熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。送料込み5000円。
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ある電話と駒づくり

2022-06-26 17:42:10 | 文章

6月26日(日)、曇りのち晴れ。

午前中は曇りの暗い空。午後からは晴れ。明るくなりました。
いよいよ、近畿地方も梅雨明けです。

電話もいろいろあって、神戸のAさん
からの電話。
「やっと一組が彫りあがりました。でも、難しいですね。ツゲは硬いですね。中々思うようには彫れませんが、2組目を作りたいので、木地はありますか?」。

「ハイあります。どんな木地がご希望ですか? ツゲは他の木より硬いですが、どんな彫り方をしていますか?」と聞くと、どうやら、力任せという感じでしたので、次のようにアドバイスしました。

「堅くても、彫刻刀の刃が良く砥げていれば、力任せでなく、スイーッと彫れると思いますよ。スイーと彫れないのは、刃の砥ぎ方がマズイことが多い。切れる刃が出来ていないのです。砥石はどのようなものを使っていますか? 彫刻刀も大切ですが、砥石が大切なんです。砥石の表面が真っ平でないと、切れるようには砥げません。使うたびに、表面が真っ平になっていることを確かめてください。摺った跡がヘッコンでいるのですね。それでは刃物は研げません。神戸なら刃物専門店があると思います。表面を真っ平にする方法は、刃物店を見つけて、訪ねて行って教えてもらうのが早いです」そんな内容でした。

果たして、Aさん。刃物屋さんが見つかったかどうか。
「大工さんとか昔の床屋さん魚屋さん。刃物を磨くことが上手い人は、駒づくりも最初から上手い」
のです。
力任せでは、良い駒は出来ません。せっかくのツゲ木地が台無しになってしまいます。

 

 

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