2019/04/11
やっと『サピエンス全史』について書けます。
一昨年、息子に「今まで読んだ本の中でいちばんよかった」と言われて、私も読むことにしたのですが・・・字の多さに途中で挫折。子どもみたいですが・・・。
いえね、この頃だんだん目が悪くなって、細かい字が見えなくなっているので、読むのに一苦労なんです。上下巻のページ数の多い本だったので余計に道のりが遠かった。
それで積読状態だったのですが、BSドキュメンタリーでサピエンス全史の特集をやってくれて、全貌がわかってきたのです。
著者のイスラエル人歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリさんに池上彰さんがインタビューをする形でした。解説もわかりやすかった。
認知革命、農業革命、科学革命という3つの大きな柱。
なぜホモサピエンスは体力に優れたネアンデルタール人に勝ったか?・・・
人々の間でフィクションを共有できる力があった。
宗教はフィクションであると言い切るのが、まず痛快。ハリー・ポッターやポケモンのようなもの。ポケモンは実際はいないのに、みんなポケモンを探して喧嘩したりする。
農業によって、人類は労働時間が長くなり作物の奴隷になった。
狩猟採集民族はそんなに働かなかった。人類は小麦を人間のために作っていると思っているが、小麦の遺伝子は自分の種を増やすことを目的にしているから、人はいわば小麦の奴隷として使われているのだ。
農業によって人は幸せになってはいない。農業革命によって貧富の差、階級差が生まれた。
フィクションを共有できる力はとても強いもので、宗教、貨幣、経済、国家は実態の見えないものを信用することによって世界を統一していくものなのだ。
ハラリ氏は大変な博学で、ものの見方には驚かされます。
大切なのは今後どうあるべきかということ。
科学万能、AIの時代になって、生命の操作ができるようになる。
人が神の領域に踏み込んで『ホモデウス』になる。
できる人と、できない人の格差が広がり、そうなるともう格差は消すことができない。
ほんとうに未来はどうなるんでしょうね。