行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ササキリとホシササキリ

2024-11-30 20:00:26 | 昆虫
9月中旬、
林間の草原にササキリとホシササキリを写しました。


林間の草原を草をかき分けて歩いていると、
イヌタデの葉にササキリがいました。
産卵管が見られないのでオスです。


キツネノマゴの花穂にもササキリ♂。
頭部から胸部が鮮やかな緑色で翅と体側面が光沢のある黒褐色、
がっしりした体型をしたきれいなバッタです。


頭部から胸部が飴色がかった黄褐色のササキリがいました。
緑色のものに比べて、見ることの少ない色です。


長い産卵管があります、メスです。
この個体、なぜか右の後肢が欠損しています。


昼間に活動し、林縁の草むらや林床で見られるササキリ。
何年か前はこの草むらに何匹も見られましたが
ここ2,3年は探すのが難しくなりました。


ササキリによく似ていますがこちらはホシササキリです。
複眼を見ると違いがわかります。
日当りの良いイネ科の草が多い草原や荒れ地によく見られます。
個体数が多く、初秋にこのような草地を探すと見つかります。


ホシササキリの体色は緑または褐色、
羽は褐色で側面に名前の由来となった黒褐色の点線があります。
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ムラサキツバメ

2024-11-29 20:00:52 | 昆虫
9月上旬、
なぜか公園の花壇にムラサキツバメを見つけました。


9月初旬の夕刻、
花壇の紫色に葉にムラサキツバメがとまっていました。
ムラサキシジミに似ますが、それより少し大きく、尾状突起があります。
翅裏面は雌雄で同じく、薄い褐色地にそれより色の濃い褐色の斑紋が数個並びます。


本来、西日本に分布していた南方系のシジミチョウ、
1990年代後半から関東地方にも分布を広げているそうです。
温暖化など気候の影響と幼虫の食草となるマテバシイが
街路樹や庭木として盛んに植樹されていることが要因とされています。


日のあたり方でしょうか、
翅裏全体が濃い褐色に映り、金属光沢が見られます。


翅を広げてくれました。
「オスの翅表はほぼ全体が暗い紫色に輝き、
メスは黒褐色の地の中に、狭い部分がオスよりもかなり明るい紫色に輝く」とあります。
日のあたり方のせいか、暗い紫色に映っていませんが、オスの個体です。


花壇の白いセンニチコウの花にベニシジミ。
きれいな蝶ですが、春から秋遅くまで見られます。


少し大きめだったコミスジ。
個体数が多い蝶ですが、街の花壇の花にいるのは珍しい。


花壇にもチュウゴクアミガサハゴロモがいました。
在来のアミガサハゴロモは見ませんが、この外来種は近年よく見ます。
日本で 分布を急拡大しているようです。
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9月初旬のトンボたち

2024-11-20 20:00:55 | 昆虫
9月5日は薬師池公園へ。
夏の終わりのトンボを何種か写しました。


公園の山道の草枝にマユタテアカネのオスがとまっていました。
そっと近づいて、望遠マクロで、
顔の丸い2つの眉斑にピントを合わせて見ました。


上と違う場所でもマユタテアカネのオス。
腹部がいい色に紅くなり、
胸部も淡褐色、もうすっかり成熟の域です。


木陰の薄暗い場所にマユタテアカネのメス。
翅端に褐色斑のないメスです。


落枝の先にとまったこのアカトンボのメス、
翅端に褐色斑のある方のマユタテアカネのメス?と思いましたが、
胸側面の模様がマユタテアカネとはまるで違い、2本の黒条が上の方でつながっています。
コノシメトンボのメスです。


花の終わったハナショウブの葉に
真っ赤なトンボ、ショウジョウアカネのオスがとまっていました。


同じハナショウブ畑、
雌雄のギンヤンマがつながって飛んで来ました。
そして、ハナショウブの茎にとまり2匹がつながったまま産卵を始めました。
茎と茎の隙間に辛うじて写りました。


こちらはシオカラトンボのカップル。
オスは腹部のほとんどが白い粉を吹き、老熟の域です。
メスの方もかなりの成熟、腹部の下側が白っぽく粉を吹いています。


萬葉草花苑に入ると、
シモバシラの蕾に成熟したオオシオカラトンボのオスがとまっていました。
よく見ると蕾の下方には白い花が一つ咲いています。
シモバシラは枯れ茎に霜柱(霜華)が出来ることで知られるシソ科の多年草です。


