行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

タマゴダケ、オトコエシ、ヌスビトハギ

2022-10-22 20:00:41 | 花,植物
9月初旬、
自宅近くの丘陵の山道にて。


9月最初の散歩道、
林縁の陰地に卵型のタマゴダケを見つけました。
土から出て間もないタマゴダケです。
赤褐色、見た目は毒キノコのようですが、実は美味しい食用キノコです。
テングタケ科の中では珍しく食べられるキノコなのです。


カサの形は最初は卵型でやがて饅頭型になり、
最終的にはキノコらしい平らな形になります。
開いたカサの直径は6-18cmほど、
カサの縁付近にはハッキリとした条線が見られます。


同じく林縁の木陰にオトコエシの白い花が咲き始めていました。
オミナエシ科の多年草です。


オミナエシ(女郎花)に姿形が似ていて、
本種の方が毛深く、ごつい感があるので、
オトコエシ(男郎花)の名があります。


花期は8-10月。
花序は集散花序で、多数の小さな花をつけます。
花冠は先端が5つに裂け、径4mmほど。


マメ科ヌスビトハギ、
山道に径3-4mmと小さな、ピンク色の花をつけていました。


日本全土の平地から山地の草地や林縁の道ばたなどに生える多年草です。
花期は8-9月で、茎の先端の方からまばらに花がつきます。
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白色と薄紫色のツリガネニンジン

2022-10-21 20:00:55 | 花,植物
9月初旬の丘陵道のところどころにツリガネニンジンが花をつけていました。
花色は普通薄紫色ですが、白色のものもあります。


ツリガネニンジン(釣鐘人参)。
キキョウ科ツリガネニンジン属の多年草です。
花は釣鐘形で、根の形がチョウセンニンジンに似るのでこの名が付けられています。
花色は普通は薄紫色です。


上のものに比べて淡色ですが、この花も薄紫色です。
日本全国、山野、山地の草原、林縁などに広く自生するツリガネニンジンです。


花期は8 – 10月、
秋の訪れを告げる草花の一つ。
茎に数段に分かれて円錐状の花序を形成し、
輪生して下向き釣鐘形の花をつけます。


この花、白色に見えますが、
よく見ると微かに紫色があります。
ツリガネニンジンの花の薄紫色にも色の濃さがいろいろあるようです。


この花も白色と思い写しましたが、
液晶で確認して見ると、わずかに紫色がかかっています。
そして、上の花たちに比べて花冠が幅広、大きい釣鐘です。


近くに薄紫色の花があったので並べて見ました。
印象がかなり異なり、別の種のようにも思えます。
「花冠は長さ1.5〜2cmで先は5裂してやや広がり、
花柱は花冠からやや突き出て先が浅く3裂し、萼片は糸状」
両者ともツリガネニンジンの特徴であるこの記載どおり、
ツリガネニンジンのようです。


この花は白色で間違いないようです。
ツリガネニンジンの白花種はシロバナツリガネニンジンとも呼ばれ、
見かけることは少ないとの記載がありました。

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9月の蓮池

2022-10-19 20:00:14 | 花,植物
9月初旬の蓮池、
花がほぼ終わり、花托そして果托がたくさんできていました。


9月初旬の大賀ハスの蓮池、
蕾、散り始めの花そして緑色の花托が並んでいました。
9月になると花よりも、花托、果托が目立つ蓮池です。


花弁があった時は黄色で5cmほどだった花托、
花が散ると緑色になり、受粉したものは10~15cmと 大きく成長、
花托から果托へと姿を変えます。
花の美しい蓮ですが、この青い果托も美しい造形です。


果托は熟すと緑色からしだいに茶褐色に変わり、
小さな穴部屋に数十個の褐色の種実ができます。
この果托、いまは満室となっています。


さらに熟すると果托は濃い褐色になり、
種実も重たく育ち、穴部屋から一粒また一粒と水面に落ちていきます。
種実が全て落ちた果托もやがて水面に枯れ落ちていきます。


蓮は開花から3日目までは、
朝に花開き、昼過ぎには花が閉じ、蕾状態になることを繰り返します。
しかし、開花から4日目になると花は閉じることなく、花弁を散らします。


14時ごろ、ちょうど花弁を葉の上に散らしている花を見つけました。


花弁と一緒にたくさんの雄しべも散っていました。
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マツカゼソウ、カノツメソウ

2022-10-18 20:00:54 | 花,植物
8月29日の薬師池公園、
マツカゼソウとカノツメソウを写しました。
両者とも初撮りです。


薬師池公園の萬葉草花苑、
マツカゼソウ(松風草)がたくさんの花をつけていました。
本州宮城県以南、四国、九州に分布、
山地の林縁などに生育するミカン科マツカゼソウ属の多年草です。
花期は8-10月。


