12月24日(金)、曇りと雨。
一層、寒くなりました。
外仕事は避けて、今日は盛り上げ仕事三昧。
映像は、先日、盛り上げて漆の表面が固まった「銀将」。
駒の表面、フラッシュの光が反射気味。ご容赦願います。
12月23日(木)、晴れ。
暖かでした。
今日は、昨日と同じく「角行」と「飛車」の盛り上げ。
微妙な文字なので、結構、時間がかかりましたが、15枚ほど進みました。残るは「飛車」10枚と「金将」28枚、「王将、玉将」14枚。
この調子だと、あと5日ほどかかりそうです。
ところで「漆の話」は、先般の続き。
今日は、黒漆の話です。
黒漆は、精製した漆に鉄分を加えて黒く発色させたものですが、鉄分は鉄奬といって、昔、歯を黒く染めた「お歯黒」が使われます。
しかし、一口に黒漆といってもいろいろで、艶漆、艶なし漆、そして半艶漆といって中間的なモノもあり、それらは本来の漆に、油や薬剤などの混ぜ物が混入されているので、私は使わないことにしています。
混ぜ物がない漆は「呂色漆」といって、これが正真正銘本物のピュアーな漆であり、専ら私は、この「呂色漆」を使うことにしています。
「呂色漆」は、乾固した表面が蝋に似た鈍い照りになるところから、もともとは「蝋色」の「蝋色漆」であったものが、いつの間にか「呂色漆」と多く表現されるようになったように思います。
また、「呂色漆」は、油を混ぜていないところから「黒無油」とも呼ばれたりします。
ところで漆は、シンプルに黒100%で盛り上げることもありますが、時によって微妙な仕上がりを意図する場合には、漆本来の色合いを持つ「木地色漆」を混ぜ合わせて使うこともありますね。
本日は、この辺で失礼いたします。
12月17日(金)、雨と曇り。
風が強い一日でした。
今夜から寒気襲来とか。明日は氷点下でしょうか。
午前中は、比較的暖かでしたので、外仕事でした。
今日は漆の話です。
漆は生ものと一緒で扱い方が難しく、同じ漆でも、昨日と今日では仕上がりが違うというのが実感で、半世紀近く付き合ってきたのですが、いまだ実態がつかめておりませんし、多分、分からないまま付き合い続けることでしょう。
漆には、産地の違いで、中国産と日本産に大別されます。
中国産は、50グラムで千円ちょっと。日本産は、1万円ほどします。
その違いは、どこにあるかですが、乾いたときの堅さでしょう。
ですが、値段ほどの違いはありません。違いはホンのチョッとで、その違いをこだわるかどうかです。
私の場合は、そのホンのチョッとにこだわっていますが、中国産と日本産を混ぜて使うこともあります。
漆の堅さの違いは、固まった表面を指の爪で押したときに感じます。
日本産の場合は爪がツルっと滑る感じであり、中國産はツルっと滑らずにやや引っかかる感じです。
漆の話は、まだまだ続きます。
一旦、今日はこれにて失礼します。
12月11日(土)、晴れ。
暖かな陽ざしでした。
朝から、保留していた駒の盛り上げをして、午後からはその陽気の下で、片付けを少々。その後は、盛り上げ仕事を再開。1週間から10日くらいは、これを続けることになりそうです。
ところで、今日の映像は、盛り上げ「古水無瀬」が2組。
それぞれは、彫り埋めだったのを、クライアントの希望で盛り上げにアップしたものです。
それぞれの駒は、1年ほど前、直接に、あるいは東京の盤屋さんを経由して買い求められ何度も実戦で使用されたものを、仕事場に来られたとき、これを盛り上げにできないかと相談がありました。
一組は、やや小さい雛駒。もう一つはレギュラーサイズ。
早速「ドレドレ」と、現物を拝見すると、どちらも出来上がったままを思わせる状態で非常に良く、すぐさま引き受けることにしました。
その結果が、この映像の雛駒。
大きさ比較のためのレギュラーサイズの玉将と一緒に撮影したのですが、この映像では、はっきりした大きさの違いは分からないようですね。
もう一つの映像は、レギュラーサイズの「古水無瀬」。
こんな感じです。