9月29日(木)、雨がち。
時折り小雨降る、涼しい一日でした。
仕事は、相変わらずの木地揃え。
その映像ですが、もう何日も続けております。
コメントで、東京の某碁盤店hpに関して、お尋ねがありました。
小生作「巻菱湖写」についてです。
あの駒は、2週間くらい前に制作し納入した品ですが、碁盤店のコメントに「影水写しの巻菱湖」云々の記述がありました。
どういう意味でしょうね。作者たる私には、意味が皆目分からない記述です。
小生が、王将駒尻に「巻菱湖写」としているのは、書家「巻菱湖の筆跡を写した」という意味なのですが、それを何か取り違えているのかもしれません。
そもそもが、江戸時代の書家・巻菱湖の筆跡を駒の文字に仕立てたのは、大正年間になって、大阪の高浜禎という人。確か将棋五段だったかと記憶しますが、ある時、風邪で病臥中に、巻菱湖の書道手本の中から文字を選び出したり、偏と旁を組み合わせたりして駒の文字を作り、それを豊島龍山に作らせたのが始まりです。
その後の時代になって、宮松影水が十八番(得意)の駒文字として、人気不動のものにした功績は認めるところですが、宮松さんの真似をしても、しようがありません。
あくまで、ルーツは巻菱湖の筆跡そのものであり、それを基本として追及、制作しなければ、私は意味がないと考えており、それを実践するべきであります。
まあ、その辺のところをどう考えているか、ですね。
9月16日(金)、曇り。
毎日が同じようなことで、曜日も日にちも覚えきれず、スカタンを書くときもありますね。
本日の映像は、「木村一基書の盛り上げ駒」。
9月10日(土)、曇り。
予報では「雨が降る」と言っていましたが、雨は降らず、蒸し暑さだけがいっぱいの、一日でした。
京都放送。その映像。順不同でアップしておきます。
以上。
9月5日(月)、曇ったり晴れたり。
夕方の気温は真夏ほどではありませんが、31℃。
外仕事では汗をかきました。
ところで、晴れと曇りの境目ですが、青空が1割以上なら晴れ。そのように記憶していますが、それで良かったかどうかです。
只今、木地揃えをしている「薩摩ツゲの古木」について説明しておきます。
材料は、過去数10年間にわたって原木生産地の鹿児島県から仕入れていた素材を、弊工房にて駒形に成型したモノです。
薩摩ツゲはツゲの中でも木質が緻密で堅く、かつ、脂っ気(樹脂分)が強く粘り気に富んでいて、将棋の駒の素材として優れた素材ですが、今回のセットは、駒形に成型してから10年以上、場合によっては25年ほど経過している「古木」を使っており、その間の年月の間に木地内部の樹脂分が固まって、より緻密さが増して安定し、駒に仕上げると、出来上がり当初から「木地全体が飴色に近い深い色合い」を呈し、現に同じ素材の古木を使っている方からは「文字の彫りの境界線がくっきりスッキリ、彫り跡が鮮やかだ」との評価をいただいております。
セットには若干の予備駒を含め玉将用3枚、飛車角用4枚、金銀用9枚、桂馬用4枚、香車用4枚、歩兵用21枚を組み入れています。
価格単価は「柾目揃いが1万5千円、流れ柾板目交じりが1万2千円、根杢が4万円。プラス1回あたり送料1000円」にて、ご注文をお受けいたします。
なお3組以上まとめてご注文の場合は、9月中限定にて、それぞれの単価を2000円引きといたします。
このほか数量限定で「チジミ杢」の木地(価格は5万円より)もありますので、詳細はお問い合わせ願います。
9月3日(土)、雨。
只今は、しきりに遠雷。まもなく、この辺りにも近づく気配です。
今日は雨がち、ということで、漆仕事は保留しての木地揃え。
扱うのは「薩摩ツゲ古材」。
駒形に成型した木地を、大きさや色合いとか模様ごとに揃えて、一組にまとめるのですが、扱っている「古材」は駒型の木地にしてから30年近く経過したモノばかり。「柾目揃い、模様が無いプレーンの木地、根杢、チジミ杢」などなど。
ですので、駒にすると、飴色の木地の深い色合いが、即、楽しめると思います。
かなりの量が揃うので、出来上り次第、希望者に適価でお分けできると思います。
9月1日(木)、雨。
このところ、雨続き。まるで梅雨の如くです。
仕事は、除湿をしながら漆仕事を続けています。
ところで最近、「木村一基書の駒」作りを再開しております。
木村先生の駒は、3年ほど前に2組作りました。その2組は先生の手元でお持ちなのですが、最近になって、九州のある方から次のような「コメント」をいただきました。
「熊澤先生に、相談したいことがあります」。そんな文面でした。
「ハイ、どのようなことでしょうか?」。
「息子(28才)のために、木村一基書の駒を作ってほしいのです。息子は木村先生の大ファンで、木村先生書の駒が欲しいと言っているのですが、只今は悪性脳腫瘍で入院加療中で、何とか願いを叶えて元気づけたい」とのことでした。
「そうですか。実は、先生書の駒は、先生の要請にのみ応じて作ることにしておりまして、それ以外は木村先生の許可がない限り作らないと決めています。
でも、事情が事情だけに、このことを木村先生にお話しして、許可をいただけるようなら作ることにして、先生のご意向を聞いてみることにしましょう」。
という経緯があり、結果は、先生から許可をいただいたことで、今回の制作の動きに結び付いたという次第です。
なお、今回の「木村一基書の駒は、先の2組に続く3組目」ではあります。