ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

ポエムの窓

2007-02-28 12:20:00 | 

         琥珀

     おんなの胸の上で

     いちおくねん昔の吐息が

     静止している

     ほつ と

     ひとつぶの気泡

     だれが吐いた

     交尾を終えたオハグロトンボの哀しみか

     白雲を慕うアラウカリアの憂愁か

     それとも夢が精霊のつぶやきか

     [夜明けの空] を愛で

     賢治は

     黄褐色の雫の中にジュラ紀の恐竜を見た

     おんなは胸の肌で知っている

     ときの彼方に消えていった幾つもの風の音を

     なにひとつ閉じ込めてはおけないことを

     ようやくおんなが眠りについた明け方には

     琥珀の中でかすかに風が巻いて

     薄明の空を渡っていくものがある

     あれはカササギだろうか

       気泡がゆらめいている

                 *南洋スギ


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2 コメント

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大根の月さん。 (ベンベエ)
2007-03-01 16:29:22
大根の月さん。
冬のアクセサリーですか・・・!?
そこまでは知りませんでした。女性ならではの識見ですね。
中に納まっている昆虫のDNAを取り出して太古の生き物を再生することも、時間の問題でしょうね。まさに「ジュラシック・パーク」の世界。
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ベンベエさま (大根の月)
2007-03-01 09:43:14
ベンベエさま


ポエム、ええ感じ。
「どんな人が、書いてはるんやろ」って思わずかんがえてしまう・・・。
人生経験豊富、感性ゆたか、おしゃれ、趣味人、グルメ etc・・・。


おんなの胸の上で
いちおくねん昔の吐息が
静止している・・・・・


琥珀は一億年もむかしの、幹の樹液なんですってね。素肌に優しい感じがします。
虫の姿がそのままっていうのには、驚きますが・・。


けどね、珊瑚と共に冬のアクセサリーなんですって・・・だから、春、夏はあんまりつけないみたい・・・。







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