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9月のオオセイボウ

2024-11-17 20:00:03 | 昆虫
望遠マクロで紅いケイトウの花に虫撮り、
なんといってもオオセイボウが本命です。
宝石のように美しく輝く青色の蜂です。


そこそこのいい天気になった9月初日、
花壇のケイトウの花をのぞくと、
オオセイボウ(大青蜂)がいました。


金属光沢の美しい青蜂、
いままでは見かけることがほとんどなく、
1度しっかりと見たい、撮りたいと思っていた昆虫です。


近くの公園の花壇、
ケイトウの花に吸蜜にくることを知り、
今年はしっかり観察、ピンボケを重ねながらもピントの合った写真も撮れました。


大青蜂と名があるものの、
1~2cmの小さな蜂を180mmの望遠マクロでの撮影。
飛んでいるところや動きまわっているものにピントを合わせるのは難しく、
吸蜜している場面にレンズを向けることになります。
そして花も同じ紅いケイトウ、どれも似たような絵になってしまいます。


前面を撮れた一枚、
他の写真より、トリミングを大きくかけて見ました。
複眼がかなり大きく、複眼と複眼の間にへこみがあることが分かります。


日が入り、背景が黒く抜けました。
オオセイボウの青色や緑色はタマムシと同じく構造色、
体表の細かいくぼみが光の干渉、回折、散乱といった現象を起こし、
美しい青や緑に見え、見え方も変わるそうです。


花の上部、背景もすっきりしたところにとまりました。


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オオフタオビドロバチ、キオビツチバチ、ハラナガツチバチ

2024-11-15 20:00:10 | 昆虫
8月下旬~9月初旬、
花壇のケイトウの花で蜂撮り、
オオフタオビドロバチ、アカスジツチバチ、ハラナガツチバチを写していました。


腹部に黄色の帯、ミカドドロバチかと思いましたが、
黒光りの体色、黄帯の位置などが異なります。
よくよく調べて見ると、オオフタオビドロバチです。
大きさは20mm前後とミカドドロバチより若干大きく、
腹部に黄帯が2本、胸部にも黄色い斑が見られます。


オオフタオビドロバチ、
オミナエシの花に吸蜜しているのを写していました。
メスは竹筒などの筒状物に巣をつくり、卵を産み、ガのアオムシを狩り運び込みます。
そして泥で巣の入り口をふさぎます。
孵化した幼虫は巣の中でアオムシを餌にして育ちます。


ケイトウの花にキオビツチバチも吸蜜していました。
黒光りする体色に腹部に黄色系の紋があり、
アカスジツチバチと迷いましたが、
腹部の紋が黄色(アカスジツチバチは橙色)で、
額にはアカスジにはある斑紋がないのでキオビツチバチとしました。


ツチバチ科のハチ。
メスは地中に空室を作り、 麻酔をかけ運び込んだコガネムシ類の幼虫に産卵します。
この個体触角が短く、 メスと思われます。


ヒメハラナガツチバチのオス。
ハラナガツチバチの中では最も小型で、最もよく見られます。
背中にはメスにない黄色の斑紋があります。


ヒメハラナガツチバチのメス。
オスに比べてかなり大きく、触覚が短い。
メスは地中に空室を作り、コガネムシ類の幼虫を運び込みそこに産卵します。


キンケハラナガツチバチのメス
胸部が金色の毛におおわれたハラナガツチバチ、
林縁や市街地の公園で普通に見られます。
触角が短かく、全体的に大きく腹部が太目、メスの個体です。


これも触角が短く、キンケハラナガツチバチのメスです。
この蜂も土の中のコガネムシ類の幼虫に産卵し、
ハチの幼虫はそれを食べて育ちます。
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ミカドトックリバチ、ミカドドロバチそしてムモントックリバチ

