顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

偕楽園1か月ぶりに開園…

2020年05月18日 | 水戸の観光

緊急事態宣言を受けて約1か月間閉鎖していた偕楽園が5月12日から開園しました。新緑の一番きれいな五月というのに、まだ自粛は続いているせいか人の姿はまばらです。
はやく元通りの世になって、この広い公園を多くの人に満喫してもらいたいものです。

好文亭の3階楽寿楼にも人影は見えません。水戸城の出城、物見やぐら的な役目をしたといわれる好文亭、藩主来園時のみ使われたという眺望抜群の八畳間があります。  

園内全体で陰陽の世界を体感できる偕楽園の陰の部分は、主に大杉林と竹林で構成されています。孟宗竹の筍もすっかり伸びてしまいました。

梅林の根元ではタンポポの饗宴です。ここのタンポポはほとんどがセイヨウタンポポ(西洋蒲公英)です。
なお、梅林の除草は、雑草を生やして年7回仮払い機の刈り取りで草が枯れると、土中の草の根も枯れて細かい穴ができそれが通気、透水に役立ち有用微生物の棲み処になるため、根こそぎ抜き取らない「草生栽培法」が採られています。

タンポポに混じって小型の黄色い花は、オオキバナカタバミ(大黄花片喰)です。繁殖力が強く子孫繁栄につながることから長曾我部家、宇喜多家、酒井家など武将の家紋によく使われました。

ちなみに、偕楽園で見られるカタバミ(片喰)4種を撮ってみました。雑草ですが、各々その存在感をアピールしていました。


園内の藤棚は、満開を見てもらうことなく花の終わりを迎えていました。

梅の実も大きくなってきました。例年、あと1か月後には梅の収穫と市民の方々への頒布が行われますが、今年はどうなるでしょうか。

吐玉泉付近の湧水の豊富な一帯にはキショウブ(黄菖蒲)が咲いています。  

園内の見晴らし広場から見える千波湖は、面積0.332 km²、周囲3km、当時は面積がいまの4倍近くあり水戸城の重要な水堀の役目をしていました。

千波湖から望む偕楽園、左奥に好文亭と大杉の森、右奥に常盤神社の森が見えます。

この偕楽園一帯は偕楽園公園として300haの広さ、都市公園では世界第二の面積を誇ります。
水戸はその名の通り水の都で、千波湖に流れ込む桜川、沢渡川などが鮮やかな緑に映えています。




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