熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
残部僅少ながら、注文受付中。

目次

作品 文章 写真 販売品

空蝉のこと

2020-06-30 06:09:38 | 文章

6月30日(火)、雨。

梅雨が戻りました。

盛上げ仕事には不向きな今日は、もう一組ご注文をいただいた「空蝉」を彫ることにします。最終的には盛上げ仕上げにはなります。

空蝉は、小生の肉筆筆跡を駒の字にしたもので、自分の筆跡ですから自分にとっては手が合うというか、彫るのも漆で書く(盛上げる)のもストレスなく自然な感じで作れます。
雰囲気を考えて、命名は源氏物語から拝借。
ずいぶん前のことです。もう30年ぐらいは経ちますかね。駒づくりを楽しむ会で行った「第3回、駒創作文字コンテスト」に応募、発表いたしました。

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続・漆盛り上げ仕事

2020-06-29 19:27:28 | 文章

先日は、漆盛上げには、埃が大敵だということを述べました。
もう一つのポイントは、湿度管理です。
特に今の梅雨時は、湿度管理が欠かせません。
漆の解説書には、最適は60%とか65%などと書いているものが多い。
でも、これはお椀だとか箱だとかに塗ることを前提に書いているようです。
これなどの塗りは、均等に薄く塗ってそれを乾かすことを前提にした解説なのですね。
ところで、駒文字の盛り上げは、それとは違って肉厚で書き上げるわけです。普通に塗るよりかなり厚く書くので、普通の塗りを前提とした解説書通りではうまくゆかないわけで、これはいろいろ確かめ経験して、最適な湿度条件を見つけなければなりません。
梅雨時は、湿度が高すぎる結果、盛上げた漆の表面にシワが寄りやすいのでエヤコンや除湿器が欠かせないし、逆に乾燥期の冬場は加湿が必須というわけです。
シワは、漆の中の方が、まだドロドロとして固まっていない内に表面だけが早く固まろうとするときに生じる引張る力で発生する問題なので、中の方と表面の固まる速度を極力近づけることが、シワ発生を防ぐポイントとなります。
まあ、この辺りは経験で克服することになります。






 

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コロナ禍の今

2020-06-29 05:58:30 | 文章

6月29日(月)、晴れ。

朝から青空。湿度も高くないようです。
6月も終わりに近づいて、このところ、東京あたりではコロナ感染者数の増加し、全国的には地域をまたいで行き来する人も増えて、ぶり返しの心配が高まってきました。
一旦は低下傾向にあったので、我が工房へも見学希望者の連絡もいただいているのですが、時期的にもう少し様子を見てという気持ちです。
早くコロナ過が収まればと、願うばかり。

今日も、仕事。
仕事をしていると、心も落ち着くのです。

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各局のニュースで持ちっきり

2020-06-28 07:55:36 | 文章

6月28日(日)、雨模様。

朝から棋聖戦第2局、藤井さんのニュース。そして7月1日からは、王位戦挑戦の話題で持ちっきり。
それにしても、藤井さんの将棋界に対する貢献度は大。
結果に、大注目です。

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盛り上げと漆

2020-06-28 01:24:12 | 文章

盛り上げに使う漆について、質問をいただきました。
「盛り上げには、どんな漆が良いですか?」という質問です。

まず、漆は墨と違って粘り気があるので、墨のようにサラサラ書けるというものではありません。
その粘り気は、漆によってさまざま違います。ネバリっ気が強い漆もあれば、比較的サラーっとした漆もあります。
ネバリっ気が強い漆は、高く盛り上がりやすいが、文字は書きにくい。
サラーッとした漆は、高く盛り上がらない代わりに、文字は書きやすいわけです。
ですからそれぞれ、粘る漆の違いを把握した上で、私の場合は店から買ったままを使うのではなく、性質の違う何種類かの漆を調合して、自分にとって最適なものにして使っています。この調合は、色目の調整と、ネバリの調整でもあります。

ここで言っておきたいのは、高く盛り上げた漆は、いかにも「盛り上げているぞ」という見栄えがしても、品性に欠ける上、盤上ではコロコロして使いにくく、駒としてはいかがなものかと思うのです。
なんでもそうですが「ほどほどが良い」ということで、これは感性の問題でもあります。

漆は使っている途中、時間とともに粘っこさが進みます。
気候や時期にもよりますが、朝、使い始めたころと、午後、何時間かが経過したときとは粘り気が強くなりますので、途中で粘り気を元に戻すなどの微調整が必要な時もあります。
この続きは、また改めて書くとします。

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玉将と王将の姿

2020-06-27 18:05:18 | 作品

只今作成中の「源兵衛清安」。

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漆盛上げ仕事

2020-06-26 05:50:07 | 文章

6月26日(金)、うす曇り。
只今、太陽はありませんが、晴れるのかもしれません。
昨日は外出時を除いて、「源兵衛清安」の盛上げ仕事。
歩兵の表、20枚を盛り上げました。
盛上げ仕事は駒と正対しての「書」で、気を付けるのは小さな埃。
もともと漆に混入している埃は、前もって目の細かな漉紙で漉しても、空気中に漂う目に見えないほどの微小な埃が、作業中の漆に入ったりして悪さをすることも多い。
微細な埃は盛上げた漆に取り付いて、表面をいびつにする。そのような微細な埃を残さないのは、盛上げ仕事で神経を使う重要ポイント。

埃は、筆の先端で掬うようにして取り去るのですが、これが中々大変。
せっかくうまく盛上げた漆を台無しにしたりすることもあり、神経をすり減らし予想以上に時間がかかります。

盛上げの所要時間は文字にもよりますが、手早くできるのも、すっきり仕上げるポイントかと思います。
駒の表2文字で、一時間に4枚から5枚程度というところでしょうか。
では、また。



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本日の映像は彫埋め、空蝉と源兵衛清安

2020-06-25 12:31:32 | 写真

6月25日(木)、曇り時々小雨。

梅雨が戻りました。朝から小雨。
今日の映像は、空蝉と源兵衛清安。
いずれも彫埋め仕上げ。「良尊刻」としました。


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太陽とのズレ

2020-06-24 04:54:29 | 文章

6月24日(水)、晴れ。

今日は旧暦でいえば、5月4日。
今年は3月・4月・閏4月と、4月が2回続きました。
閏月は約3年(2.715年)、19年に7回の割合で1ヶ月の28日分を加えて、太陽(季節)とのズレを調整していたそうですが、ややこしいですね。

空は薄い青。
今日も晴れるようです。

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今日の仕事

2020-06-22 19:28:03 | 文章

今日は、駒3組の研磨で一日がすぎました。
一組40数枚。3組ですと130枚ほど。
研磨する部位は、駒一枚で17か所。
まずは、表と裏の2面。駒の側面が5か所。丸あるく面取りするのが10か所で、17か所となります。
これを単純に掛け算すると、130x17で、延べ2210か所。
一か所辺り10秒かけるとして、2210x10で、22100秒。
これを3600秒で割ると、所用時間は、6.1時間。
まあ、ザーッとこんなもんですかね。
ちなみに、これを2回3回と繰り返すことになります。

 

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駒の写真集

リンク先はこちら」 http://blog.goo.ne.jp/photo/11726