2024-11-14 20:00:43 | 昆虫
8月末、花壇のケイトウの花に
ミカドトックリバチとミカドドロバチを写しました。


オオセイボウがいるかもと覗いたケイトウの花に
ミカドトックリバチがいました。
一般にトックリバチというとこのミカドトックリバチを指すようです。


ドロバチ科の蜂の1つ。
黒色で腹部第一節が細く、同じドロバチ科のスズバチとよく似た体型ですが、
大きさはスズバチの半分程度と小さな蜂です。
黒色で、胸部に黄色い模様があり、胸部と腹部に黄色帯が見られます。 


泥でとっくり形、 つぼ状の巣をつくるのでトックリバチの名があります。
家の壁や枯れ草の茎などに泥をこねて巣をつくります。
巣ができるとまず卵を産み、シャクガやヤガの幼虫を詰めこみ、
巣にふたをしてしまいます。
その後、母バチが幼虫の世話をすることはないそうです。


ミカドドロバチもケイトウの花にいました。
名前が示すようにドロバチ科、
泥で巣を作り、ガのアオムシを幼虫の餌にする狩りバチです。
ミカドトックリバチとは腹部の形状が異なりますが、大きさはほぼ同じです。


黒地で胸部や腹部の黄色帯がよく目立ちます。
この腹部の黄色帯、本数については個体変化があるそうで、
3本、4本とあるものがいるようです。


フユシラズの花にミカドドロバチ。
いままであまり写すことありませんでしたが、
人家の庭や公園などでもよく見られ、各種の花を訪れます。


雨が降りそうなのでいそいでのの帰り道、
道横のオミナエシの花にトックリバチを見つけました。
大きさや形はミカドトックリバチとほぼ同じようですが、
背中に黄色の紋がほとんどありません。


調べて見るとムモントックリバチ。
上のミカドトックリバチに比べ見ると、
小盾板や後胸背板に黄色の紋がありません。
顔もほぼ黒一色です。
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クロアナバチ、スズバチ

2024-11-11 20:00:53 | 昆虫
8月下旬の花壇のケイトウの花、
オオセイボウの他にクロアナバチやスズバチなどいろいろ昆虫が来ていました。


花壇の紅いケイトウにオオセイボウを写していると、
ケイトウの花にクロアナバチ(黒穴蜂)を見つけました。
地中に穴と坑道を掘り、泥で固めた巣を作るアナバチ科のハチです。


クロアナバチは体が黒色、
日当たりと水はけのよい砂地の地面に巣をつくることの多いアナバチです。
キリギリス科の昆虫に毒針で麻酔をかけ捕獲し、
巣に引き込み、これに産卵するという生態の狩バチです。
このは花壇の花にはヤブキリの幼虫がよくいるので、これが獲物でしょうか。


獲物に麻酔をかけ、殺さずに生かして放置するのは、
幼虫が卵から生まれて獲物を食べ始めるまで、獲物を腐らせないため。
人間から見ると、残酷に思えます。


ケイトウの花にスズバチ(鈴蜂)も吸蜜に来ていました。
ドロバチ科、黒色で腹部がくびれ、腹部と胸部に橙色紋が見られます。
成虫が現れるのは7~9月、
近似種のミカドトックリバチに比べ、2倍ほどの大きさがあります。


泥で鈴のような形をした壺状の巣を造り、
シャクガの幼虫を獲物として運び込み、そこに産卵し、幼虫を育てます。
狩バチです。


泥で造る巣は寄生バチなどから守るため二重に固められています。
この堅牢な巣に穴を開けて、産卵をする不届き者がオオセイボウです。


そのオオセイボウ。
スズバチの巣に穴を開けて、ちゃっかり卵を産みつけ、餌を横取りします。
自分より大きなスズバチに見つかっても、体を丸め、その鎧のような堅い体で身を守ります。
人間社会からすると狡い悪者となりますが、
その姿は宝石蜂と称されるように美しく、
人間からはもてはやされ、愛好される存在です。
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丘陵の草道にて

2024-11-08 20:00:52 | 昆虫
8月25日、
望遠ズームを抱えて、林間の草道で小さな虫撮り。
コチャバネセセリ、キマダラセセリ、スズバチ、ジョロウグモなどを写しました。


