顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

偕楽園の桜

2017年04月09日 | 水戸の観光
今年は梅の開花が早かったのに、桜は平年より遅目です。4月8日現在で左近の桜(ヤマザクラ)はまだ1分咲きにもなっていません。しかもソメイヨシノが満開になっているこの週末が、残念ながら雨模様の天候になっています。

表門の入り口には、右側に「陽」の桜の木、左側には「陰」の椿があり、陰陽の偕楽園を象徴していると言われています。

表門を右に曲がると日向水木(ヒュウガミズキ)の咲き並ぶ道、右側の花梨も芽吹き、左奥にはソメイヨシノの古木も咲き出しました。

東門入り口の二季桜、秋にも咲いて精力を使ってしまっているのに、また春にもしっかと花を付けました。

東門からのメイン通りにある烈公梅の隣に、日本遺産の碑が新しく建てられました。近世日本の教育遺産群というストーリーで、弘道館と一対の学問教育遺産として認定されました。

徳川光圀(義公)、徳川斉昭(烈公)を祀る常磐神社も桜に覆われています。やはり神社には桜が似合います。

境内の義烈館前の広場にも桜の大木、ここは駐車場の関係であまり花見の人出はありません。

千波湖の歩道沿いは、柳の芽吹きと桜の競艶、小雨まじりの桜川に映る様子は水府と呼ばれる水戸の情緒を醸し出しています。

桜川上流部に光圀公ゆかりの山桜を植える活動をしている、「桜川千本桜プロジェクト」によると、偕楽園内には130本の桜、その他に千波湖の外周および少年の森広場に約750本、その品種は30種もあり、さらに桜川の駅南部(駅南小橋~美登里橋)には250本が植えられており、こちらはソメイヨシノ中心、これに桜山の370本を加えると、桜川下流部にはすでに1500本の桜があるということです。
このプロジェクトは桜梅一対という歴史的な景観構成にも注目しておりますので、梅だけでなく、桜の名所としても偕楽園一帯が充実して、より魅力的な街になることを期待しています。