小さな花をアップに。
マクロレンズに換えて見ましたが、
風に揺れ、なかなかピントがあいません。


これは比較的、花にピントのあった一枚。
花弁は4個で長さ3-4mmの長楕円形、
雄蕊は6-8個あり、花弁より長くなります。
花柱の基部に緑色の子房が目立ちます。
葉は3回3出複葉、秋風に吹かれて揺れる草姿にどこか趣きを感じるのが名の由来。


そのマツカゼソウの花にウスチャコガネでしょうか。
黒褐色のコガネムシがいました。


山の散歩道にセリ科の白い花を見つけました。
初秋に咲くセリ科の花を調べて見ると、
カノツメソウ(鹿の爪草)に当たりました。
セリ科カノツメソウ属の多年草、
山林の日陰に生育する日本固有種です。


花と葉の両方にピントがあうところを探して一枚。
茎の上部の葉は3枚ワンセットの複葉、
カノツメソウに間違いないようです。


花はぼかして、少し下方の大きなた葉にピントを合わせて見ました。
小葉は広卵形から広披針形で、
根出葉や茎の下部につく葉は2回3出複葉になるそうです。
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ゲンノショウコとツルボ

2022-10-17 20:00:09 | 花,植物
8月下旬から9月初旬、
散歩道のところどころでゲンノショゥコとツルボの花を写しました。


ゲンノショウコには白花を付ける白色系とピンク色を付ける紅色系とがあります。
これは白花のゲンノショウコ、
雄しべは活性化、しかし、まだ雌しべの柱頭は閉じているので、
咲き始め、雄性期の花です。



紅花のゲンノショウコ、
柱頭が開いて5裂しています。
これは雌性期の花になります。
雄性先熟といわれるゲンノショウコです。


フウロソウ科フウロソウ属のゲンノショゥコ、
日本全土の山野や道端に普通に見られる美しい花の多年草です。
古来より、下痢止めや胃腸病に効能がある薬草として知られる草、
名の由来は、煎じて飲むとその効果がすぐ現れることから、
「現の証拠」だそうです。


ツルボ(蔓穂)。
キジカクシ科の球根草本、
日本全国、林縁や堤防、草地等、日当たりの良いところに多く見られます。


秋の初めに葉の間から、高さは20-40cmほどに花茎を伸ばし、
総状花序に淡紫紅色の花を下方から咲かせていきます。
咲き始めの花は美しく、
他の草の中に埋もれさせておくのは惜しい気がします。


9月に入り、花序の上部まで密集して花をつけたツルボに
ニホンミツバチが吸蜜していました。
花被片は6個、長楕円状倒披針形で長さ4mmほどで先端が尖ります。
雄蘂は6本あり、花糸も花被片とほぼ同色に見えます。


イチモンジセセリも吸蜜。
花の少ないこの時期、小さな虫たちの貴重な蜜源のようです。
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ショウジョウトンボ、マユタテアカネ

2022-10-16 20:00:33 | 昆虫
8月29日の公園散歩、
枯れ茎だけになった菖蒲池に真っ赤なショウジョウトンボ♂が数匹、
そして赤くなったマユタテアカネ♂がいました。


ショウジョウトンボ、
アキアカネなどのアカネ属のいわゆるアカトンボよりもひとまわり大きく、
オスは全身が真っ赤、アカトンボより赤いトンボです。


平地の池や水田、溝川などに広く分布、
オスはそんな池の縁などに縄張りを持ち、
他のオスが来ると追い払いながらメスが来るのを待ちます。


縄張りはそんなに広くないようで、
菖蒲池の比較的近くに別なオスもとまっていました。

メスは茶色であまり目立たなく、
葉陰などに隠れていることが多く、オスに比べて目にする機会が少ない。


実は、オスを撮影している間、
メスが一匹現れましたが、
とまることなく、オスに追いかけられどこかに消えてしまいました。
結局メスは撮れませんでした。


別の水辺にもショウジヨウアカネのオス。
オスはよく見られます。


菖蒲池横の草原にマユタテアカネ♂を見つけました。
1月前に見たマユタテアカネ♂と比べて、
すっかり成熟し、赤くなっていました。


アカネ属のアカトンボ、
顔面に眉斑が見られるのでマユタテアカネ。
ショウジョウトンボに比べて、かなり小型、細身です。
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ツリバナの赤い実

2022-10-15 20:00:36 | 花,植物
8月下旬の散歩道に
赤くなったツリバナの果実、咲き始めのノハラアザミを写しました。


ニシキギ科ツリバナ(吊花)。
春に吊り下がり咲いていた小さな白い花が赤い果実となり、
花と同じように吊り下がっていました。


丘陵地~山地の林内に生える落葉小高木、
花や実がつり下がってつくことからこの名があります。
一般には9月の終わり頃、実が赤く熟します。
果実の大きさは1cmほど。


濃紅色に完熟すると、5裂開して、
朱色で光沢のある仮種皮に包まれた2〜5個の楕円形の種子がぶら下がります。
秋のはじめ、真っ赤な実が長い花(果)柄にぶら下がる姿は風情を感じます。


