小学生だった頃、稚内市に住む祖父母の家を急行「天北」に乗って一度訪ねたことがあった。冬季だった思うが、中頓別付近で角錐型の男性的な山「敏音知岳(ピンネシリ)」に感動した記憶がある。天北線は平成元年に廃線となったが、汽車からの敏音知岳はもう見ることはできない。しかし、今でもドライブ途中で眺めるこの山はあの当時のままだ。駅跡の周辺は、道の駅ピンネシリになっている。近くに温泉もある。敏音知岳の「ピンネシリ」はアイヌ語で「男の山」を意味する。隣にある松音知岳(マツネシリ)は[女の山」を意味する。新十津川町にも男女の同名山がある。敏音知岳は単独峰で大雪山系や天塩山系、利尻富士などが一望できる。2合目あたりの「千本シナ」は「森の巨人たち百選」に選定されるシナノキがある。樹齢は約200年といわれる。6月には敏音知岳の山開きに合わせて、山頂までの約5キロを駆け上がるスピードを競う、登山マラソン大会も開かれている。
千本シナだっこんびがいっぱいくっつく山頂から中頓別町内頂上国道から敏音尻岳