熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
残部僅少ながら、注文受付中。

目次

作品 文章 写真 販売品

実用「雛駒」

2018-07-30 19:34:26 | 写真
実用「雛駒」と盤。
盤は、ヒバ製、色紙に見立てた手作りのケース付です。



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「菱湖写し」の雛駒

2018-07-29 19:39:01 | 写真
7月29日(日)、曇。

映像は、手持ちの雛駒。
半年ぐらい前に作ったのですが、久しぶりに磨き直しました。
書体は「菱湖写」。
素材は御蔵島ツゲ。
彫り埋めです。
大きさは、盤の寸法30X27センチ。
机上に置いて、局面検討に大きすぎず小さすぎない、実用のジャストサイズでもあります。


盤の蓋。
「大中小」、あれからそれぞれ、6回ほど塗り重ねまして、映像は、その中の「中」。

7X7枡の「鶏将棋盤」の蓋です。
塗りは、あと2~3回かと。
厚紙で、盤と蓋のケースも作成中です。
終わるのは、来週半ばかと。

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「古水無瀬」

2018-07-20 19:29:26 | 文章
7月20日(金)、晴れ。

今日も一日、地獄のような暑さでした。
皆さん、お元気ですか。
こちらは、クーラーを付けていても、熱中症のような感じの一日。
仕事は、中々、思うようには進みません。

そんな中、「古水無瀬」が一組。
こんな感じです。




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肉筆書き駒と、盛上げ駒について、「その2」

2018-07-11 06:24:37 | 文章
前回は、古い出土駒について触れました。
昔は、出土駒に見られるように、総て杉や檜が使われていたと思い込むのは、少々短絡的で、当時のことを思い測る思慮が不足しているように思います。
平安時代の雅な貴族達ならば、粗末な薄っぺらな「ヘギ」で作られている駒などは、好んで使おうとも思わなかったはずで、駒として適材適所のツゲで作られた端正な5角形の黄楊駒を、こよなく愛用したに相違ないと思います。
しかし、遺跡の出土駒にツゲが見当たらないのは、ツゲは雨水に非常に弱く、遠の昔に朽ちてしまったからにほかならない。
以上は序論として述べましたが、以下は、本題の「肉筆書き駒と盛上げ駒」について述べることにします。

1,江戸時代以前は、ほとんど肉筆で書かれた「書き駒」でありました。
  一口に「書き駒」と云っても、識字者が自分用に自給自足。手慰みで作った駒もあれば、やがて、能筆な
  人が請われて書いた駒もある。その代表が室町時代の高名な公家・三条西実隆で、自身の日記には、度々
  仲間から頼まれて駒を書いたという記述もあり、それは現存していないが高級品の類いである。
  400年前の水無瀬神宮で作られた「水無瀬駒」は、その実隆の流れを汲む孫の水無瀬兼成が書いた駒は
  いわば同家の家業とも言える超高級品で、時の天皇をはじめ公卿達、高名な武将達がこぞって求めた記録  が残っている。

2,対して「彫り駒」や「盛上げ駒」が作られるようになったのは、いつ頃からであろうか。
  結論をいえば、ごく例外を除いて「彫り駒」が作られたのは、江戸時代の後半からである。
  江戸時代では、幕府の一機関として寺社奉行配下の「将棋所」が作られ、その頂点が「名人」である。
  そのような世の中、将棋は庶民に広く愛好され留ようになり、駒の需要が格段に広がる。
  やがてそれまでの能筆家の公卿の駒づくりに変わって、駒を専門に作る職人が派生するわけである。
  
3,駒職人(今で云う駒師)が派生した当初は、それまでのように「書き駒」が多く作られていた。
  職人それぞれは、それぞれの技量である筆跡で文字を書き、それが「安清」「俊光」であったり、幕末の
  天童駒であったりでした。

4,需要の増加と共に、やがて「書き駒」とは別の製法を思索する人もいた。
  それが「彫り駒」である。
  「彫り駒」は、「書き駒」とは違い文字が達者でなくとも作れる。彫り駒は、彫り駒の良さもある。
  こうして生まれたのが「彫り駒」である。
  時代は、幕末から明治始めの頃である。

5,一方、「盛上げ駒」はどうであるか。

この続きは、また。
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肉筆書き駒と、盛上げ駒について、「その1」