コチヤバネセセリの夏型がまだいました。
7月初旬頃から発生しているする夏型です。


緑を背景にきれいに写りました。
9月には寿命を終えると思いますが、
傷みの少ない個体です。


キツネノマゴの花にキマダラセセリがいました。
夏の終わり頃に野に多く見られるキツネノマゴ、
晩夏~初秋の小さな蝶や蜂の重要な蜜源です。


ヒメジョオンの花にもキマダラセセリが吸蜜。
よく見ると翅がだいぶ傷んでいます。
6月ごろから秋口にかけて複数回の発生があるキマダラセセリですが、
発生数が少なかったのか、今年は見る機会があまりありませんでした。


道ばたの草の葉にスズバチ。
黒褐色でくびれた腹部、
そして胸部と腹部に橙色の紋があるドロバチ科の蜂です。


まだお腹の膨れていないジョロウグモが
巣にひかかったツクツクボウシに食らいついていました。


ナガコガネグモもいました。
黄色の背面に細い褐色の横縞がまばらに多数はいります。


ツチイナゴの幼虫です。
ツチイナゴは成虫で越冬する珍しいバッタ、
夏の間は幼虫が秋と春に成虫が見られます。
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ホソミイトトンボとアカトンボ

2024-11-07 20:00:36 | 昆虫
8月下旬、
公園の林縁の草原にホソミイトトンボを見つけました。


ホソミイトトンボ。
イトトンボは腹部が糸のように細いから糸トンボなのですが、
このイトトンボは腹部が細くそして長いのが特徴です。
胸部側面と腹端が青く、眼後紋がつながっているのも同定材料です。


ホソミイトンボには越冬型と夏型の2型が存在。
越冬型は秋に羽化して成虫越冬し、翌年の春に交尾し、産卵します。
そして、夏型は初夏に羽化して秋に没します。
8月25日の撮影ですので、この個体、夏型のホソミイトトンボです。


日本特産種、
新潟県および栃木県以南の鹿児島県まで生息します。
平地や丘陵地の湿地や滞水・水田などに産卵、
羽化した個体は水辺を離れ、丘陵地の雑木林の中で隠れて生活をします。


同日、同じ草原にて、
ヤブミョウガ(薮茗荷)の花にリスアカネのオスがとまっていました。
リスアカネは翅端の褐色斑が特徴です。


林縁の小さな水辺の近くで、
地上近く、こんな落枝などにとまっているのをよく見るリスアカネのオスです。
しかし、メスはなかなか見ることがありません。
調べてみると、メスは普段は樹上高くに退避していて、
産卵時期にならないと降りてこないそうです。


同じ公園の林縁道に翅端に褐色斑のあるアカトンボを撮りました。
一瞬、リスアカネのメスかと思いましたが、
胸側面の模様と色あいからマユタテアカネのメス、
翅に褐色斑があるタイプのメスです。


翅の中上に褐色帯を持つアカトンボ、
ミヤマアカネのメスも近くに見つけました。
8月下旬、アカトンボのメスも少しずつ色濃くなり、成熟していきます。

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8月下旬の雌雄マユタテアカネ

2024-11-01 20:00:28 | 昆虫
8月下旬の散歩道でアカトンボ、
林縁の草道に何匹かのマユタテアカネ(眉立茜)を写しました。


草の葉にマユタテアカネのメス。
8月下旬、まだ成熟途中です。


これも8月下旬のマユタテアカネのメス
同じようにイネ科の草の葉にとまっていました。


この個体、翅の先端に褐色斑がみられますが、
これもマユタテアカネのメスです。
なぜか、マユタテのメスには翅先端に褐色斑があるものとないものがいます。


マユタテアカネ(眉立茜)には
雌雄ともに顔面の額上部に黒色斑(眉班)があり、
これが名の由来です。


藪のカナムグラの蕾に、
翅先端に褐色斑のあるアカトンボのメスがとまっていました。
胸側面の細くて小さい黒条からマユタテアカネです。


少し開けた明るい場所に、
マユタテアカネのオスを見つけました。
1ヶ月前に比べると腹部がかなり紅くなっています。
成熟すると腹部がさらに濃い赤色となり、
胸部が淡黄色から褐色になります。


オスの眉班はメスよりやや大きめで、
腹部がやや弓なりに湾曲し、尾部上付属器の先端が上に反ります。
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