8月末、新しいアザミの花が開いていました。
ノハラアザミです。


春から初夏に咲くノアザミによく似ますが、
ノハラアザミは夏の終わりから初秋に花をつけます。
また、ノアザミの総苞がほぼ平滑でネバネバ、粘着性があるのに対し、
ノハラアザミの総苞は粘らず、総苞片が棘のように尖って斜上しています。


山野にふつうに見られるノハラアザミ、
初秋の蝶や蜂たちの貴重な蜜源です。


アヤメ科アヤメ属ヒオウギ(檜扇)。
真夏の花ですが、まだ花をつけていました。
そして、花の近くに青い果実がいくつかついていました。
この青い果実、熟して裂けると中から黒い種実が現れます。
この種実、「ぬばたま」と呼ばれ、万葉集などで黒髪の枕詞となっています。
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ナンバンキセル

2022-10-14 20:00:24 | 花,植物
8月下旬の公園の傾斜地、
株立ちをした何株かのススキの株元に、
ナンバンキセルが薄紫色の花をたくさん咲かせていました。


秋近し、花穂も出始めたススキ、
その株元にナンバンキセル(南蛮煙管)がニョキニョキと花柄を伸ばして、
たくさんの花をつけていました。


高さ15〜20cmほどに、ニョキニョキと地上に伸びているのは茎ではなく花柄。
その花柄の先に淡紫色の筒状の花を横向きに咲かせます。
茎もありますが、ごく短く、ほとんど地上には出てきません。


ナンバンキセルの花期は7〜9月、
日本全土の山野に、ススキなどの株元に生えます。
ススキなどイネ科植物を宿主とする寄生植物です。


花の周囲にある緑は他の草の葉、
寄生植物であるナンバンギセルには葉がありません。
したがって、光合成で自らの栄養分をつくり出すことができない植物なのです。
ススキなど宿主の根に自らの根を絡ませて栄養分を奪い取り、成長し、花を咲かせます。


ナンバンキセルの花、
花冠は長さ3〜3.5cmの筒状、先は浅く5裂します。
萼は黄褐色で淡紫色のすじが入ります。


株元だけでなく、
ススキの株中にもナンバンキセルが花をつけていました。
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サワギキョウ、ワレモコウ、タヌキマメ

2022-10-12 20:00:00 | 花と虫
長池公園の里山地区、
池横の湿地にサワギキョウ、ワレモコウそしてタヌキマメの花を写しました(8/27)。


サワギキョウ(沢桔梗)。
キキョウ科ミゾカクシ属、やや湿った場所に生える多年生山野草です。
8月から9月頃、美しい紫色の花をつけます。
全体にアルカロイドを持つ有毒植物です。


深く5裂した唇形の花を茎の上部に総状につけます。
花びらは上下2唇に分かれ、上唇は2裂し、下唇は3裂。
写真上は咲き始めのサワギキョウ、
花もおもしろい形ですが、蕾の形も変わっています。


バラ科ワレモコウ。
日当たりのよい草原などに生え、
晩夏から秋にかけて、枝分かれした枝先に円筒状の穂状花序に赤褐色の花を密につけます。


名の由来はいろいろな説があるようですが、
吾亦紅、吾木香、吾妹紅などの漢字があてられています。


花には花弁がなく、4枚の萼と4個の雄しべ、雌しべが1つあります。
花は花序の上部から咲き始め、次第に下部に向かいます。
このような咲き方の花序を有限花序と呼びます。


タヌキマメが青い花をつけていました。
土手や池の周りのような湿り気のある場所によく自生するマメ科の植物です。


花の形、褐色の毛に覆われた実ともにどこかタヌキを想像させます。
妙を得た命名です。
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センニンソウの花、ヤマボウシの実

2022-10-11 20:00:48 | 花,植物
8月26日の散歩道、
センニンソウが咲き、ヤマボウシが赤い実をつけていました。


センニンソウ(仙人草)。
キンポウゲ科センニンソウ属のつる性の木質多年草です。
全国に広く分布、
8月下旬になると、山野や林縁の道端などにたくさんの白い花が見られます。


枝の先端と葉腋から集散状の花序を出し多数の花を付け、
しばしば全体として大きな円錐形となります。


白色の花は直径2-3 cmほど、上を向いて咲きます。
白い花弁のように見えるのは花弁ではなく萼片、4枚あります。


アカネ科ヘクソカズラ、
センニンソウのすぐ近くで花をつけていました。
ヘクソカズラもつる性の多年草、
夏の草原では他の草木に絡まって伸びることのできるつる性草本が
勢いがよく、多く見られます。


街路のミズキ科ヤマボウシ、
6月に上向きに白い花を咲かせていましたが、
早くも赤い実がついていました。


同じく6月に花を咲かせていたネムノキ、
マメ科の木本です。
こちらも果実、マメ果ができていました。
月日が流れるのは早い、気が付けば今年の夏もあっという間に過ぎて行きました。


カントウヨメナでしょうか、
田んぼのあぜ道には野菊がぽつぽつと花をつけていました。
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