ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

バランスが大事

2007-07-13 11:19:43 | 日記・エッセイ・コラム

価値観というのは千差万別。
千人いれば千の価値観がある。

いよいよ参議院選挙がはじまった。
各党各候補がそれぞれ公約をかかげて街頭演説。
一部のお調子者を除けば、どれももっともらしく
憂国の志が伝わってくる。

急激な変化を好まないのが日本人の性格。
他の国であったら、とうに暴動が起きたであろう状況にも
しんぼう強く、コトの鎮まるのを待ちつづける。
長いものに巻かれるのは日本人の伝統的従順性なのである。

しかし一党独裁を長期間許しつづけることは好くない。
そこには必ず驕りが生じる。
今まさに、政官財にはびこっている数々の不正・腐敗は
それら驕りの体質に起因している。

常に交代可能の
米国二大政党のような切磋琢磨が望ましいと思う。

横綱が東西ようやく二人になった・・・・これ、即ち安定である。

   
冷麦にしやうか喪服ぬぎ棄てつ    やす

   


ねこの養育費

2007-07-10 15:05:56 | 日記・エッセイ・コラム

わが家の姫、黒猫ロクサーヌが白猫シロのお尻に
爪を立て化膿させてしまった。
仲良し姉妹だが稀にこんな事件も起こす。
午後はさっそく獣医さんの往診となる。
注射2本と8日分の抗生剤。

屋敷猫8匹、家猫2匹の養育費は
わが家の家計の主流をなしている。
3日ごとにスーパーで買い込む缶詰のいろいろ。
中には鮭缶にも匹敵する値段のものさえある。
魚屋からは定期的にアラがとどき
いいところは煮付けてぼくらのオカズになる。
怪我や病気にでもなると
三割負担のぼくの治療代よりかかるのだ。

ところがふしぎなことに屋敷猫たちは
ある一定の数になるとそれ以上には増えない。
種の保存を本能的に察知して
ボスが群れの数を調整しているのだろう。

屋敷内は常に7・8匹をキープしてくれているので
こちらとしてもまあまあ助かっている。

   
降りたらぬ空の重さや野萱草    やす


きずな

2007-07-09 11:00:54 | 日記・エッセイ・コラム

三匹の仔猫たちが元気に
屋敷内を駈けまわっている。
ままちゃんが産んだ仔猫たちで
一匹は風邪が原因で死んだ。
エサに薬を混ぜ込んだり
獣医に注射してもらったがダメだった。

風邪は猫の三大疾病の一つ
仔猫の三分の一はこれにやられてしまう。

今日は別猫ちーちゃんが初めて子どもを連れてきた。
一匹だけだが白黒のツートン模様のとても上品な仔猫。
蜜柑の木の下で発見したのでミカンちゃんと命名。
でも、触れる事はできない。
近づこうとすると母親がサインを出すので
さっと、植え込みの陰に隠れてしまう。

父親(ボス)に追われたポールが時々やってくる。
それこそ抜き足、差し足で・・・・。
こっそりエサをあげるのだが、たちまちボスに見つけられ
悲鳴を上げながら逃げていく。
未だに新しいグループに出会えないでいるのだろうか
全身うすよごれて、いかにもあわれな姿である。

それにしても母猫たちの子育てには感心させられるばかりだ。
いっときも仔猫から離れることなく
体を舐めまわしてやっている。
大事な大事なスキンシップ。
どうしてものときは、ちゃんとボスが交代で見守る。

赤ちゃんポストなど、彼らの世界には有り得ないことなのだ。

   
銀漢やこっち見ている心地ふと   やす


ゆたか、とは・・・

2007-07-07 11:04:58 | 日記・エッセイ・コラム

きょうは七夕。
牽牛、織女が一年に一度だけ許される逢瀬の日。

かつて人間の視力は3・0あったと言われている。
驚異的な遠目であるが、
現在でも砂漠に住む民族の中には
その視力を持ち続けている人たちがいる。

照明のない夜の闇では
今以上の沢山の星が耀いていた。
手のとどくような満天の星の下で
人々のくらしはゆるやかに流れていた。

夜ごと、愛する妻や子どもたちを抱き
うつくしい星座を仰ぎながら
累々と語りつがれていったゆたかな物語。
それらはやがて壮大な神話となっていった。

それに比べて近視眼的になってしまったわたしたち現代人。
目先のものに眼がくらみ
その先に耀いている真理を見つけられないでいる。


今夜もきっと曇り空・・・・
けれども雲のかなたでは満天の星が耀いている。


    ちちははの星が応ふる星祭     やす

  


八溝の茶どころ

2007-07-05 00:15:43 | 日記・エッセイ・コラム

八溝山系中腹の山間の地に
現在約40軒ほどの農家が
奥久慈茶のブランドで日本茶を生産している。

訪ねた農家は最も山奥に面したところ
標高300メートルの見晴らしの良い畑であった。
今は三代目があとを継いでいるが
二代目は青透流手もみ茶師範の肩書きを持っている。

ばあちゃん手作りの「ふきの砂糖づけ」「大根の柚子巻き」
それに「タンサン饅頭」など
つぎつぎ出されて、試飲のお茶も美味しくすすんだ。

そのまま土間に
軽自動車の後部シートを置いただけの応接間。
寡黙な三代目にかわって、ひたすら
ばあちゃんが客のお相手。

9月になると茶畑の斜面いっぱいに曼珠沙華が咲くという。
三種類の茶をわけてもらい
曼珠沙華が満開の時季にまた訪ねることを約束して
山を下りた。

   
唐きびの花は槍の穂月を刺す   やす