この近辺では那珂川、久慈川とその支流の緒川、山田川、里川など、ほとんどの河川敷に菜の花の群落が見られます。
菜の花は、アブラナ科アブラナ属の花の総称ですが、細かく言えばアブラナまたはセイヨウアブラナのことをいいます。自然に繁殖したものがほとんどですが、行政が協力して栽培し、菜種を収穫して食用油を精製、利用する事業を始めているところもあるようです。
年によって生育状況が変わるため、吾が近所の涸沼川に流入する支流では葦が繁茂し、菜の花、からし菜とも以前の土手を覆うほどの勢いがなく、ここ那珂川まで出向くことになりました。ここも以前のような「辺り一面」というような状況ではありませんが、充分の収穫ができ、早速の辛子和えを翌日、少し早めの花見の宴で披露できました。
なお、菜種梅雨という季語は、春雨前線が停滞する頃の雨の多い時期、菜の花が咲く3月半ばから4月前半にかけてのぐずついた天気をいいます。
菜の花の遙かに黄なり筑後川 夏目漱石
こぼれ菜の花むらがりの島の墓 上村占魚