ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

片想い

2012-07-18 20:57:01 | 日記・エッセイ・コラム

屋敷内に新しいボスが現われた。
ペルシャの血を引くのだろうか、
顔の周りにだけ長い毛をふさふささせて、
まるでライオンのたて髪のよう。

ところが 逞しいその姿に似合わず
鳴き声が小鳥のようにかわいいので
「ピイ」と命名。
いつも塀の上で屋敷全体を睥睨している。

ミルクと呼んでる白黒のグラマラスな美猫がいる。
ボス猫ピイはこのミルクにぞっこんである。
餌をたべにミルクが姿をみせると 
がむしゃらに接近する。
一方、ミルクは既に避妊手術を受けており 
異性にはとんと興味がなく
猛烈なアタックに悲鳴をあげながら逃げ回る。

ピイにとってはそのような事情は知る由もない。
おお、愛しのミルク、
I love you!  I want you!  追いかける。

39度の猛暑の中、
今もなおピイは塀の上でミルクを待っている。

この一途な想い
つい応援したくなる。

  たましひも言葉も気化し炎天下