顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

初夏の偕楽園公園…雑草でお花畑!!

2021年05月15日 | 水戸の観光

「水戸」という地名は、那珂川、千波湖など構成される水辺に突き出した台地という意味、偕楽園や旧市街のあるその台地に対し、低地では水の豊かな景色が広がります。

この一帯が面積300haの偕楽園公園です。いま公園の草原や樹下、千波湖畔の土手などにはいろんな野草が咲いてまるでお花畑のようです。いずれ刈り取られるまでの短い間ですが、それぞれ子孫を残そうと懸命に咲いています。

ただ繁殖力の強い外来植物に圧倒されて、その様子は年々変わっているように思えてなりません。今まで見なかったような花が急に一面を覆っていて驚くことがあります。

ここ数年、ヘラオオバコ(箆大葉子)もいたる所に顔を出してきました。
黄色い花の名は確定できませんが、カキネガラシ(垣根芥子)のようです。どちらもヨーロッパ原産の帰化植物です。

弱々しいイメージですが、あちこちに群生が見られるマツバウンラン(松葉雲蘭)、松葉のような葉で雲蘭に似ている花という命名ですがラン科の植物ではありません。アメリカ原産、80年前に京都で存在が確認され全国に繁殖を拡げつつあります。

カタバミ(片喰)の群生です。最近は外来種のオッタチカタバミ(おっ立ち片喰)が急増しているらしいので、花茎が立っているこれも多分そうかもしれません。ヘラオオバコはこの中にも顔を出しています。

ここの辺ではスカンポという、タデ科のスイバ(酸葉)は嬉しいことに在来種で、子供の頃よく齧った酸っぱい思い出があります。同じタデ科のイタドリ(虎杖)をスカンポと呼ぶ地方もあるそうです。

アメリカフウロ(亜米利加風露)は北米原産のフウロソウ科の帰化植物、同じ科のゲンノショウコ(現の証拠)によく似ています。

今年は久しぶりに梅の収穫が多そうです。青梅の下はシロツメクサ(白詰草)の絨毯になっています。江戸時代にオランダからガラス器の緩衝材(詰め草)として乾燥したものが渡来し、牧草や緑化などに有用な外来植物になっています。

明治時代に北米から観賞用として渡来したユウゲショウ(夕化粧)は、いま全国で野生化していますが、小型で艶やかな花はそれほど嫌われていないようです。

ニワゼキショウ(庭石菖)も北米原産の帰化植物、アヤメ科の小さく可憐な花なので、庭先などにすっかり定着しています。

悪名高きワルナスビ(悪茄子)は北米原産の帰化植物、明治39年に成田市の御料牧場で牧野富太郎博士が発見命名し、今では駆除が困難で厄介な雑草として名が売れています。

初めて見たヤセウツボ(痩靭)というハマウツボ科の帰化植物です。80年くらい前に牧草に紛れ込んで渡来したといわれる地中海地方原産の寄生植物で、本州、四国へと広がっています。矢を入れる靭に似ているので命名されたハマウツボ(浜靭)より細い形から名付けられました。

葉が退化して葉緑素がないので、養分は他の植物の根から吸収して成長します。特にマメ科の植物によく寄生し、この写真ではツメクサ(クローバー)の間から図々しい顔を出していました。
寄生した植物の成長を阻害することなどから、要注意外来生物に指定されている有り難くないこの雑草が、ここ数年あちこちで姿を見るようになりました。