屋」という飲み屋があって、よしざるは沖縄から出張してきたときに度々お世話になってました。
なんでこんなとこに薩摩?とか思ってたけどそういうわけだったのか。
立ち食い蕎麦の草分けとも言えるこれらの店は、現在も小松久美子5代目社長が切り盛りしておられます。
んで、東京駅から上越へ。
はやい、小一時間で新潟県、はやい
バスを乗り継ぎ、山道で湧き水をすすりつつやってきました標高の高いキャンプサイト。
すみっこにひっそりとテントを張る。
隅っこが好き。それは性根がザリガニな証拠。
眼に緑、胸にフィトンチッドをたっぷり吸収し、冷たい清流で釣った魚を炭火で炙った。
沖縄のアオリイカ釣りのタックルが、イワナや鱒で大活躍するとは思わなんだ。
メルカリで売らなくて良かった。
炭火に相応しいものといえば誰がなんといっても唐揚げだ。
魚の横にぶすりと刺したら、近くで見ていた家族連れが舌打ちしながら去っていった。
ざまあ!ファミリーどもは尻尾の丸まったニジマスでも食ってな!
などと毒を吐きつつぼーっと唐揚げから滲み出る脂を眺めていた。
夜は満天の星空を眺めながらウイスケーを、と思っていたが、久々の登山の疲れ(と過剰な酒類の重装備)が仇となり、まさかの自殺点、午後6時に泥酔。
気がつけば俺だけの朝。
重い、二日酔いの湿ったテント、重い
昼過ぎにヨロヨロとたどり着いたのは、ぽんしゅ館。
ずらり150種もの日本酒の試飲が楽しめる、ここは大人のテーマパーク。
お隣には温浴施設の酒風呂があって、ここでひとっ風呂浴びてひゃっこいのをキューーっといわせたら天国だね!
ゲーセンのガキみたいにメダルを握りしめ、まずは一杯。
新潟来たら越乃景虎。これ定説。
いそいそとメダルを入れて
キューーーっと・・・・ん?
やけに甘いと思って機械をよくみると、なんと梅酒。
日本酒で漬けた梅酒は初めて飲むが、風呂上がりにはちょうどいい塩梅だな。癒やされたぞ。
10杯ほどあれこれと飲み散らかして車内でウトウトと昼寝をし、東京に着いたら小腹がすいたので再び蕎麦をすする。
立ち食い蕎麦界の至宝、二葉
素晴らしい佇まい。
常盤軒とともに東京最古参の立ち食い蕎麦と言われます。
何度食っても飽きのこない味、定番のあさり青菜
家に帰るとアゲハの幼虫が机の上から脱走していて、探し回ったところ
キッチンのコショー挽きの上でサナギになっておった。
※山ガールはどこにもいませんでした
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