ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

心、追いつかず

2007-07-04 00:25:11 | 日記・エッセイ・コラム

中国からの留学生O君と昼食を共にする。
さきごろ八年ぶりに一時帰国し、母国の変貌ぶりに
たいそう失望したらしい。

博士号を取得したら母国にかえる予定であったが
このまま日本に留まりたいと
考えが変わってきた。

中国からの輸入品の問題点がいろいろ取沙汰されているが
政治家や高官の汚職は日常的で
上も下もモラルが低下してしまったと嘆く。
彼の父親は大学の教授であるが
教育界にも賄賂や不正が横行している。

それらの隠蔽もまた日常的で
厳しい法律があってもほとんど意味をなさないらしい。

中国は今、バブルの真っ只中。
徳を重んじ、信義を篤くした精神性はどこかに失せ
輸出品に限らず、中国人同士で騙しあっていると言う。

われら日本人がたいそうなことは言えないが
急成長の弊害が表面化しているのだろう。

順調な発展なら周辺国からも歓迎されるだろうが
歯車のどこかが狂って、
手負いの獅子にでも化したら
巨大であるがゆえに
それこそ始末に負えなくなるだろう。

大金をつかむと国も人もおかしくなるのだ。

  
眠剤の効きゐる頃を蚊の唸り   やす