ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

猫パンチ

2011-11-12 13:56:50 | 日記・エッセイ・コラム

一日二回猫の餌を食べに
白いスマートな犬が庭にやってくる。
首輪はしてないが何処かで飼われているような
おとなしく品の良い犬。
わが家ではタローとよぶことにしている。

猫たちも騒ぐことなく
餌を食べるのを近くで見守っているが
ネムに見つかると大変!
この猫だけは気が荒く
屋敷は自分が守っているといわんばかりに
タローを威嚇する。

タローもなんとか餌に有りつこうと
わん、わん、吠えるのだが
ネムは器を前にして一向にひるまない。
自分の体の三分の一ほどしかない小さな相手でも
油断するとデリケートな鼻面に
強烈な猫パンチが飛んでくる。

とうとう諦めてすごすご帰っていくタローの姿が
憐れ。
ネムに気づかれないよう
別の器にたっぷり入れて呼びもどしてやる。

ところで、姫シロさまは
スマートなタローにめろめろ。
姿を見つけると
タロサマ、タロサマと、まるで韓流もどき

ガラス戸に体を擦りつけては甘えた声で鳴く。
一方、タローの方は箱入り娘などに関心がなく
満足しながら横眼もふれず帰っていく。
しばらくはシロさまの片想いがつづきそうだ。

     猫がゐて婆がゐてこそ秋日向