オトギリソウ科のこの仲間に品種改良で新しい仲間が増え、ますます区別が難しくなりました。
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散歩道の野生化しているキンシバイ(金糸梅)、区別するポイントの葉の出方は対生で、葉の形は肩の部分が太い卵状長楕円形ですが、一番わかりやすいのは命名由来の金の糸のような雄蕊と梅のような花弁です。
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この雄蕊は受粉の役目を果たすと束ごと落ちて子房だけが残っているのが、写真の左下で確認できます。
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よく似ているビヨウヤナギ(未央柳)は、花弁より長い雄蕊が特徴で、葉は十字対生で柳のように細いので区別できます。
玄宗皇帝が未央(びおう)宮殿の柳を楊貴妃の眉に喩えた故事に因んだ命名とされ、江戸時代まではビオウヤナギと呼ばれていたのが、ビヨウヤナギになり漢字も美容柳、美女柳と書くこともあるようです。
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ところが、2か所の公園で見たこの花は?覚えたての花の区別では雄蕊が短いのでキンシバイ、待てよ、葉の出方は十字対生もあるからビヨウヤナギ?えっ交雑の結果?……、調べてみると、これは品種改良されたヒベリカムヒドコートという品種でした。
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大輪金糸梅ともよばれ、花弁は全開して大きく花も多数付くので、最近は公園などの植栽によく使われるようになったそうです。
やはり雄蕊が束ごと落ちて子房だけの花が真ん中上に見られます。
この仲間たちは私の歳時記には載っていませんが、未央柳は夏の季語として使われているようです。
又きかれ未央柳とまた答へ 星野立子
未央柳こぼれ初めてより頻り 白石時子
糠雨に少し乱れし美女柳 安斉君子