11月28日(土)、只今、日の出前。今日も晴れかな。
将棋チェストについてお問い合わせがありましたので、説明しておきます。
工場で完成直前の将棋チェストは、今日、当方に送られてくる見込みです。
到着後、当方は、
①傷、その他の問題がないかを全品検査して、
②引き出し式の駒置きが所定の位置に引き出して留まるようにストッパーを取り付けます。その後、
③本体と蓋に朱漆で「良尊印」を押し、2日ほどかかって漆が乾燥し、これで完成品となります。
④別売りの駒台をセットするモノには、固定ホゾの追加加工をします。
発送は週明けになりますが、事務整理上、代金入金(現金書留、または銀行振り込み。口座番号はお問い合わせください)を確認したモノよりヤマト宅急便にて発送致しますので、ご了解くださいますようよろしくお願いします。
なお、今回はご注文数以外に、今後の新規ご要望に備えるため2台を余分に制作しております。もし、ご入用の方には即時対応できますので、お申しつけください。
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11月25日、晴れ。
朝は5℃、寒い一日でした。
さて、本日の映像は新作「兼成卿水無瀬」の駒。
その映像。
まったりとしたお気に入り、太めの文字で仕上げました。
今週中に、将棋チェストができあがってきます。
一台一台、出来上がり具合をチェックして、かつ使いやすいように小生が少し手を加えて完成品といたします。
完成した将棋チェストは、出来次第、ご注文いただいた皆様にお渡ししたいと思います。
お渡しできるようになれば、ブログにて改めてお知らせします。
直接引き取りされる方は、品代の6万円と引き換えにてお渡しいたします。
遠隔地の方は一台当たりの品代6万円、プラス送料2千円の合計6万2千円を、品物名(1寸用、2寸用、3寸用の区別なども)と送り先を明示の上、現金書留にてお送りください。
また、別売りの「駒台」をご注文いただいている方は、その代金(5千円・または6千円)を加算願います。
将棋チェストは、代金到着次第、ヤマト宅急便にて発送いたします。
なお、代金を銀行振り込みされる場合は、振込みした旨を、確認のための1寸用、2寸用、3寸用の区別なども含め、お知らせください。
11月18日(水)、晴れ。
上天気、暖かな一日でした。
お昼間、陽気につられて洛西の善峯寺に。
片道1時間。気分転換でと、折からの紅葉を見ようと急遽出かけました。
カメラを持たず、映像はありません。
その前後の仕事は、もう一組、追っかけて埋め終わった「古水無瀬」。
盛上げ前の研磨でした。その映像です。
11月13日(金)、晴れ。
特に寒くもなく、一日が過ぎました。
今日の仕事は、相変わらず、あれやこれや。
その一つが、展示用の平箱づくり。
箱そのものは桐箱屋さんですが、駒を並べる7段の中桟は小生の仕事です。
数日前、届けられた新しい桐箱の半分ほどに、中桟を組み入れました。
こんな感じです。
11月9日(月)、曇りがち、夕刻小雨。
今日の映像は、大名道具の飾り雛将棋盤と駒。
盤は175ミリx160ミリ。蒔絵の大型雛道具。
江戸時代の大名道具。丸に橘の蒔絵家紋入り。
この盤は、10年くらい前に目に留まって買い入れました。
駒はついていなかったので、大きさをこの盤に合わせて作りました。
文字は自筆フリーハンドでの漆書き。
橘の家紋で有名なのが、彦根の井伊家なのですが、果たして井伊家の品だったかは分かりません。
11月8日(日)、曇り。
先ほどまで晴れていたのが、今は雲いっぱいになりました。
お天気は、下り坂。
今日の映像は、原田先生の筆跡。その続き資料。
筆跡には、先生の人となり、人格が滲み出ています。
昨日、アップするつもりが、一日遅れました。
原田先生には、各種筆跡を書いていただき、これは平成8年の分です。
これは、近代将棋「駒に生きる」101回に掲載した原田書。
名古屋にお住いの方から、うれしいコメントをいただきました。
「今日感じたことを書かせてください。数年前に熊澤さんから根付用に薩摩黄楊を購入しました。購入当時はまだ駒作りの経験が浅かったですが、この数年で色々な駒を作り、たくさんの駒木地を見てきました。プレゼント用に根付を制作しようと思い、熊澤さんの木地を用いました。すると、制作中、木地を研磨していると他の木地では感じられない良い香りがしました。香りも木の質も、他のとは別格に良いものだと改めて認識しました。これも自分の経験が見せてくれた世界なのでしょうか。また熊澤さんの木地で駒を作りたくなった今日この頃でした」。
これに対する、小生のご返事。
「ありがとうございます。芳香は、多分、燻の材の匂いだと思います。ツゲの燻(いぶし、燻製)は、ツゲが持っている樹脂分を燻製することで固めてツゲを堅くして耐久性を高めるとともに、色合いも深い飴色にする効果を期待して始めました。本来、ツゲには何んの匂いはないのですが、ツゲはツゲ自体の木っ端やツゲの粉で煙らせて酸素を絶ち、燻製しすることでスモーキーな匂いが木地全体に僅か染み込むわけです。
それが、副次効果として、鼻を近づけると良い匂いとして、漂うことになるのですね。この間、仕事場に来られて駒をお買い求めになった方も、良い匂いだとおっしゃっていただきました。微妙でかすかな匂いではありますが、それにお気づきになったことに、敬意と感謝申し上げます」。
これに対していただいた、第2信。
「熊澤様、ご丁寧にありがとうございます。大変勉強になりました。熊澤様の木地が引き締まっているのは、単に良い木を使っているだけでなく、そういった工夫もあるのですね。木地の奥まで燻そうとすると相当な時間がかかるように思います。作品に込められた一つ一つ丁寧な仕事を発見出来る様になりたいものです」。
以上のように、燻(いぶし)は少しでも良い駒にしたいとの思いで始めたことです。微妙な違いなのですが、それに気が付いてくださったことに、うれしく思う限りです。ありがとうございました。