本日のafternoon teaは虎屋の羊羹と紅茶。
羊羹は女房の幼なじみから頂いたもの。
紅茶は友人がタイからのお土産で
なかなか高級なものらしく爽やかな薫りがして美味しい。
〈虎屋のものは好きじゃない、日光ひしやの羊羹がいい〉
ぜいたくなことを言いながら
妻は二切れめに手を出している。
有難いことに我が家のくらしは頂きもので潤っている。
タイのことで想い出したが
晩年夫婦そろってタイに移住した知人がいる。
彼はボルボ・アマゾンに乗って逗子の自宅から
ぼくの店にやって来ていた。
その頃ぼくは1800ccのBMWに乗っており
ひょんな話から車を交換することになった。
ある日、T字路でミキサー車が横腹に突っ込んできたが
ドアが少々凹んだだけでびくともしない。
ミキサー車の運転手のすっとんきょうな顔が愉快だった。
当時のスウェーデン鋼材は世界一優れていて
象を乗せても平気ということであった。
以来すっかりボルボに魅せられて
つぎの年には、黄色のボルボP1800ESを買う。
12台しか輸入されなかったと言われているプレミアもの。
その後もつぎつぎと車を買い替え
東京ワーゲンクラブのラリーにビジターとして招待されたこともある。
顧みると30代がぼくの道楽の頂点で
助手席にはいつもかぐわしい女性が乗っていたような・・・・・
穏やかな秋の昼下がり
紅茶を含むと、遠い日の枯草の薫りが仄かに立ちのぼる。
りんご捥ぐ農婦の腰のたくましき
( O りんご園に )