2018-07-10 04:19:32 | 文章
7月10日(火)、晴れ。

今日は、肉筆書き駒と、盛上げ駒について触れてみたい。
少々、長文になりそうなので、ボツボツと何回かに分けて書き足して行くことにします。

1,江戸時代以前、駒の文字は極僅かな例外を除いて、ほとんど総てが肉筆で書かれた「書き駒」であった。
  因みに、平安時代の最古とされる法隆寺境内から発掘された20枚ほどの駒は、当時の僧侶が自分用に、
  手慰みに作った墨書の駒である。
  素材は高級なツゲではなく、杉など手近にある端材を利用して、その形は素朴で不揃いな5角形に墨で
  玉将とか歩兵とかの文字を書いて駒にした、どちらかというと粗末なモノであり、庶民的な駒だと言え
  よう。

2,では、当時の駒は、そのようなモノばかりだったのであったのであろうか、少し考えてみる。
  源氏物語で知られるような上流社会の公家達の嗜好は、どうであったかである。
  前に述べた、この時代の遺跡から発掘されているような粗雑で粗末な駒では、当時の貴族は満足するはず
  もない。「もっとしっかり作られた高級な駒も、当時からあったはず」だという考えである。
  しかし、実際には、古い遺跡から発掘された駒には、そのような駒が発見されていない。
  これは、どのような理由なのかである。

3,その理由を、あるときフトしたことで気がついた。
  30年ほど前に「豊島龍山の遺族から譲り受けた遺品」の何百枚あるいは1千枚を超える古いツゲ駒の
  中に、黒くボロボロになったモノが結構沢山あって、中にはお菓子の「ウエハウス」のようにスカスカ
  状態で、かろうじて駒のカタチを保っているものが、百枚ほど。
  どうやらそれは製品にならなかったハネ品であり、龍山は、それらを倉庫の棚に置きっ放しにしていて、
  それが長年、雨漏りにさらされた結果、ツゲの駒がスカスカに朽ちた。
  駒を使いっぱなしにしたり、箱に入れたまま放置すると「黄色や紫のカビが生えやすい」のも同根で、
  「ツゲは雨ざらしに弱く、数年か数十年で朽ちる」。
  ツゲには、そのような性質があるのです。

この続きは、また。
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完成した「小さい小さい小さい雛駒」

2018-07-07 19:43:03 | 写真
7月7日、結局、一日中雨でした。
大雨で、平穏な生活と家を奪われた人々のニュース。
死者のみならず、行方不明の人も多い今回の大雨被害。
なんとも、お気の毒と言う言葉だけしか出てこないです。

ーーーー
「小さい小さい小さい雛駒」が出来上がりました。
その映像。
一組分を、左の掌に載せて撮影しました。




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白檀の駒は進行中

2018-07-06 05:39:17 | 文章
7月6日(金)、雨。

昨日は、昼過ぎから夜に掛けて、大雨警報。
町にはサイレンが鳴りっぱなしでした。
梅雨の終わりに良くあるパターンですが、今は、小康状態。

ーーーー
仕事は、相変わらずのあれやこれや。
その一つは、白檀の駒。
材料は、3組分。
その内の2組は「錦旗」で進行中。
現在は、盛上げ前の段階まで進みました。

磨きは、この段階で念入りに繰り返し。
指先に、白檀の香りがほのかに漂う作業です。
材料の品質も上々で、良いモノが出来そうです。

白檀の駒は、400年前の水無瀬神宮でも作られていました。
現物は残っていませんが、記録によれば13年間の735組中、29組が作られていたことが分かります。
ユーザーは、天皇はじめ公家や関ヶ原の戦いの前後の歴史を担った武将など。
中でも家康は、あるとき白檀の駒を纏めて4組を発注したビッグユーザー。

残る一組は、未着手のまま。
錦旗が出来上がってから、彫る文字を決めようと思っています。

ーーーー
夕方は、車検が終った愛車を受け取りに。
少々、雨が気になります。
それまでは「小さな小さな小さな雛駒」。
裏の文字を書くことにします。


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小さな小さな小さな雛駒

2018-07-04 18:38:21 | 写真
7月4日(水)、曇がちの一日でした。

仕事は、頼まれ納期仕事の根付けづくりと、小さな小さな小さな雛駒の文字書き。
先日、小さな小さな雛駒「錦旗」を盛り上げの手法で作りましたが、それよりも一廻り小さな駒。
その試作品を漆で直筆で書きました。
今日は「王将・玉将、飛車角、歩兵」。
試作品なので、少々余分に書きました。
残りの駒は、明日以降のチャレンジです。



根付けの納期は、今週中ですが、明日、出来上がると思います。

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駒の写真集

リンク先はこちら」 http://blog.goo.ne.jp/photo/11726