聖バレンタインの日が近くなると、
幼稚園児から50・60歳のシルバー世代までがチョコレートの前に並ぶ・・・。
バレンタインチョコとして売り出されたのは昭和33年、新宿三越デパートが始まりだった。
第一日目の売り上げは3枚、計170円であったとか。
今や地方のスーパーマーケットでも綺麗にラッピングされたものが山盛りになっている。
ネギや大根売り場の隣りで世界中の有名チョコが買える。
・・・・・・やはり日本は豊かなのだ・・・・・。
振り込み被害など数々の詐欺事件が頻発しているが、これも豊かさの表われではないだろうか。「無い袖は振れず」どれほど巧妙に仕組まれても、持っていなかったら被害に遭うこともない。持っているから出してしまうのだ。
その辺りを政府もまたしっかり見透かして、庶民の税負担を増やしてくる。
かつて、庶民は貧しかった。味噌や醤油を切らしたからとお隣へ駆け込んだ。
うちの沢庵食べてみてと、向う三軒仲良く暮らしていた。
騙し取る物もなく、騙し取られる物もなくみんなが心穏やかに暮らしていた。
ところがいつの間にか庶民が大金を掴み、欲しいものは何でも買えるようになった。
飽食の中にいて、これが究極の幸せだと思い込んでいた。
しかし今どうだろうか・・・・。金銭に振り回される人間たちの殺伐としたこころ。
無差別に他人を騙し、保険金のために肉親を殺し、庶民も役人も企業までもが騙し合って、ほんとうに幸せな社会だと言えるだろうか。
欲に限はない。むずかしいことだが、ほどほどがいい。
「三丁目の夕日」・・・あの頃まででしょうか、日本人が美しかったのは。
取り戻したいですね。